Dior
2024 fall-winter women’s collection

自立した女性たちへの賛歌。ディオールの2024年秋冬ウィメンズ コレクション

Dior 2024 fall-winter women’s collection
Dior 2024 fall-winter women’s collection
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自立した女性たちへの賛歌。ディオールの2024年秋冬ウィメンズ コレクション

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Dior (ディオール) がクリエイティブディレクター Maria Grazia Chiuri (マリア・グラツィア・キウリ) による2024年秋冬ウィメンズ コレクションを発表。インスピレーションとなったのは、1967年に女性解放運動が盛り上がるなか Dior 初のプレタポルテラインとして誕生し、女性たちが手に入れやすく活動しやすい衣服を追求した「Miss Dior (ミスディオール)」。ランウェイには、着心地を重視する Miss Dior のスピリットを受け継いだ A ラインのシルエットや、大胆な Miss Dior ロゴをあしらったアイテムが登場し、女性たちの背中を押してくれるようなルックが並んだ。

2016年の就任以来、現代を生きる女性たちに力強いメッセージを送り続ける Maria Grazia Chiuri。今回のコレクションでもその信条は変わらない。会場でまず来場者を迎えるのは、インド人アーティスト Shakuntala Kulkarni (シャクンタラ・クルカルニ) のインスタレーション作品だ。自身がデザインした籐製の甲冑を身に着けた Kulkarni の写真は、各々の「戦い」に向かう女性たちの決意を象徴するかのようだ。女性がファッションを通して自分自身を表現し始めた60年代に誕生したコレクションから着想を得ただけあって、ブラックのタートルネック、ミニスカート、レオパード柄など当時の流行をたっぷりと取り入れたランウェイとなった。

闘志をかき立てるように響き渡る打楽器の音色とともにショーは幕を開けた。冒頭にはベージュのギャバジン素材のトレンチコートやパンツスーツなどが登場。マスキュリンなアイテムを、流れるような質感とゆったりとしたシルエットでモダンに再解釈した。さらに本コレクションでひときわアイコニックだったのは、大胆な Miss Dior ロゴが入ったアイテム。手書き調の大きなロゴは街中のグラフィティペイントを思わせ、どこか挑戦的な雰囲気を放っている。

ショーの後半にさしかかると音楽がささやくようなバラードに変化し、ビーズの刺繍があしらわれたアイテムが次々に登場。ひとつひとつのシルエットやカラーはシンプルながら、輝くビーズによって思わず目を奪われてしまうルックとなっている。この刺繍はインドのチャーナキヤ工房の職人により手作業で施されたもの。細部にまでこだわりが凝縮され、Dior のサヴォワールフェールが光る。

また、オレンジやピンクを使用したメイクアップにも注目したい。ビビッドなカラーが白、黒、ベージュなど落ち着いた色合いのルックにプレイフルなアクセントを加えている。これは Miss Dior 誕生当時のクリエイティブディレクター Marc Bohan (マルク・ボアン) が好んだカラーパレットと共鳴しているといい、このような細部にも Miss Dior へのオマージュが見つけられる。

パリ・コンコルド広場の会場には 世界的に人気の KPOP ガールズグループ BLACKPINK (ブラックピンク) の JISOO (ジス) や 13人組 KPOP ボーイズグループ SEVENTEEN (セブンティーン) の MINGYU (ミンギュ)、ハリウッド女優の Jennifer Lawrence (ジェニファー・ローレンス)、Natalie Portman (ナタリー・ポートマン) など世界各国の華やかなセレブリティたちが集結。日本からはジャパンアンバサダーの新木優子と Dior ビューティアンバサダーの山下智久が出席し、Chiuri が表現する自立した女性たちへの賛歌に真剣なまなざしを送った。