続々と広がる新形態のランウェイ、TOM FORD (トム フォード) は秋冬コレクションを9月に変更

昨日の Burberry (バーバリー) に引き続き、またしてもランウェイショーのあり方を問うニュースが飛び込んできた。Christopher Bailey (クリストファー・ベイリー) による Burberry (バーバリー) は5日、メンズ、ウィメンズのショーを統合し、オンシーズンで消費者にダイレクトにアプローチ出来る新たなランウェイの形式を提言したが、その翌日となる6日には TOM FORD (トム フォード) が同じく2016-17年秋冬ランウェイショーを9月に延期し、またショー開催後即座にコンシューマー向けの販売を開始すると発表した。Tom Ford は昨年の12月に、メンズとウィメンズを統合し、2月18日にニューヨークにて消費者重視の新形態のショーを開催する予定となっていた。

今回の発表は『WWD』にて報じられ、記事内にて同氏は以下のように語っている。

「何もかも瞬発的に物事が進められる現代において、店舗展開の数ヶ月も前にショーを発表するのは全くもって無意味であり時代遅れ。私たちの顧客にとって、コレクションを見てその場で欲しいというのが実際のところだろう。そうなると、これまで当然と思われてきたファッションカレンダーはもはや通用しない。莫大な予算やエネルギーをかけて制作するコレクション、そしてそこから生まれる高揚した感情は、ショー直後から販売を可能にすることでよりカスタマーの要求に忠実に応えられると信じている。」

「Buy Now Wear Now (今買ったものを今着る)」に代表される、従来のファッションサイクルを否定する発表形式、またリテールとプレゼンテーションの新たな相互関係は、今年に入ってから早くも新局面を迎えている。今後オンシーズンのコレクションはどのようにマーケットに浸透していくのか、またこの流れはどのように波及していくのか。なお通常通りの2016-17年秋冬ウィメンズファッションウィークは2月10日のニューヨークを皮切りに世界各地にて開催される。