A future for the high street: can the dwindling retail market be rebooted?

英国ハイストリートの未来: 縮小する英国ハイストリート市場は再活性化できるか?

A future for the high street: can the dwindling retail market be rebooted?
A future for the high street: can the dwindling retail market be rebooted?
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英国ハイストリートの未来: 縮小する英国ハイストリート市場は再活性化できるか?

A future for the high street: can the dwindling retail market be rebooted?

オンラインショッピングが主流になりつつある現在、英国のハイストリート (都市の中心部の大通り) はかつてないほどの危機に直面している。英国経済の悪化、家賃の高騰、そしてインターネットの通信販売というライバルの出現のため、多くの小売業者やブランドは立ち泳ぎ状態で、ぎりぎりの運営を強いられている。英国のハイストリートに未来はあるのだろうか?

文: Ellen Grace Jones  提供:  NOT JUST A LABEL

オンラインショッピングが主流になりつつある現在、英国のハイストリート (都市の中心部の大通り) はかつてないほどの危機に直面している。英国経済の悪化、家賃の高騰、そしてインターネットの通信販売というライバルの出現のため、多くの小売業者やブランドは立ち泳ぎ状態で、ぎりぎりの運営を強いられている。英国のハイストリートに未来はあるのだろうか?

「ハイストリートは街とコミュニティーの中心となる存在。しかしすぐに手を打たねば永遠に立ち直れなくなってしまうでしょう」と英国ファッション販促業界の重鎮、Mary Portas (メアリー・ポータス) はいう。

今年3月、New Look (ニュールック)、Schuh (シュー)、Boots (ブーツ) などのを含む20以上の小売業者は、不動産管理協会を通して家賃の支払いを年4回ごとではなく、毎月の支払いにすることを要求した。「経営が圧迫している小売業者は土地所有者との交渉をしやすいかもしれないが、成功をおさめている場合は家賃の支払い期限の再交渉はむずかしいだろう。嘆願書も無視されるかもしれない。ただ、多くのショップと取引をしている土地所有者の場合、個人的なアプローチをすれば理解を得られるかもしれない」と国際的な法律事務所Pinsent Masons (ピンセント・メーソンズ) に所属する財産法の専門家Richard Daffern (リチャード・ダファーン) はコメントしている。

Stoke Newington High Street, Photography: mia! via flickr

2/4ページ:常に上がり続ける家賃を払えないブランドは脱落し、巨大企業が地域の個性やアイデンティティを壊しながら栄える時代

常に上がり続ける家賃を払えないブランドは脱落し、巨大企業が地域の個性やアイデンティティを壊しながら栄える時代。Abercrombie and Fitch (アバクロンビー&フィッチ) がテーラードの聖地、サヴィル・ロウに店舗をオープンすることによって起きた騒動がいい例だ。

The Chap (ザ チャップ)』マガジンの抗議者たちは、“スリーピースにチャンスを!”と叫び、このアメリカの巨大ブランドはサヴィル・ロウの文化と評判に傷をつけるだけでなく、家賃の高騰を招き、まわりのテーラーたちの負担が増えることを懸念していた。「我々は安定した高収入も必要だが、安定した家賃も必要だ。このように豊かな財源を持つグローバル企業がこの通りに乗りだしてきたら家賃の安定はむずかしくなる」とサヴィル・ロウに店舗をかまえるテーラーNorton and Sons (ノートン&サンズ) のディレクター、Patrick Grant (パトリック・グラント) はいう。

3/4ページ:英国の若手デザイナーの取り組みとは

有名ブランドが経営難の状況なら、若手のデザイナーたちが店舗をかまえることはさらにむずかしい。徐々に成功をおさめてきているスカーフのブランドNkoyoを手がける新進気鋭のデザイナーAlice Nyong (アリス・ニョン) は、すでに自身のウェブサイトやその他のオンライン・ブティックで商品の販売を行っていて、自身のお店もオープンさせたいという。「手がける商品にもよりますが、新しいデザイナーが店舗を開くのは現状だとむずかしいと思います。時間とお金、それと覚悟が必要です。でも最近は英国発のグッドデザインを買う傾向が高まってきているので、いいデザインのアイテムがまた売れはじめてきているようです」と彼女はいう。

