時空と身体をめぐる映像詩。向井山朋子が新作アート映画「ここから」を期間限定で公開
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時空と身体をめぐる映像詩。向井山朋子が新作アート映画「ここから」を期間限定で公開
tomoko mukaiyama
releases new art film "kokokara"
オランダ・アムステルダムに在住し世界中で活躍するピアニスト・美術家の向井山朋子が、短編アート映画「ここから」を公開。時空と身体をめぐる映像詩は、7月1日(火)から13日(日)の期間に、向井山の公式 Youtube チャンネルにて無料配信される。
向井山朋子が手がけたのは、東京・青ヶ島の手つかずの大自然と、彼女自身の故郷である和歌山県新宮市にある神倉神社にて毎年執り行われる、1400年の歴史を誇る女人禁制の火祭り「お燈まつり」、そしてウクライナの作曲家マキシム・シャリギンによるピアノ曲「9つの前奏曲」を交錯させた新作アートフィルム「ここから」(kokokara)。本作品は「空・海・火」という象徴的なテーマを掲げ、自然と人間、儀式と芸術、ジェンダーと伝統など多層的な問いを投げかける。ジャンル、形式にとらわれない表現を探求してきた向井山らしい作品を完成させた。
ムービーの冒頭は、ピアニストの身体の一部ともいえるピアノが崇高と恍惚の炎によって燃えていくシーンからスタート。吸い込まれそうなパワーを徐々に纏いながら、静寂と壮大なサウンドで揺さぶり、時代や国を超越した映像を展開。やがて神秘的な風景と臨場感あふれる音楽が重なり合い、観る者を深い思索と感性の旅へ導いていく。
アート映画「ここから」は、日本における向井山朋子の音楽・美術・舞台活動をプロデュースするアートプロダクション「マルタス」と、銀座を拠点に幅広いジャンルで展示、トーク、イベントを執り行う森岡督行および森岡書店が協働で企画・制作。また向井山は過去に、青ヶ島をフィーチャーしたトークセッションを行ったり、自身のピアノ公演にて未完成映像の一部をオンライン配布したりするなど、濃密な準備を重ね、その様子をあらゆる形で共有してきた。完成を待ちわびてきた「ここから」の全貌が遂に明らかに。期間限定で公開される「ここから」をぜひチェックして、あらゆる境目を超越していく大いなる神秘を感じてみてほしい。