"DECEMBER" directed by anshul chauhan

迫真の裁判劇。人間の深遠なテーマに真っ向から挑んだ『赦し』

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迫真の裁判劇。人間の深遠なテーマに真っ向から挑んだ『赦し』

"DECEMBER" directed by anshul chauhan

昨年の釜山国際映画祭にてワールドプレミア上映された、日本在住のインド出身の気鋭監督 Anshul Chauhan (アンシュル・チョウハン) の最新作『赦し』が日本上陸。3月18日 (土)よりユーロスペース、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開が予定されている。

メガホンを取った Anshul Chauhan は、2019年に公開した長編第2作目の『コントラ』で、世界15大映画祭の一つであるタリン・ブラックナイト映画祭でグランプリ、北米最大の日本映画祭ジャパン・カッツで第1回大林賞を受賞したインド出身の気鋭監督。国内外で注目度が高まっている同氏がこれまでの作風を一変させ、重厚でリアリスティックな語り口を披露した本作は、本格的な裁判劇。法廷における裁判官、弁護士、検察官、証人のやりとりを臨場感たっぷりに描き、スリリングな展開と、登場人物たちが抱く不安、迷い、痛みをシンクロさせた濃密な映像に仕上がった。

本作『赦し』は、娘を殺された元夫婦と、犯行時に未成年だった加害者女性の姿を追った人間ドラマ。癒やしようのない苦しみに囚われた3人の葛藤を通して、観客に罪と罪を問いかける。主人公・克を演じるのは、フィリピンの巨匠 Brillante Mendoza (ブリランテ・メンドーサ) と組んだ主演作『義足のボクサー GENSAN PUNCH』が記憶に新しい尚玄。元妻の澄子に扮するのは、第62回ブルーリボン賞助演女優賞を受賞した『台風家族』『ひとよ』などで多彩なキャラクターを演じてきた MEGUMI。夏奈役は映画『渇き。』、『眠る虫』など話題作に出演する新進女優、松浦りょうが演じる。彼女が放つ独特の存在感にも目が離せない。

『赦し』は、3月18日 (土)よりユーロスペース、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開予定。是非劇場で本作の迫力を味わってみてほしい。