車から撮影された思いもよらない東京の風景。山谷佑介の新作シリーズ「TOKYO BY CAR」が flotsam books で展示中

「TOKYO BY CAR」はその名の通り、車から東京の街並みを撮影した作品群。車の後部座席にカメラとストロボを設置し、山谷が運転しながらレリーズを用いて撮影をするという現在進行中の実験的シリーズだ。

車で常に前進していることにより、斜め前の景色を見て山谷がシャッターを押しても、写真に写っているのは作家本人が想定していない風景。シャッターを押そうという意識を与えたものの真横にある風景が映し出された写真群は、私たちが意識して見ているそれぞれの事物を構成する全体ではなく、その真横に存在している部分たちを捉える試みとなっている。

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本展は、「杉並区新しい芸術観賞様式助成事業」に選定されており、感染症対策を施しての開催。展示では、山谷が制作しているスクラップブックをコピーした数種類の写真集も販売されている。