【三軒茶屋】この街の、とっておきのレストラン
Cities
【三軒茶屋】この街の、とっておきのレストラン
the best select restaurant in
sangenjaya
text: rio hirai
edit: mikiko ichitani
The Fashion Post が全力でオススメするレストランをエリア毎にピックアップ。近くに立ち寄った際はぜひ活用してほしい珠玉のグルメリスト。
渋谷から一本、急行で4分という好アクセスで、のんびりと住宅街を走る路面電車の始発駅でもある。世田谷パブリックシアター/シアタートラムといった小劇場や、小さな飲み屋がひしめき合う「三角地帯」を有し、「三軒茶屋銀座通り商店街」や「太子堂商店街」を中心に人々が賑やかに行き交う街、三軒茶屋。日常使いできる飲食店に恵まれているのはいうまでもないけれど、近所でもちょっとおしゃれをして出かけたくなるような特別なレストランもある。なんてことのない日にも華を添えてくれる、とっておきのお店をご紹介。
Los Tacos Azules
ブルーがかったグレーのトルティーヤの上には、旬の刺身などの和の食材。見た目にも華やかでスタイリッシュなタコスは、中里商店街で2018年にオープンしたマルコ・ガルシアさんのメキシカンレストラン「Los Tacos Azules (ロスタコスアスーレス)」で食べられる。原点は、マルコさんが2011年にメキシコ北部のモンテレイでスタートしたタコス屋。在来種のブルーコーンを使ったトルティーヤは、当時のメキシコでも珍しがられたそうだが、その風味豊かな香りやふわっとモチッとした食感は一度食べると忘れられないおいしさで開店前から行列ができる人気店に成長した。交換留学で日本に訪れ、日本の食材に魅了されていたマルコさんは、2018年に三軒茶屋にお店をオープン。「日本でこそ作れる究極のタコス」を目指して、日々食材の研究を続けている。お任せでマルコさんのタコスが堪能できるディナー (コースは要予約 7,600円。現在はお休み中なので、再スタートは店舗アカウントなどをチェック) はもちろん、メキシコの定番朝ごはんであるカルニータスや煮込み、ケサディーヤなどが食べられる“朝タコス”も楽しい。
店舗情報 | |
店舗名 | Los Tacos Azules |
住所 | 東京都世田谷区上馬1-17-9 |
営業時間 | 9:00~15:00 (L.O 14:30) ※タコスおまかせの夜営業については一時お休み中 |
定休日 | 月曜日、火曜日 |
電話番号 | 050-5597-1814 |
HP | www.lostacosazules.jp |
@lostacosazules_jp |
Cosi Com’e
三軒茶屋の駅から徒歩15分。賑やかな街を背に住宅街を進んでいって、「こんなところに本当に店があるのかな……?」と不安に思い始めた頃に店は突如現れる。アロマフレスカグループを経て、広尾の「ボッテガ」で創業からスーシェフを務めた井村俊介シェフが独立し、2019年にオープンさせた「Cosi Com’e (コジコメ)」。旬の素材の美味しさを大切に日々少しずつ変化するメニューのなかでも、必ずラインナップするのがギアラなどのモツの煮込みだ。うまみが凝縮した煮汁にほくほくとしたじゃがいもが合わさり、きちんとイタリアンでありながらどこか肉じゃがを思わせる仕上がり。これに限らず、井村シェフが時間をかけて丁寧に仕込んだ料理はどこか居酒屋的な親しみやすさを感じるものが多い。かと思えば、ごく限られた素材しか使わずに、ハッと目が覚めるほどの精度の高い美味しさのパスタとの出会いがあったりする。酒好きの井村シェフが選んだナチュラルワインが、そんなメニューをゆるやかに繋ぎ、ディナーは大円団を迎える。大満足して外に出れば、シンと静まり返った住宅街。外食の楽しさが店にギュッと詰まっている。
店舗情報 | |
店舗名 | Cosi Com’e |
住所 | 東京都世田谷区下馬2-14-18 |
営業時間 | 17:00~23:00 (L.O.21:00) |
定休日 | 日曜日+不定休 |
電話番号 | 03-6318-6402 |
HP | www.facebook.com/cosicomeshimouma/ |
@cosicome_ |
NATIVO
