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about a girl

【東京の女の子】GIRL no.3 琉花

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Model: LUKA
Photographer: Takashi Homma
Editor&Writer: Tomoko Ogawa

幅広い分野で写真表現の可能性を様々な方法で追求し、国内外で注目される写真家ホンマタカシ。彼が「東京のいま」を生きる女の子の素顔をポートレートし、彼女たちの生の表情と声を届ける「ABOUT A GIRL」第3回目は、生後3カ月からモデルでデビューして以来、モデルとして活躍する琉花がセルフコーディネートで登場。彼女の父はかつてホンマと同じ展覧会に参加したこともある、同世代のカメラマンだったとか。現在、フォトグラファー・lukaとしても活動する、20歳になったばかりの彼女の素顔に迫る。
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【東京の女の子】GIRL no.3 琉花

—琉花さんは、ホンマさんとはいつからお知り会いなんですか?

ホンマ(以下ホ):雑誌『GINZA』(マガジンハウス)の仕事で同い歳くらいの子を5、6人の撮ったときに琉花ちゃんがいて、そのときはまだ知らなかったんだけど、帰りがけに「お父さんが前にホンマさんと一緒に展覧会をやったことがある」って話をしてくれて。

琉花:パルコの展覧会ですね。

ホ:俺がまだ29とか30歳のときで、新津保建秀とかが参加していて。期待される若手写真家展みたいな感じの。グループ展と言っても、20人くらいが参加していたからあまり覚えてないんだけど。この前、琉花ちゃんが代官山で個展をやったときに行ったら、お父さんもいたよね。

琉花:『GINZA』の撮影が2年くらい前で、個展は去年の8月ですね。19歳のときだったので。

—物心つく前からモデルをされていて、7歳で今の事務所に所属したとのことですが、自分からやりたいという意識があったんですか?

琉花:小さい頃から父の仕事でモデルをやっていたので、自然な感じでした。

ホ:写真も撮ってるよね。

琉花:15か16歳くらいのときに初めて友達とウィーンとパリに旅行をしたときに、「お父さんのカメラを貸して?」という話になったんです。行く前に1本フィルムを使って練習して、カメラを2台くらいを持って行ってきました。

ホ:まさか、そのときからいきなりライカとか?

琉花:違います、違います(笑)。コンパクト。BIGminiと、もう一つは何だったかな。父が貸せる範囲のものだったかと。

ホ:お父さんが写真をやってるんだったらもっと早くから興味が湧くとか、逆にお父さんがやってるからやりたくないっていう気持ちはなかったの?

琉花:あんまりなかったです。小さいときから暗室で現像の手伝いとかはやっていたので、なんとなくわかるって感じで。

ホ:そのときは、写真を面白そうだなって思ってたの?

琉花:当時は、あんまり何が何だかわかってなくて。言われた通りに、電気をつけては消して。間違えて電気をつけたら、激怒されました(笑)。

ホ:お父さんと遊んでる感じ?

琉花:そうです。

ホ:お父さん、フィルムはもうやってないのかな?

琉花:主にはやっていないですね。でも、私はなぜか咄嗟にフィルムカメラから始めて。まだ、今ほど流行ってなかったと思います。

ホ:今は、モデルと言えばフィルムカメラだよね(笑)。ハッシュタグができちゃうくらい。インスタで#filmcameraとか#nonfilterとか。フィルムブームもちょっと山を越えた感じもあるけど。

—琉花さんは、デジタルカメラで撮影もするんですか?

琉花:あんまり。携帯で撮っちゃう。

—ポラロイドカメラは?

琉花:持ってます。最近お仕事した新しいチェキが、正方形でかわいかった。

—お父さんの仕事と同じことをやることになるとは思ってました?

琉花:思ってなかったです。

—小さい頃に将来の夢を聞かれたときは、何て答えてたんですか?

琉花:ケーキ屋さん。でも、カメラマンがやりたいと保育園の卒業アルバムには書いてましたね。

ホ:職業をそれしか知らなかったのかもね(笑)。

—お父さんと写真の話をしたりします?

琉花:全然。個展に来てくれてアドバイスをくれたりはします。あとは、「あのカメラがいいらしいよ」くらいの会話しかしないですね。

ホ:写真は毎日撮る?

