
Constantin Riant & Sophie Delafontaine
ロンシャンが代官山にて体験型ポップアップを開催中。創業家ソフィ・ドゥラフォンテーヌと、アーティストのコンスタンタン・リアンへインタビュー
Longchamp
Interview with Sophie Delafontaine, and Constantin Riant
パリのメゾンブランド LONGCHAMP (ロンシャン) が、新進気鋭のフランス人アーティスト Constantin Riant (コンスタンタン・リアン) と組んだ体験型ポップアップをDAIKANYAMA T-SITE GARDEN GALLERY にて開催中。現代のパリジェンヌ気分を満喫できる本イベントでは、カプセルコレクション「LONGCHAMP × CONSTANTIN」及び新作の展示、販売が行われる。
ポップアップの開催を記念し、LONGCHAMP を率いる創業家三代目、そしてクリエイティブ・ディレクターを務める Sophie Delafontaine (ソフィ・ドゥラフォンテーヌ) と Constantin Riant が来日。今回のコラボレーションについて話を聞いた。
ロンシャンが代官山にて体験型ポップアップを開催中。創業家ソフィ・ドゥラフォンテーヌと、アーティストのコンスタンタン・リアンへインタビュー

Constantin Riant & Sophie Delafontaine

– 今回のコラボレーションが実現したきっかけは?
Sophie: 6~7年ほど前から Constantin のことを知っていて、彼の作品にずっと夢中でした。彼の作品には物語があり、絵画も本当に大好きだったの。ずっと私は彼と一緒に働きたいと思っていたのだけれど、彼は青い絵画だけを描いていたものだから、「ロンシャンのブランドカラーは緑だから、緑でできる?」 と尋ねました。Constantin は 「いや、私の色は青だ」 と答えた。どちらが勝ったかは、このコレクションを見ればわかるわね。
でも、今シーズンでは職人技やクラフトマンシップ、特にワークウェアに焦点を当てたかったの。ワークウェアのジャケットにはよく青色が使われているし、Constantin は職人技や手先から生まれるものをとても大切にしている。いま彼と一緒に物語を紡ぐのは良いアイデアだと思いました。だから、昨年の夏に彼に電話をしたの。そしたら彼も「OK、やってみよう」と。
– パリ育ちの Constantin さんにとって、LONGCHAMP はどんなブランドでしたか?
Constantin: まず、Sophie からコラボレーションの依頼をいただいたことは、本当に光栄でした。私にとって LONGCHAMP は伝統的なフランスのラグジュアリーブランドで、手作りの職人技とデザインが印象的だった。そして、タイムレスでありながら新しさも融合している。おそらく、レザーの歴史と伝統が重要な要素になっていると考えています。今回のコラボレーションにあたり、ブランドについてより深く理解するためにアーカイブに深く潜り込む必要がありました。LONGCHAMP のものづくりのアイデンティティは、非常に深いものへと根ざしている。私がやっていることと共通点がたくさんあると思いました。
– LONGCHAMP が若きアーティストとのコラボレーションをする理由は?
Sophie: 私にとってアートや創造性は私たちの世界における鍵です。それは未来を想像する手段であり、物語を伝える手段でもあります。そして、私たちの日常にもこの創造性が必要だと考えています。LONGCHAMP では、若いデザイナーやアーティストを支援することを楽しんでいるし、私はクリエイティブな若いアーティストと働くことが本当に好きです。なぜなら、各世代が互いに異なる視点やアイデアをもたらすことができるから。私はもちろん Constantin よりもずっと年上だから、経験やノウハウ、知識など、ある程度のものは持っている。けれど、若い世代は私たちに世界を見る新たな視点を与えてくれることもある。だから、こういった対話をいつも大切にしています。
– お二人が思う、「現代のパリジャン」とはどんな人物像?
Constantin: 私が思う現代のパリジャンとは、好奇心旺盛な人だと思う。パリの街を歩くと、新しいものや新しい雰囲気、新しいトレンドや新しいものを発見することができます。常にインスピレーションを求めている人だからこそ、歩くことで実際に新しい発見や体験ができるんだと思う。そう、好奇心旺盛で常に新しいものを求めている人、それが私の考える現代のパリジャンかな。
Sophie: 私にとってパリジャンとは、独立した考え方の女性で、自分の個性を持っていて、非常に自信に満ちている。時々過剰すぎることもあるけどね (笑)。でも私はすべての女性が異なるという事実が好きで、非常に刺激的な事だと思っている。それこそ Constantin が言ったように、街を歩いていると本当にいろんな女性を見かけるけど、彼女たちには皆異なる個性があって、異なる性格を持っている。それが理由で、コレクションでもできるだけ包括的になるように努めました。パリの女性は同時に複数の女性像を持っているからね。

– 最後に、現代を生きる日本の女性たちへ、ポジティブなメッセージをいただけますか。
Sophie: フランスではよく言うのだけど、グラスに半分水が入っている時、あなたはどう感じる? 「半分も入っている」 と思うのか、 「半分しか入っていない」 と思うのか。
私にとってポジティブなメッセージは、感情を創造し、良い瞬間を創造するためにここにいるということ。そして、代官山でのこのポップアップは私にとって本当に素敵な瞬間を共有するためのもの。例えば、会場に大きなテーブルを置いたのは、友達と一緒に来て、気楽でクールな瞬間を一緒に共有するためです。これが人生で最も素晴らしい瞬間だと私は信じています。
本イベントでは、フォトブースやポストカードサービスのほか、ブーランジェリーがオープン。Pierre Hermé Paris (ピエール・エルメ・パリ) のヴィエノワズリーとドリンクが楽しめる。また東京のボタニカルショップ ALL GOOD FLOWERS (オール グッド フラワーズ) によるフルリスト (花屋) では、特別セレクトのブーケを販売 (売り切れ次第終了、キャッシュレス決済のみ)。ロンシャンの公式LINEアカウントと連携した来場者には、パリの夏の風物詩であるアイスクリームをプレゼントするサービス (数量限定) も。会期は7月3日(木)から7月13日(日)まで。