Spitalfields Market, Photography: Reading Tom via flickr

彼女がまわりの若手デザイナーにアドバイスはあるだろうか?という問いに「まずはスピタルフィールズ・マーケットのような蚤の市からスタートすること。そういうところで売れるものはどこでも売れるから!商品にもよると思うけど。最高のモノを作って、そこに人を引きつけるのよ。直接顧客と向き合って接客するのもいいし、インターネット上でコンタクトを取るのもいい。だからEメールと実際に外に出て販売することを組み合わせるのがいいと思います」とAliceはコメントしている。

4/4ページ:ポップアップ・ストアはエンターテインメントや体験、おどろきを売りにする業界には最適な戦略

ITサービス企業Capgemini (キャップジェミニ) のリサーチによると、2011年度は680億ポンド (約8兆5,000億円) がオンラインショッピングで使われ、対前年比116%だったという。「この数字をみればこれからますますオンラインショッピングにお金が使われることがわかる。ハイストリートのお店は値段を早い時期に下げたり、想像力に富んだプロモーションを考えてお客を引き留めなければならない」と小売専門会社Shopowの最高経営責任者Kevin Flood (ケヴィン・フロッド) はいう。

そしてまさにいまそれが起こっている。Eコマースの実店舗に対するネガティブなインパクトは否定できないが、ここ数年にわたりユニークなポップアップ・ブティックやインスタレーションがたくさん登場してきているのだ。当初は一過性のトレンドに過ぎないと思われていたが、いまでもポップアップ・ストアはホテルやギャラリーなどといったスペースにもどんどんできてきている。デジタルの世界にはないおもしろさがまさにそこにはある。

trendwatching.comによると、「ポップアップ・ストアはエンターテインメントや体験、おどろきを売りにする業界には最適な戦略。一時的なパフォーマンスで消費者をおどろかせ、エクスクルーシブな体験を約束させる」という。

そしてWestfield (ウエストフィールド) のようにポップアップ・ブティックとは対極の巨大ショッピングモールも栄えているようだ。Westfield Stratford City (ウェストフィールド・ストラトフォードシティ) は2011年に英国内で建てられたショッピングモールの総面積の70%を占め、急速に発展してきている。

Westfield Stratford City shopping centre, Photography: MallSecrets.co.uk via flickr

海外はどのような状況だろうか?海外市場も同様に不安定のようで、GAP (ギャップ) は2013年までに米国内にある店舗の21%を閉店される予定だそうだ。しかし、日本の大手ファストファッションブランドUNIQLO (ユニクロ) は逆に2020年までに米国内に200店舗をオープンさせる予定で、米国市場へ2回目の挑戦をしかけてきている (2005年の米国市場進出は失敗に終わっている)。この違いはいまの買い物客が求めているモノに大きな動きが出てきていることを示している。UNIQLOのミニマリストな商品と価格設定のほうが、GAPのより高価で流行遅れのアメリカン・カジュアルウエアより、グローバルの流れのなかで求められているということだろう。

これからより倹約的でより慎重に、そしてバーゲンを求める時代かもしれないが、実店舗や成功するに値するデザイナーのショップで知的にお金を使い、投資することが重要になってくるのではないだろうか。

 

世界中から才能あふれる若いファッションデザイナーたちを見つけだし、サポートをする注目のファッションディレクトリーサイト「NOT JUST A LABEL」。ファッション業界のバイブル「Vogue Italia」から、未来志向の強い最も影響力のあるファッション系ウェブサイトのひとつとしてあげられている。

URL: http://www.notjustalabel.com

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