「応用考古学の庭」として再構築。T.T による展示「T.T I‐A 」の第2弾が草月会館にて開催
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「応用考古学の庭」として再構築。T.T による展示「T.T I‐A 」の第2弾が草月会館にて開催
t.t
holds exhibition at the sogetsu kaikan
Taiga Takahashi (タイガ・タカハシ) 改め、T.T (ティー・ティー) が展開するプロジェクト「T.T I-A 02 遺物の声を聴く 応用考古学の庭」を発表。2回目となる今回の展示は、東京の草月会館にて2024年12月22日(日)から12月29日(日) まで開催する。
日本人デザイナーの髙橋大雅がニューヨークにて立ち上げたファッションブランドである T.T が手掛けるプロジェクトの「T.T I-A 」。このプロジェクトは、「Taiga Takahashi Institute of Archeology」を意味し高橋大雅の考古学的な手法の引き継ぎや彼がコレクションしたアーカイブの開示をはじめ、歴史的な思考から新たなクリエーションを始めるためのプラットフォームとなっている。
本展示は、京都・祇園に続く「T.T I-A」の第2弾として、髙橋大雅が最も影響を受けた芸術家の一人であるイサム・ノグチが作庭した石庭「天国」を主な展示空間にしている。ディスプレイされるのは、高橋大雅が集めた過去の遺物や約300点に及ぶヴィンテージの服飾資料、さらにそれらから着想を得て髙橋大雅が制作した衣服や彫刻作品だ。イサム・ノグチが表現した抽象的な時間と空間の入り混じりや自然との調和を、「応用考古学の庭」として再構築。
京都・祇園の総合芸術空間 T.T 内にある日本建築における光と影の美意識を体現した空間の茶室「然美」は草月流とのコラボレーションによって「竹窓の然美」として展開。草月流は、日本のいけばな文化を現代的に革新し続ける流派として知られており、草月会館はその創造性を象徴する場である。本展示では、芸術家の三代目家元・勅使河原宏が生み出した、竹による回廊式の異空間から着想を得た空間で、4品のペアリングコースと共に静寂と調和の体験を観客に提供する。
さらに、本展示の関連イベントとして、12月24日(火) 18時より、パリを拠点に活動するサウンド・アーティスト Tomoko Sauvege (トモコ・ソヴァージュ) によるフリーのライブパフォーマンスを 1F 草月プラザにて開催。音楽というアプローチは T.T にとって今回が初の試みであり、視覚芸術だけでなく音の次元がブランドの総合芸術に加わる。水の音や陶器の楽器を用いた即興演奏で知られる Tomoko Sauvege が奏でる音楽は、本展示のテーマと響き合い、観客を特別な体験へと導く。
髙橋大雅の掲げた「応用考古学」の理念を具体化した空間に足を運び、彼の芸術活動に対する考古学的手法を体感してみてはいかがだろう。また、ペアリングコースはすでに予約開始しているのでぜひチェックしてみて。