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AUTUMN-WINTER 2020-2021 HAUTE COUTURE COLLECTION

マッテオ・ガローネが映す現実を超越したビジョン、ディオール 2020-2021秋冬 オートクチュール コレクション

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マッテオ・ガローネが映す現実を超越したビジョン、ディオール 2020-2021秋冬 オートクチュール コレクション

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AUTUMN-WINTER 2020-2021 HAUTE COUTURE COLLECTION

Dior (ディオール) が Maria Grazia Chiuri (マリア・グラツィア・キウリ) による2020-2021秋冬 オートクチュール コレクションを7月6日にオンラインにて発表した。メゾンが オートクチュール コレクションをオンラインのみで配信するのは今回が初の試みとなった。

まだまだ予断を許さない状況の中、オンラインで開催されることとなったオートクチュール ファッションウィーク。Dior はイタリア人映画監督の Matteo Garrone (マッテオ・ガローネ) 監督とコラボレーションした映像作品で2020-2021秋冬 オートクチュール コレクションを発表した。

Matteo Garone はイタリア映画界の鬼才とうたわれ、『ゴモラ』(2008)と『リアリティ』(2012)でカンヌ国際映画祭審査員特別グランプリを2度受賞するという経験を持つ。加えて、『五日物語 – 3つの王国と3人の女』(2015)、 『ドッグマン』(2018)、『ピノキオ』(2019)といった作品で世界中から高い評価を集めてきた。

『LE MYTHE DIOR』と題され、Dior のために特別に制作された本作では、想像の複雑性をテーマにした最新オートクチュールの世界を視覚的に具現化。映像では、実際にクチュールピースが生み出されるアトリエから幕開け、コレクションを着せたミニチュアのマネキンがモンテーニュ通り30番地をかたどったトランクによっておとぎの森へと運び込まれる。映像では、ニンフやマーメイド、ナルキッソス、銅像、サテュロスといった神話の生き物が森の住人として登場。耽美的な雰囲気をはらむ幻想の世界でオートクチュールコレクションのクリエーションの魅力を見事に伝えている。

本コレクションで Maria Grazia Chiuri が目を向けたのは、Lee Miller (リー・ミラー) や Dora Maar (ドラ・マール)、Jacqueline Lamba (ジャクリーヌ・ランバ) といったアーティストたちの作品。いずれもその美しさで「ミューズ」とたとえられながら、それぞれのシュールレアリスムの作品によってその役割から脱却した力強い女性たちだ。そうした姿勢を反映させたコレクションもまた、神々しいほどの美しさをたたえたドレスの数々にシュールレアリスティックなタッチが加えられている。

空想世界と現実をつなげ、感動を呼び覚ましてくれた Dior の2020-2021秋冬 オートクチュール コレクション。Maria Grazia Chiuri は以下のようにコメントしている。
「シュールレアリスムのイメージは、それ自体は目に見えないものを可視化させます。私が興味を持ったのはミステリーや魔法で、それは未来についての不確実性を払拭するひとつの方法でもあるのです」

また、本コレクションは映像にも登場したモンテーニュ通り30番地をかたどったトランクでワールドツアーへ。これは戦後、フランスのクチュリエたちによる巡回展覧会としてヨーロッパとアメリカを旅したエキシビション『テアトル・ドゥ・ラ・モード』に共鳴する試みで、Maria Grazia Chiuri による夢のようなクリエーションが世界中に届けられることとる。