Photographer Daido Moriyama to hold exhibition 'DAZAI' at AM in Harajuku

森山大道が太宰治にオマージュを捧げた写真展「DAZAI」が原宿で開催

© Daido Moriyama

Photographer Daido Moriyama to hold exhibition 'DAZAI' at AM in Harajuku
Photographer Daido Moriyama to hold exhibition 'DAZAI' at AM in Harajuku
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森山大道が太宰治にオマージュを捧げた写真展「DAZAI」が原宿で開催

Photographer Daido Moriyama to hold exhibition 'DAZAI' at AM in Harajuku

写真家・森山大道の最新写真集『Daido Moriyama: DAZAI』の刊行とともに企画された写真展「DAZAI」が表参道のギャラリー AM で12月20日 (土) から2月23日 (月) まで開催される。森山大道の青春期に多大な感応を与えた小説家・太宰治へのオマージュである作品が展示される同展。最新作では、森山大道の時を跨ぐモノクローム作品とともに、太宰治の代表作『ヴィヨンの妻』が収録されている。

© Daido Moriyama

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写真家・森山大道の最新写真集『Daido Moriyama: DAZAI』の刊行とともに企画された写真展「DAZAI」が表参道のギャラリー AM で12月20日 (土) から2月23日 (月) まで開催される。森山大道の青春期に多大な感応を与えた小説家・太宰治へのオマージュである作品が展示される同展。最新作では、森山大道の時を跨ぐモノクローム作品とともに、太宰治の代表作『ヴィヨンの妻』が収録されている。

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小説家・太宰治の作家としてのキャリアは、1933年から1948年にかけての、わずか15年。そのような短期間で太宰治は、20世紀の日本文学に強烈なインパクトを残した。自らの内奥をさらす、多様で魅力的なストーリーは、日本のみならず海外でも、今もなお、深い影響力を持つ。

日本を代表する写真家である森山大道もまた、太宰文学に魅せられた一人であった。森山大道が太宰治の小説に初めて触れたのは、中学時代。学校を厭いストリートを学び舎としながら、映画と小説にのめりこんだ多感の時期に、森山大道は、太宰治の小説と出会う。

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太宰治の死生観がそこはかとなくうかがわれる『ヴィヨンの妻』は、1947年に発表された、太宰治の代表作の中の一篇である。主人公、大谷は太宰自身、その妻とは1939年に結婚をした美知子をモデルにしたものと推察され、全篇を通して、妻さっちゃん(読者は最後まで、小説上の彼女の本名は知らされない)の女性的な語り言葉で、綴られていく。

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太宰治の小説は、女性を描くときの文体が突出している、と森山大道は言う。森山大道にとって太宰治の小説は、語り手である主人公ばかりでなく、時代の空気や状況描写のなかに、生でアクチャアルな人間像をたちのぼらせる文体が、圧倒的に他の小説を凌駕していた。「『ヴィヨンの妻』をはじめとする太宰の小説は、僕が、嗅覚や視覚を通して感知し記憶した戦後のイメージと、ぴたり符合する」。

© Daido Moriyama

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<写真展情報>
森山大道写真展『DAZAI』
展示内容: 森山氏が太宰治へのオマージュとしてセレクトした、70年代から現在に至るモノクローム作品約50点
会期: 2014年12月20日 (土) – 2015年2月23日 (月)
時間: 13:00 – 19:00[休:月曜(最終日除く)・火曜/12.29~1.6]
会場: AM
住所: 東京都渋谷区神宮前6-33-14 神宮ハイツ 301/302
Tel: 03-5778-3913
サイン会: 2015年1月10日 (土) 15:00 – 16:00

<書籍情報>
森山大道作品集『Daido Morimyama: DAZAI』
マッチアンドカンパニー・MMMレーベル no.5
予価: 5000円 (税別)
*太宰治『ヴィヨンの妻』収録・日本語版/英語版 *MMM=写真:森山大道/編集:本尾久子/デザイン:町口覚によるコラボレート・ワーク。年に一回、作品集を刊行、本書で5冊目となる。