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spring summer 2021 collection

急激に変化する社会へのアンサー、ディオール 2021 春夏 コレクション

©Dior

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急激に変化する社会へのアンサー、ディオール 2021 春夏 コレクション

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Dior (ディオール) が Maria Grazia Chiuri (マリア・グラツィア・キウリ) による2021春夏 プレタポルテ コレクションを発表した。

これまで数々の女性アーティストとコラボレーションを重ねてきた Maria Grazia Chiuri は今回、イタリアのアバンギャルドな実験芸術を最も象徴するアーティストのひとり Lucia Marcucci (ルチア・マルクッチ) の作品から着想を得て、コラージュと”視覚的な”詩の美しさを取り入れたショーを披露した。会場には、Lucia Marcucci のインスタレーション作品『Vetrata di poesia visiva (日本語でステンドガラスの視覚詩の意)」を設置。雑誌から抽出された画像で構成されたアーティストのイメージする現代的なステンドグラスが並び、ゴシック調の大聖堂のような荘厳な雰囲気が会場を包む。

加えて、ショーではイタリアの著名現代音楽家である Lucia Ronchetti (ルチア・ロンチェッティ) がコルシカ島に伝わる古い弔歌「Voceri (ヴォチェーリ)」を引用し、夫や子供を亡くし悲しみを負った女性たちを表現した合唱曲『Sangu di rosa』を Catherine Simonpietri (カトリーヌ・シモンピエトリ) の指揮で13人の歌手が歌うパフォーマンスも。幻想的かつ濃密な独特の世界観が生み出された。

ルチア・ロンチェッティ インタビュー映像

ショーに先駆けて Dior はイタリア人映画監督 Alina Marazzi (アリーナ・マラッツィ) が特別に制作したショートフィルムを公開。『For One More Hour with You』 (2002年)、『We Want Roses Too』 (2007年)、Charlotte Rampling (シャーロット・ランプリング) が出演した『All About You』 (2012年)、『Anna Piaggi, una visionaria della moda』 (2016年)など数多くの映画やドキュメンタリー作品を発表してきた Alina Marazzi は、ライフワークとして主にドキュメンタリーを通して女性の実像を探ってきた映画監督。「To Cut Is To Think」と題された本作は、Lucia Marcucci の作品にオマージュを捧げた映像作品となっている。

どのコレクションにも女性の身体に合うデザイン、そして社会における変化や出来事への反応が必要と考える Maria Grazia Chiuri は、新型コロナウィルスによってもたらされた生活や習慣への急激な変化をうけ、今回のコレクションで改めて生活とファッションの関係性について再考。書くことを通じて人生や感情に光を当てた詩人、知識人、作家といった女性たちからインスピレーションを得ており、Virginia Woolf (ヴァージニア・ウルフ) や Susan Sontag (スーザン・ソンタグ) といった今もなお大きな影響力を持つアーティストたちの自宅や仕事場での姿に想いを馳せた。

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ファーストルックは、ペイズリーやフローラルモチーフで彩られたスイムウェアにフォークロアパターンのガウンを羽織ったエキゾチックな組み合わせ。続いてリラックスしたシルエットのロングドレスやセットアップ、ワイドパンツが登場。Maria Grazia Chiuri にとって欠かすことのできないアイテムのひとつであるメンズシャツはシャツドレスやチュニックにアレンジされた。

メゾンを象徴する「バー」ジャケットは、かつて日本のためにデザインされた1957年秋冬コレクションより厳選したシルエットを採用し、再解釈。ウエストはスモックのように絞ったり緩めることもでき、まさに着る人のムードに寄り添うデザインだ。自宅での仕事が増えた現代の生活様式においてニーズが高まる着心地の良さをさらに追求したコレクションに仕上がっている。

Dior からは本コレクションでも存分に発揮された卓越した職人によるサヴォワールフェールを捉えた制作風景も到着。是非ともそのこだわり尽くされたディテールから本コレクションの真髄を感じ取ってほしい。

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