松雪泰子が表現する、変化の先に待つ景色 vol.3

ドラマの世界観に呼応する色鮮やかな衣装は、無機質なスタジオを一気に華やかに導いた。モデルとしてキャリアをスタートさせ、ファッションにも精通している松雪は、「久しぶりにPUCCIを着させていただいて、パターンの素晴らしさに感動しました」と語る。

アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞した映画『フラガール』では生徒のひたむきさに心動かされるダンス教師を、ドラマ『Mother』では虐待を受けた生徒を自分の子供として育てる教師を演じるなど、出演作で視聴者に数々の感動を届けてきた松雪。そんな彼女が今回演じるのは主人公・密子に“教えられ、導かれる女性”という、新鮮な役柄だ。今回のドラマについて尋ねると「新しいエンターテインメント作品に昇華させていきたい」と意気込みを聞かせてくれた。

―本作をどんなドラマにしたい？

本作は、変化変容の物語でもあり、ミステリーや復讐という強い要素もある。とにかく今まで見たこともない、新しい作品を生み出していこうとワクワクしています。回を追うごとにのめり込んで、一緒に何か湧き上がるものを感じていただけるような作品にできるよう演じたいと思います。

―ドラマでは夏の変身劇が描かれるが、自身が何にでも変身できるなら何になりたい？

生まれたての赤ちゃんです（笑）。最近赤ちゃんを抱く機会があってふと思ったのですが、もう一度フレッシュな状態で今の世界を体験し、吸収してみたら、どんな感覚なのかなって。少し息苦しさのある今の時代に生まれた赤ちゃんは、とてもパワフルだと感じます。たくましく生きていけるのかなと。

密子によるコーディネート、メンタルコーチによって、まるで生まれ変わったかのように
輝きを取り戻す夏。自身も日々変化していると語る松雪が、夏を通してどのような物語を
描いていくのか、放送を期待して待ちたい。