静かなる躍動。青木崇高と IM MEN vol.2
大地の上、静謐な風景のなかで、布が大きく呼吸する。無造作な風が通り抜けるたび、身体の輪郭は揺らぎ、自由な線を描きはじめる。
「DANCING TEXTURE」と名付けられた IM MEN (アイム メン) の2026年春夏コレクションは、陶芸家・加守田章二の作品を起点に立ち上がった。伝統の枠を越え、思いがけない形や質感を取り入れてきたその造形には、野蛮さと洗練が同時に息づいている。三宅一生が掲げた「一枚の布」の美学に忠実に、機能性と遊び心も忘れない IM MEN らしいアプローチによって、その佇まいは動きのなかで成立する衣服へと再構築された。
呼吸を整え、重力と戯れるように歩く。着る人の動きによって輪郭を得ていく、その在り方を、俳優・青木崇高が体現する (第2回/全4回)。
IM MEN
with munetaka aoki
model: munetaka aoki
photography: yuji watanabe
styling: rumiko koyama
hair & make up: nana
text & edit: nonoka nagase
端正なシルエットを描くジャケットとパンツは、加守田の《曲線彫文》に宿る土の荒々しさと不均質な表情から着想を得た「TEXTURES」シリーズ。異素材の糸を組み合わせ、後染めで色を重ねたテキスタイルには、焼成を経た器のような濃淡を感じさせる質感が浮かび上がる。
インナーには柔らかさのある無縫製ニットと、ワッシャータンブラー加工を施したシャツを重ねて。身体に自然と馴染むベルト、そこに巻きつけた姿を変えるトートバッグも、機能性を誇示することなく、着る人の所作の一部として溶け込んでいく。
「TEXTURES」ジャケット ¥154,000、パンツ ¥71,500、ニット ¥49,500、シャツ ¥48,400、ベルト¥13,200、ベルトに巻いたバッグ ¥19,800 (3月発売予定)、シューズ ¥88,000 (4月発売予定)/すべて IM MEN (アイム メン)











