本年度カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞 Cristian Mungiu (クリスティアン・ムンジウ) による『グラデュエーション』に注目!
News
本年度カンヌ国際映画祭で監督賞を受賞 Cristian Mungiu (クリスティアン・ムンジウ) による『グラデュエーション』に注目!
Won The Director Award 'Graduation' By Cristian Mungiu At The 69th Cannes International Film Festival
先日、華やかに幕を閉じた69回カンヌ国際映画祭。そのコンペティション部門にて見事監督賞を獲得した Cristian Mungiu (クリスティアン・ムンジウ) が監督、脚本、製作を手掛けた『グラデュエーション』を一足先にご紹介。
先日、華やかに幕を閉じた69回カンヌ国際映画祭。そのコンペティション部門にて見事監督賞を獲得した Cristian Mungiu (クリスティアン・ムンジウ) が監督、脚本、製作を手掛けた『グラデュエーション』を一足先にご紹介。
本作の原題は、『Baccalaureat (バカロレア)』となっており、ルーマニアやフランスが採用している大学入学資格のための試験制度を意味する。これを取得しないと大学には入れないというところをこの映画を見る上でまず押さえておきたいところ。精神的ダメージを負った18才の娘と、なんとか試験官に便宜を図ってもらおうと娘のために裏工作をするも、良かれと思って行動したことがすべて裏目に出てしまう父親、そんな2人の関係を描く物語である。教師やジャーナリストを経験してきた Cristian Mungiu ならではの背景と、繊細な人の心情、人間関係の巧妙さを映し出した作品。今回のカンヌでは批評家から総じて高評価され受賞に至った。
Cristian Mungiu は1968年ルーマニア出身。チャウシェスク政権下のルーマニアで、違法な中絶を望む女子中学生と、それを手助けしようとするルームメイトの辛く長い一日を描いた衝撃作『4ヶ月、3週と2日』で第60回カンヌ映画祭においてルーマニア映画史上初となった、最高賞パルムドールを受賞。一躍世界の脚光を浴びルーマニア映画の火付け役となった。その後『汚れなき祈り』では第65回カンヌ映画祭にて女優賞&脚本賞のW受賞、それに続く今回は3度目の受賞となった。
<あらすじ>
ロメオ (49才) は、小さな町に住む医師。妻と家庭内離婚状態で、愛人がいる。18才の娘のエリザはイギリス留学のため奨学金の試験を控えていたが、登校途中に男に襲われ、大事にいたらずに済んだが精神的なショックを受ける。父としてロメオは、試験官に便宜を図ってもらおうと裏工作をしようとするが、娘の反発をうける。相手のことを思って行動しようとするがうまくいかないことだらけ。彼の得意とする緻密な人間関係と心の移り変わりを描き出す物語。
映画タイトル | グラデュエーション |
英題 | Graduation |
原題 | Baccalaureat |
監督・脚本・製作 | Cristian Mungiu (クリスティアン・ムンジウ) |
出演 | Adrian Titieni (アドリアン・ティティエニ)、Maria Dragus (マリア・ドラグス)、Vlad Ivanov (ヴラド・イヴァノフ)、Valeriu Andriuta (ヴァレリウ・アンドリウツァ) |
配給 | ファインフィルムズ |
製作国 | ルーマニア/フランス/ベルギー |
上映時間 | 128分 |
日本公開日は未定 |