今月の代官山 蔦屋書店おすすめ洋雑誌
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今月の代官山 蔦屋書店おすすめ洋雑誌
daikanyama tsutaya
books' concierges recommends magazines
「雑誌は時代を映す鏡」とも言われている。さまざまなメディアから情報を得やすくなった昨今、紙をめくりながら文化に触れる味わいを体感してほしい。そんな思いから、代官山 蔦屋書店の雑誌コンシェルジュが “今” 読んでほしい洋雑誌をピックアップ。
crosscurrent #5
アートやカルチャーをテーマにした年2回刊のイギリス発雑誌。世界各地のクリエイターやアーティストとコラボレーションした写真やアート作品を多く掲載。グローバルな視点でクリエイティビティを追求し、その背景や意図を掘り下げていくスタイルは、読者に新たなインスピレーションを与えてくれる。また、アートブックのようなデザイン性の高い誌面構成も魅力だ。今号では、日本の写真家であるホンマタカシとスタイリストの AI KAMOSHITA (アイ・カモシタ) がタッグを組んだ特集が見どころ。
A PASSION THING Issue11
成功の再定義をテーマとし、情熱を持って活動する人々に焦点を当てたオーストリア発の雑誌。年に2回発行され、デザイン、音楽、アート、起業など幅広い分野で活躍する人物へのインタビューを取り上げている。また、新進気鋭のアーティストにも注目しており、独自の視点でアートやファッションを紐解くことで、彼らの類稀なる創造性に迫る。アーティストの私生活にも深く切り込んでいくため、彼らの知られざる一面を垣間見ることができるのも魅力の一つ。今号では、オーストリア独特の魅力と、国内外で活躍する起業家たちを特集。表紙には、指揮者の Peter Sommerer (ペーター・ゾンメラー) を起用し、誌面では彼の音楽、人生、フェンシングへの愛について語ったインタビューを掲載している。
NEVER TOO SMALL #1
オーストラリア発の建築・デザイン雑誌。もともとは YouTube チャンネルで住宅や部屋についての動画を公開しており、2024年9月に雑誌が創刊された。今号では、小さなスペースを活用したミニマルで機能的なインテリアや建築デザインを特集し、コンパクトなアパートや小規模住宅をいかに効率的かつスタイリッシュにデザインするかを紹介している。また、世界中の建築家やデザイナーが実際に使用している物件の事例を多数掲載。間取り図からデザインのポイントまでを詳細に解説している。さらに、レイアウトデザイン、ページの途中に切り離し可能なポスターがついているなど、雑誌の域を超えた造本の工夫がなされており、建築デザインを専門としている人以外も楽しめる一冊だ。
HOMME girls Volume12
2019年、NY のファッション業界を牽引してきた Thakoon Panichgul (タクーン・パニクガル) によって創刊。メンズウェアを取り入れた装いを好む女性に向けて制作されたインディペンデント誌。最新号では、韓国のアイドルグループ NewJeans (ニュージーンズ) が表紙と特集を飾る。彼女たちが着用した衣装は、ブルガリア発のファッションブランド Kiko Kostadinov (キコ・コスタディノフ)。ウィメンズコレクションのディレクターを務める Deanna Fanning (ディアナ・ファニング) と Laura Fanning (ローラ・ファニング) の姉妹が手掛けた衣装は、5人の個性を活かしながらキュートでエネルギッシュな姿を表現している。
Billboard Artist 1
ヒットチャートの世界的ブランド・Billboard。その韓国版である『Billboard KOREA』から、新たにビジュアルアートブック『Billboard Artist』が創刊した。アーティストのグラビアやインタビュー、ビジュアルコンテンツなどを通して、ミュージシャンが人々に波及させるインスピレーションについて考える。記念すべき創刊号では、韓国のアイドルグループ NewJeans (ニュージーンズ) を起用。絵画作品のような写真を撮ることに定評があり、パリを拠点に活動するブルガリア出身のカメラマン Elina Kechicheva (エリナ・ケチチェバ) と NewJeans の5人が濃い霧の中で夢幻の世界を創り上げた。彼女達がデビュー当時から放ち続けている、誰も見たことのない新しさを持ちながらも、どこか懐かしさを感じさせる姿が、韓国だけでなく世界中のファンや音楽市場に与えている影響力についてフィーチャー。彼女たち自身のインスピレーションの源についても問いかけている。
MAGAZINE B 98
1冊でひとつのプロダクトやサービスを特集する韓国雑誌『B』。主にブランドマネージャーやマーケティングに興味がある人をターゲットに、ブランドの隠された感性やその国や地域の文化などを紹介している。最新号では、日本のファストファッションの代表格である UNIQLO (ユニクロ) を特集。「誰もが気軽に服を購入できるべき」というブランド哲学から作られた商品は、シンプルでロゴのないデザイン、リーズナブルな価格体でかつ高品質の素材で作られた実用的な衣類を維持するという同ブランドのイメージを完成させ、あらゆる人の生活をより豊かにするための「ライフウェア」というコンセプトを着実に築き上げてきた。今号では、世界中に約2500店舗を構える UNIQLO が、ブランドのアイコニックな商品や UNIQLO U、UNIQLO : C などのコレクション通して、新しい衣服体験を提供しながら進化し続けている様子を垣間見ることができる。