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exhibits “research to think about kimono” in kyoto

老舗着物メーカー・矢代仁が京都にて展覧会を開催。着物をさまざまなアプローチで解きほぐす

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老舗着物メーカー・矢代仁が京都にて展覧会を開催。着物をさまざまなアプローチで解きほぐす

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矢代仁 (やしろに) は、享保5年(1720年)に京都・室町二条で創業した着物のメーカー問屋。創業300年の歴史を誇る矢代仁が、来る350周年に向けて「YSN: ゆっくりしっかりのこす」というプロジェクトをスタート。第一弾は「着物を考えるための調べもの」と題したエキシビジョンを開催し、5月1日(水)から12日(日)の期間、京都にある Gallery SUGATA にて3つの作品が展示される。

矢代仁は、織・染・繍を手がける老舗着物メーカー。今回、矢代仁が開催する展覧会「着物を考えるための調べもの」のコンセプトは「いま考えるべきテーマを、自由な視点でときほぐす」。職人の高齢化が進む中で、いかに技術を継承するか、都市空間で伝統的な着物はどう映るのか、猛暑化が進む中で着物の生地はどう機能するのか、江戸時代の柄を現代でどう解釈するのかなど多角的な視線で問いを立て、夏休みの自由研究のようにユニークな作品を制作した。本展は京都市で開催される写真フェスティバル「KG+」のプログラムとして開催される。矢代仁が創業した地である Gallery SUGATA で着物に深く広く向き合いながら、350周年に向けての第一歩を踏み出す。

本展に参加したクリエイティブユニット néné petit (ネネ プティ) は、現代の日常の中で着物をビジュアル化することに挑戦。スタイリストと写真家である2人が、電車や駅といった移動にまつわる空間で「着物のあり方」を考えた。また、テクニカルディレクター集団 BASSDRUM (ベースドラム) は、着物の生地の「シボ感」を3Dスキャンして独自のアプローチを披露。将軍の肌着に起源をもつとされる「御召」の生地をさまざまな方法でデータ化し、現代の冷感インナーなどと比較をした。そして、和洋女子大学教授・美術史研究者の小澤京子、リサーチャー・デザイナー・プログラマーグループ kye+iwm+llm、デザイナー・プリンター・採集者の吉田勝信は、江戸時代につくられた「柄帳」にフォーカス。矢代仁の持つ柄データベースをもとにそれぞれの技術を活かして、新たな価値観を見出す。