Dior
Azabudai Hills Boutique with Takumi Kitamura

メゾンの歴史と日本文化の共鳴。北村匠海が巡るディオール麻布台ヒルズブティック

@Daiki Katsumata

Dior Azabudai Hills Boutique with Takumi Kitamura
Dior Azabudai Hills Boutique with Takumi Kitamura
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メゾンの歴史と日本文化の共鳴。北村匠海が巡るディオール麻布台ヒルズブティック

Dior
Azabudai Hills Boutique with Takumi Kitamura

3月23日 (土) にオープンしたばかりの Dior (ディオール) 麻布台ヒルズ。設計を担当したのは、新国立競技場も手がけた隈研吾建築都市設計事務所である。80年近いメゾンの伝統と自然美へのオマージュ、そして日本の職人技が融合した芸術的な空間となっており、細部まで凝らされた技巧に思わずため息がこぼれる。今回この場所を俳優・アーティストとして活躍する北村匠海が訪問。新ブティックの感想を聞いた。

「Dior が作り出す色が好き」だと語る北村は、今回ネイビーのセットアップとライトブルーのポロシャツの組み合わせで登場。ジャケットの手首からは、誕生20周年を記念して生まれ変わった「Chiffre Rouge (シフルルージュ)」ウォッチが覗き、心躍らせた様子でブティックへと足を踏み入れた。まず目に入るのは、ガラスパネルの上に和紙でデザインがあしらわれた壁である。織物のような網目状の意匠に、北村も真剣な眼差しを向ける。

店内をさらに進むと、可憐な花びらに彩られた空間に迎えられる。フランスの自然豊かな地域で育った Christian Dior にとって花々は永遠のインスピレーションであり、「花々は神がこの世に与えた、女性の次に最も美しいものである」という言葉を残すほど。桜吹雪を彷彿とさせるこの空間からは、創業以来メゾンに脈々と受け継がれる自然美への情熱が感じられる。さらに、Dior を代表する「Lady Dior (レディーディオール)」や「Dior Book Tote(ディオール ブックトート)」などのバッグが並ぶ壁には、名人技と言われる「なぐり」の加工が独特の味わいを与えている。板の表面にあえて道具の痕跡を残すこの技法は、かの千利休によって日本建築の意匠に取り入れられたそうだ。伝統的な日本文化とメゾンの匠の技が共鳴するこの空間は、創設者 Christian Dior の日本文化への憧れに始まり、ファッションショーや展覧会のたびに深められてきたメゾンと日本の間の絆を象徴するかのようである。

メゾンの伝統と日本文化へのオマージュがあふれるこの空間を、存分に満喫した様子の北村。ブティックツアーを終えて新店舗の感想を聞いた。

@Daiki Katsumata

ー春の訪れを感じさせる今日このごろ。店内にも春夏の新作が並んでいますが、北村さんは「春」と聞いて何をイメージされますか?
「沢山ありますが、やっぱり改めて思うのは桜ですね。毎年同じ時期に咲いて満開を僕らに見せてくれてはすぐにいなくなってしまう桜が、僕はやっぱり日本の風情だと思いますし、毎年同じ感情になるというか、散ってしまうとわかるうえで今がとても綺麗ということを感じさせてくれるので。桜は毎年いつみてもきれいだなと思いますし、それが春の良さであり、人同士の出会いと別れとかにも形容される部分があると思いますし、 ディオールさんも、今回というかいつもそうですけれど植物だったりとかをスカーフの絵柄を見ても感じますし、植物の成り立ちと人の心みたいなものが通じているなということは、桜で感じます」

ー新ブティックをご覧になって、印象はいかがですか?
「とにかく日本のカルチャーがすごく織り交ぜられていて、この間ディオールさんでフランスに行かせてもらいましたけれども、そこで知れたディオールそもそものルーツとパリのカルチャーと、日本のすばらしさがこんなに融合する場所があるのだということを、まずは外観から、周りの植物から、中の壁から、水のカーペットやオブジェから、こんなに混ざり合うんだというのはすごく感じましたね」