20世紀初頭の被爆事件を描いた『ラジウム・シティ ~文字盤と放射線・知らされなかった少女たち~』の予告編が解禁、Phew × 小林エリカのアルバム「ラジウム・ガールズ2011」のベースになったドキュメンタリー
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20世紀初頭の被爆事件を描いた『ラジウム・シティ ~文字盤と放射線・知らされなかった少女たち~』の予告編が解禁、Phew × 小林エリカのアルバム「ラジウム・ガールズ2011」のベースになったドキュメンタリー
'Radium City' Trailer: A Documentary Film Of 'Radium Girls' during the 1920s
1910 ~ 20年代のアメリカ中西部、イリノイ州オタワ市で起こった被曝事件と放射線汚染を描いたドキュメンタリー映画『ラジウム・シティ ~文字盤と放射線・知らされなかった少女たち~』の公開が決定し、予告編が解禁された。
1910 ~ 20年代のアメリカ中西部、イリノイ州オタワ市で起こった被曝事件と放射線汚染を描いたドキュメンタリー映画『ラジウム・シティ ~文字盤と放射線・知らされなかった少女たち~』の公開が決定し、予告編が解禁された。
本作は、時計の文字盤に夜光塗料を塗るペインターとして働き被爆した若い女性たちと、その後の街に生きる人々を描いた1987年制作のドキュメンタリー。筆先をなめて尖らせるよう指導された彼女たちは、その後、腫瘍や骨障害で苦しみ、多くが亡くなっていった。この街では、半世紀以上たってもなお、取り壊された工場の欠片が街中に散らばり、ホットスポットを生み出している。目に見えない放射能による被害、企業や政府の隠蔽体質、恣意的に引き上げられる安全基準値、地域経済における産業と雇用の抱える困難・・・彼らの証言によって浮き彫りにされるさまざまな問題は、現代を生きる我々にとっても決して無縁のことではない。
内部被爆の存在を世に知らしめた同作が今改めて公開されるきっかけとなったのは、1枚のアルバム「ラジウム・ガールズ 2011」だ。これはシンガーPhew (フュー) と漫画家・作家の小林エリカによる共同プロジェクト “Project UNDARK (プロジェクト・アンダーク)” から生まれた作品で、トラック制作を Dieter Moebius (ディーター・メビウス /Cluster) が手掛け、ゲストとして後藤まりこ、アチコ (Rope、WUJA BIN BIN) らも参加している。同アルバムを受け取ったboid主宰・樋口泰人が、本ドキュメンタリー映画の存在を知り、公開が決まったという。
4月13日 (月) より、渋谷アップリンクほか全国順次公開。渋谷アップリンクでは、公開初日にPhewのライブ付き上映を実施するほか、小林エリカ、ピーター・バラカン、大澤真幸らによるトークショーなども予定している。現在、HPで予約受付中なので、詳細と合わせてチェックしよう。
<映画情報>
『ラジウム・シティ ~文字盤と放射線・知らされなかった少女たち~』
原題: Radium City
(1987年/アメリカ/105分/白黒・カラー/モノラル)
監督・プロデューサー: Carole Langer (キャロル・ランガー)
音楽:Timmy Cappello (ティミー・カペロ)
撮影:ルーク・サッシャー
編集:ブライアン・コトナー、キャロル・ランガー
録音:ジョン・マーフィー
出演:マリー・ロシター、エディス・ルーニー、ジェーン・ルーニー、ケン・リッキ、 ジーン・ルーニー、シャーロット・ネビンス、マーサ・ハーツホーン、キャロル・トーマ ス、ジェームス・トーマス、ウェイン・ウィスブロック、ドン・ホール、ロッキー・レイ クス、ボブ・レイクス、メアリー・オズランジ、スティーブン・オズランジ、ジャニス・ キーシッグ、ジョアン・キーシッグ、環境汚染と闘う市民の会
配給: boid
4月13日 (月) より渋谷アップリンクほか、全国順次公開
<Phewライヴ+上映>
4月13日(月)19:00~
<トーク+上映>
4月18日(土)15:00~
ゲスト:小林エリカ(作家・マンガ家)
4月28日(火)19:00~
ゲスト:ピーター・バラカン(ブロードキャスター)
5月27日(水)19:00~
ゲスト:大澤真幸(社会学者)
* いずれも聞き手は松村正人(編集者)