toyo kitchen style

機能美とくつろぎが響き合う。トーヨーキッチンスタイルの新しい暮らし〈前編〉

1934年、洋食器メーカーとして創業した TOYO KITCHEN STYLE (トーヨーキッチンスタイル)。1980年代にはシステムキッチンの開発と製造を始め、2001年には日本で初めて本格的なアイランドキッチンを展開した。現在は、ショールーム専属のスタイリストが様々なライフスタイルに合わせたキッチンを中心にした住宅空間をトータルで提案。すべて受注生産による、独自のビジネスモデルを築いている。創業時から大切にしてきたのは、職人によるハンドメイドのステンレス加工技術。ステンレスの高いデザイン性と機能性を両立させている。

今季は TOYO KITCHEN STYLE のハイエンドモデル「iNO (イノ)」に、新たに「キルトマット」が登場。ステンレスの細部にまで凝らされた技巧美と、動線を計算し尽くした無駄のない設計は、まさに理想のキッチンそのもの。その人気の理由と知られざる魅力を紹介する。

toyo kitchen style

photography: Junpei Kato
prop styling: Maiko Akiyama
prop direction: Yui Sekine
text: Aika Kawada
edit: Sena Kuroda & Miu Nakamura

強度を保つために複数の金属を合成したステンレスは、一般的には業務用キッチンの冷たく無機質なイメージが強いだろう。しかし、「キルトマット」はその常識を覆す。TOYO KITCHEN STYLE が長年にわたり、職人とステンレスの新たな可能性を追求するなかで誕生した。ステンレスに上品なツヤのあるマット加工を施し、繊細な縫い目を鏡面仕上げで表現。金属製ながらふっくらしたテクスチャーと温かみ、柔らかさを感じさせる。表面にはわずかな陰影が生まれ、光の加減によって凹凸が浮かび上がるように見える立体感も魅力のひとつだ。審美性だけではなく、トロンプイユのようなデザインはユーモアとエレガンスを兼ね備えている。さらにマット加工は、キッチン使用による細かな傷も目立ちにくいという実用面の利点も持ち合わせている。

ゼロ動線キッチン iNO キルトマット ¥2,429,636、収納ブロック(2段家電タイプ) ¥1,300,200、 UFO キルトマット ¥557,920〜 *すべて掲載例価格/すべてTOYO KITCHEN STYLE (トーヨーキッチンスタイル)

iNO」の「キルトマット」シリーズが評価されるもう一つの理由は、現代のライフスタイルに即した設計という点。これは TOYO KITCHEN STYLE が提唱する「ゼロ動線」の考えに基づいている。使いやすさを徹底的に追求した結果、「疲れにくいキッチン」として「ゼロ動線」が生まれた。一般的なキッチンではシンクとコンロの間に広い調理台を設けるのが普通だが、「iNO」では調理台をシンクの中に取り込み、シンクとコンロを隣に配置。横移動が少なく、中央に立ったままどちらにも手が届くつくりになっている。これを実現させたのが、「パラレロシンク」。大きくて深さのある立体シンクに、まな板と2枚のマルチプレートを備え、これらを前後左右にスライドさせることで、洗う・切る・盛り付けるといった加熱以外の作業をすべてシンクの中で完結できる。さらに360度回転する水栓や両サイドに取り付けられた2つの水栓により、シンク内の可動域がぐんと最大限に広がり、作業が一気にしやすくなる。

「ゼロ動線キッチン」は、今なお進化を続けている。新たに登場したのが、その真横に収納ブロックを自由に組み合わせられる「ゼロ動線プラス」だ。収納スペースにすら一歩も動かずアクセスできるという、まさに「ゼロ動線」の理想をさらに追求したかたちである。収納ブロックは、開閉方法からサイズまで好みに応じてカスタマイズ可能。食器はもちろん、食洗機やゴミ箱、冷蔵庫、オーブンなどのビルトイン・置き型家電にも対応しており、使い方に合わせた多彩なバリエーションが用意されている。