フランク・ロイド・ライトへオマージュを捧げる、「HOMMAGE TO FRANK LLOYD WRIGHT®2019」展が開催
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フランク・ロイド・ライトへオマージュを捧げる、「HOMMAGE TO FRANK LLOYD WRIGHT®2019」展が開催
exhibition
'HOMMAGE TO FRANK LLOYD WRIGHT®2019'
at yamagiwa tokyo
by Daisuke Yokota
フランク・ロイド・ライト財団の認可を受けた唯一の照明メーカー YAMAGIWA (ヤマギワ) が、11月24日(日)まで「HOMMAGE TO FRANK LLOYD WRIGHT®2019 (フランク・ロイド・ライトへのオマージュ)」展を開催している。
“近代建築の三大巨匠” とも呼ばれる Frank Lloyd Wright (フランク・ロイド・ライト)。日本においても旧帝国ホテル、自由学園明日館などの作品で近代建築の発展、西洋建築の普及に大いに貢献した建築家として知られており、今年7月にはアメリカの建築分野で初めて、8つの作品群が世界遺産に登録された。
そんな Frank Lloyd Wright の生誕150周年を機にスタートした「HOMMAGE TO FRANK LLOYD WRIGHT」プロジェクトは、国内外で活躍する作家たちによって名作照明の1つである「タリアセン」を再解釈した限定モデルを毎年発表。実際に一年間限定で受注販売を行うというもの。第3弾となる今年は、建築家の妹島和世、永山祐子、プロダクトデザイナーの鈴木啓太をコラボレーターに迎え、現代における建築空間との調和や Wright を象徴するモチーフからの着想により、それ自体で新しく魅力的な作品を発表した。
妹島和世は Frank Lloyd Wright が好んだ幾何学模様と妹島建築にみられる球体モチーフを重ね合わせ、これまでになかった新たなフォルムで再解釈。透明なアクリル球を重ね、「タリアセン」のように同じ形が連続することで裏表のない、どこから見てもきれいな形として空間に現れる。下方から照射される一筋の光は、球を通り抜けるごとにだんだんと小さくなってゆき、光のグラデーションが印象的な作品となっている。
永山祐子は「タリアセン」のオリジナル要素はそのままに、面の構成から線の構成へ、木から金属へと変更。Wright 建築の重厚な空間から繊細で軽やかな空間へ、現代のニュースタンダートと呼ぶにふさわしい表現となった。気鋭のプロダクトデザイナーとして、国内外で注目を集める鈴木啓太は、帝国ホテルのタイル制作では新しく工場まで作ったという彼を称え、「今彼が生きていたら、どのような素材と技法に挑んだのか」というテーマで制作。3Dプリントで成形したセラミックパネルと、日本の伝統的な焼き物技術である波佐見焼を用いた作品を発表した。
3名の作品は、11月24日(日)までの期間南青山の yamagiwa tokyo にて展示され、その後1年間限定で受注販売を行う。展示会場では過去2回のコラボレーション作品も共に展示。見ごたえ抜群の内容となっているのでぜひ足を運んでみてほしい。