「NATIVO (ナティーボ)」で過ごすディナータイムは、アンティパストからドルチェに至るまで夢から覚める隙がない。三軒茶屋の駅を出て裏道を進んだ「中里商店街」の奥、白いカーテンをくぐって店内に入ると、物語に迷い込んだかのような空間が広がっている。メニューに並ぶのは、ピエモンテ風玉ねぎのローストや季節のフルーツと合わせたブッラータ、バターパスタといったイタリアの郷土料理。シンプルで奇をてらわない、長く人々に愛されてきた本当においしいものばかりだ。腕を振るうのは、ピエモンテ州やリグーリア州のリストランテで郷土料理を学んだ瀧本貴士シェフ。提供された皿に粗野な部分は一切なく、どれも洗練された仕上がり。「NATIVO」という店名には、イタリア語の“生まれた土地の”、“ありのままで”という意味が込められている。素材の味わいがしっかりと際立つ、骨太な旨味を感じる皿の数々から溢れる料理への愛情が、ロマンティックなディナーをさらに盛り上げる。
店舗情報 | |
店舗名 | NATIVO |
住所 | 東京都世田谷区上馬1-17-8 |
営業時間 | 18:00~22:30 (L.O.) |
定休日 | 日曜日 |
電話番号 | 03-6450-8539 |
HP | www.facebook.com/NATIVOTOKYO/ |
@nativo_jp |
香辣里
ここ数年日本、特に東京で、中国のあらゆる地方の料理を食べられるようになった。それに一役も二役も買っているのが、神田「味坊」、湯島「味坊鉄鍋荘」、御徒町「羊香味坊」、「老酒舗」など中国東北料理のレストランを展開し人気を博している味坊グループ。三軒茶屋の駅近くに2018年にオープンした「香辣里 (シャンラーリー)」では、湖南省に伝わる湖南料理を提供している。中国八大料理のひとつである湖南料理は、四川料理と肩を並べて一、二を争う料理といわれ、燻製や発酵などの手法が多用される奥深い料理。唐辛子を叩いて塩漬けにした発酵唐辛子「ドゥオジャオ」や香菜などのハーブが、食材の旨味を引き出す。店のシグニチャーのひとつが「魚の発酵唐辛子蒸し」。大量の発酵唐辛子の下に埋もれた蒸し魚のその身はふわふわ、ほのかに甘い旨味と、唐辛子の鮮やかな辛味が絡み合う。シメには米粉の麺を。魚の出汁が出たスープをしっかりと吸わせた絶品だ。ナチュラルワインや、スパイスの効いたオリジナルカクテルと一緒に料理を頬張り、汗を拭って店を出る頃には、心も体も元気になっている気がする。
店舗情報 | |
店舗名 | 香辣里 |
住所 | 東京都世田谷区太子堂4-23-11 GEMS三軒茶屋 7F |
営業時間 | 月~木 11:30~15:00 (L.O.14:30)、18:00~24:00 (L.O.23:30) 金 11:30~15:00 (L.O.14:30)、18:00~翌3:00 (L.O.翌2:30) 土 11:30~翌3:00 (L.O.翌2:30) 日・祝 11:30~24:00 (L.O.23:30) |
定休日 | 無休 |
電話番号 | 050-5596-8314 |
HP | www.facebook.com/XiangLaLiHunan/ |
FELICELLA
「FELICELLA (フェリチェッラ)」は中里商店街にある、カウンター6席、2名用テーブル2席の小さなレストラン。これが、商店街の小さなレストランだと高を括っていると、良い意味で期待を裏切られる名店だ。店主の榎本大介さんは料理専門学校を卒業後、都内の有名イタリアンで修行を積んでからイタリアへ。20年以上、イタリア料理を追求し続けてきた。なかでも素朴な郷土料理に魅了され、「FELICELLA」では、野菜をたっぷりと使ったシンプルで豪快なイタリア・トスカーナ地方の料理を提供している。メニューに並ぶのはランプレドットのパニーノやアーティチョークオムレツ、鴨とポルチーニ茸といった旬の食材を使った手打ちパスタなど、素朴でありながら確かな味わいの品々。ランチタイムも営業中で昼から本格的なトスカーナ料理がいただけるのは有難いけれど、この店ではぜひお酒も一緒に楽しんでほしい。国産のクラフトビールを種類豊富に揃え、黒板にはその日おすすめのグラスワイン (イタリアのものが多い) がずらりと並ぶ。食後は、パティシエのパートナーが作るドルチェと、相性抜群の食後酒で締めたい。
店舗情報 | |
店舗名 | FELICELLA |
住所 | 東京都世田谷区三軒茶屋1-20-7 |
営業時間 | 月、水、金 18:00~23:00 (L.O22:00) 火、木、土 12:00~15:00 (L.O14:00)、18:00~23:00 (L.O22:00) |
定休日 | 日曜日 |
電話番号 | 03-6805-4147 |
HP | www.facebook.com/Felicella- |
@felicella _sangenjyaya |