琉花:普段はコンパクトカメラを持ち歩いてます。海外や国内の小旅行、川が好きで友達とよく行くのですが、そういうときはライカで撮ったりしています。

—近郊の川に行くんですか?

琉花:長野のほうに綺麗な川があってよく泳ぎに行きます。誰もいない川にみんなで行ったり。今度は釣りもしてみたい。

ホ:琉花ちゃんは東京生まれ東京育ちなんだよね。しかも、ど真ん中の新宿生まれ。自分が東京の真ん中みたいな新宿で育ったということには、あるときに気がついた? 例えば地方から来た人と知り合いになるとか。

琉花:「都心すぎるね」、みたいには言われます。西新宿なので、住宅街も全然あるんですけど。

—住んでいたときは、地元で遊んでいました?

琉花:遊ぶのはだいたい駅周辺でしたね。友達が、みんなあの辺に住んでいるんですよ、百人町とか歌舞伎町とか大久保とか。

—じゃあ、最近東京で遊ぶ場所はどこですか?

琉花:だいたい渋谷かな。友達もそこら辺に集まることが多いです。引っ越したばかりで、今は渋谷にも出やすいんですけど、便利すぎて怖いくらい。最近は、ほぼ自転車移動してます。

ホ:いつから一人暮らししてるの?

琉花:18歳からですかね。

—先ほど、高校1年生で友達と旅行をしたとおっしゃってましたが、初めて一人旅をしたのはいつですか?

琉花:友達と行ったときは、母の知り合いがいたのでそこに泊まらせてもらって。完全に一人で行ったのは、高校2年生だったと思います。ロンドンに。

ホ:それって、ついこの前だよね。ロンドンの話は2回くらい聞いたけど、ロンドン好きなんだね。

琉花:好きです。街の感じとか。あと電車がわかりやすくて好きです。次は茶色ね、みたいに。

—旅先ではアクティブに過ごすタイプですか?

琉花:イギリスには何回か行ったんですけど、今まではダラダラ街で過ごしてました。今年1月に初めて、ブライトンのセブンシスターズに一人で行きました。すごい遠いんですよ。ブライトンまで電車で1時間、そこからバスに乗って1時間くらい、そこからまた徒歩で30分くらい歩いて、もうすごい絶景でした!! 白亜系のチョークでできた
白い壮大な崖と、海の青さとのコントラストが本当にすばらしすぎて……。着いたのが午後で誰もいなくて、ちょうど陽が落ちるところも見れてものすごく感動的でした。

—セブンシスターズはなぜ行こうと?

琉花:みんなに「いいところだよ」と言われていたし、ずっと行ってみたくて。写真を撮りつつずっと歩きました。でも、誰もいないし合ってるかもわからない道を、永遠に真っ直ぐ行くので、けっこう寂しかったですね(笑)。

—バッグパッカーなんですよね?

琉花:だいたいバッグパックで行きます。まぁまぁ少ない荷物で。一昨日まで、伯母が住んでいるシドニーに行っていたんですけど、そこでは買い物をすると決めてたので珍しくトランクで行きました。

ホ:1回、海外に行く直前に撮影したことがあったよね。

琉花:そうそう、ちょうど行く日でしたね。

—向こうに住みたいとは思うこともある?

琉花:まぁ住みたいけど、ロンドンは冬が悲しくなりそう。でも、住むならロンドンかLA。LAもすごく好きなんです。いつか海外で暮らしたいなとは思ってます。

ホ:そうなんだ。LAのどんなところが好きなの?

琉花:気候と、海で泳ぐのが好きなので。「日焼けしないように」って注意されますけど(笑)。

—まだ20歳だし、今後が楽しみですね。最後に、私服のときは、どんなスタイルが好きかを教えてください。

琉花:だいたいいつも黒か白かグレー。ほぼ毎日、白Tか黒Tですね。

—アバンギャルドな格好はしないんですね。

琉花:しないです(笑)。シンプルが一番好き。

琉花
1998年東京都出身。日本人の母親とオーストラリア人の父親を持つ。生後3カ月からモデルデビュー。広告・雑誌・MVなど幅広く活躍中。現在、フォトグラファー・lukaとしても始動しており、2014年からの作品を展示した写真展『VOYAGE 2014-2017 luka』を、2017年8月に開催した。