アーティスト川上シュンがコーヒースタンド「artless craft tea & coffee」をオープン

川上シュンが代表を務める artless (アートレス) が原宿にオフィスを併設したコーヒースタンド「artless craft tea & coffee (アートレス・クラフト・ティー＆コーヒー)」が2016年5月1日 (日) にオープンした。

「artless craft tea & coffee」は”クラフト”をテーマに、個性豊かな世界各地の高品質コーヒーを扱う丸山珈琲と共同し、マイクロミルやマイクロロットと呼ばれるコーヒーの中でも希少価値の高い豆を作り出す小規模農園から、国や風土・生産背景や生産方法などストーリーあふれる「シングルオリジンコーヒー」を一杯ずつ、丁寧にハンドドリップで提供。 焙じ茶も同じく場所、オーガニック、技法にこだわった茶葉を使用し、人間国宝が製作した茶釜や常滑焼の急須などで提供する細部に亘るこだわりは、最後の一滴まで上品で見た目にも味わいを淹れさせる。また、ミルクはオーガニック製のものを使用し、コーヒーにはもちろんのこと、焙じ茶とも相性は抜群。新鮮でまろやかな一杯も提供する。

空間は「茶室」をデザインコンセプトとしている。マツなどの樹を薄くスライスして張合わせ、木目が美しいラーチ合板を意匠とし、幅5m という薄い一枚鉄板のカウンターに斬新にも炉をきり、茶釜を入れ、「侘び寂び」、「未完の美」という日本独自の美意識をベースに現代的な表現がなされた空間が広がる。

幅 5m の一枚鉄板のカウンター

道具は、どれも京都の老舗の匠による伝統工芸品を使用。日本で一番古い歴史を持つ「開化堂」Takahiro Yagi の茶筒や、アート作品のように繊細な「金網つじ」の茶こし、京都の焼き物の原初と言われる樂焼を代々受け継ぐ、三代目小川長樂の長男「小川裕嗣」の白樂の花器など、手に取るものすべてに茶道の歴史と進化の重みが伝わる。

本格的な茶の湯に配慮にながらも、日本の独自の美意識と現代のトレンドやサードウェーブの融合を目指した大人の「粋」を感じられる同店舗は、すべてオーダーいただいてからのハンドドリップとなるため、少々時間がかかる場合があるとのこと。しかし、妥協なく手間をかけたその一杯は待つ価値あり。営業日、時間の変更は随時『Facebook』『Instagram』『Twitter』にてお知らせするとのことなので早速チェックしてみよう。

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＜川上シュン＞
1977 年、東京都深川生まれ。artless Inc. 代表。『+81 magazine』などのグラフィックデザインを中心に活動をスタートする。活動領域は 多方面にわたり、デザイン手法のみにとらわれないアート的なアプローチを組み合わせた独自の表現を確立。権威あるアワードを多数受賞している。

artless Inc. 代表 川上シュン