ヨーロッパツアーを終えた写真家・山谷佑介による展覧会「I came back home」が全国6都市で開催へ
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ヨーロッパツアーを終えた写真家・山谷佑介による展覧会「I came back home」が全国6都市で開催へ
yusuke yamatani
to hold an exhibition "I came back home"
身の回りのユースカルチャーを切り取った写真集『Tsugi no your e』(2013)で一躍脚光を浴び、これまでにライブハウスやナイトクラブの床を捉えた『ground』(2014)や自身の新婚旅行を一冊にした『RAMA LAMA DING DONG』(2015)、赤外線カメラで夜の住宅地を撮影した『Into the Light』(2017)で国内外から高い評価を集めてきた写真家・山谷佑介。
新作となるパフォーマンスと写真撮影を融合させたセルフポートレート作品「Doors」を提げ、2019年9月にはヨーロッパツアーを敢行。今回、ツアーの帰国報告展覧会として「I came back home」展を開催。新潟を皮切りに、全国を巡回していく。
「Doors」は、山谷佑介が考案した特殊な装置を用いることで、作家自身の意思を排したセルフポートレートを撮影するプロジェクト。ドラムを叩いた振動をセンサーが感知すると、ドラムセットの周囲に設置した3台のカメラによってパフォーマンスはもちろん、観客や会場の様子を撮影。パソコンを介して複数台のプリンターから絶えず写真がプリントされていくというユニークな作品だ。
2018年春よりスタートした「doors」のパフォーマンスは、2019年の Tokyo Art Book Fair でも披露されるなど、その不規則なシャッターとフラッシュの連続で多くの人に衝撃を与えてきた。そして、2019年9月に必要な機材をバンに詰め込み、ヨーロッパ6カ国を巡回。走行距離4,980km、全8回のパフォーマンスで撮影された写真はなんと3,563枚。今回の「I came back home」展では、そこで撮影されたすべての写真をプリンターから出力し、積み上げるように展示。来場者はそのプリントを自由に持ち帰ることができるという。詳細は、山谷佑介の公式ホームページより確認してほしい。ちなみに、ヨーロッパツアーをまとめた写真集は限定受注生産となっており、展示会場にて最終予約が可能。完成後、書店では販売されないコレクターズアイテムだけに、お見逃しなく。
山谷佑介は今回の旅について以下のように振り返っている。
「俺はずっと剥ぎ取ろうとしてきた。でも、取ろうとしないで、こちら側を剥ぎ取った。そしたらそこには優しい世界がありました。」