CHANEL
Fall-Winter 2021/22 Haute Couture Collection

印象派に魅せられて、シャネル 2021/22年秋冬 オートクチュール コレクション

photography: Mikael Jansson © CHANEL

CHANEL Fall-Winter 2021/22 Haute Couture Collection
CHANEL Fall-Winter 2021/22 Haute Couture Collection
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印象派に魅せられて、シャネル 2021/22年秋冬 オートクチュール コレクション

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Fall-Winter 2021/22 Haute Couture Collection

Virginie Viard (ヴィルジニー・ヴィアール) による CHANEL (シャネル) 2021/22年秋冬 オートクチュール コレクションがフランス・パリのガリエラ宮パリ市立モード美術館にて発表された。今回は少数のゲストを招いた久しぶりのショー形式となり、その高揚感を感じる祝福ムードに包まれたコレクションとなった。

©CHANEL

舞台となったガリエラ宮パリ市立モード美術館は、ネオ ルネサンス建築が美しいパリ・オートクチュールの殿堂。ファッションとアートの粋を集めた空間が広がり、CHANEL 創業者である Gabrielle Chanel (ガブリエル・シャネル) の展覧会も現在開催中(7/18まで)。ショー発表前には、スウェーデン人フォトグラファーの Mikael Jansson (ミカエル・ヤンソン) によって撮影されたビジュアルも公開されるなど、本コレクションにとってこのロケーションが非常に重要な要素のひとつであったことがわかる。

「黒や白の 1880 年代スタイルのドレスを身にまとったガブリエル シャネルのポートレートを改めて目にしたとき、すぐに絵画が思い浮かんだのです」と Virginie Viard が語るように、美術館で発表されるコレクションらしく今回のテーマの中心は絵画。「ベルト・モリゾ、マリー・ローランサン、そしてエドゥアール・マネの作品たちのことが。印象派に着想を得た絵画のようなドレスやスカート、そしてモリゾのような黒いボウをアクセントにした白いサテンのロングドレスがあります」

ファーストルックは、スパンコールを贅沢に施したツイードがまるで印象派の絵画のようなAラインのコートにフェザースカートの組み合わせ。鮮やかなピンクがすぐさま視線を捉え、一気に気分を盛り上げる。続くルックでも、スパンコールによって絵筆のストロークを幾重にも重ねたかのように見えるツイードが様々なカラーパレットで登場し、Claude Monet (クロード・モネ) の風景画のような印象派の名作の世界がランウェイにひろがっていく。

「冬の灰色のなかにある色彩を眺めるのが好きだからです」黒いチェスターコートに施された絵の具のスプラッシュ模様のようなペールピンクと黄色のチュールのポンポンや、ブラウスに咲き乱された赤や青、黄色の小さなエンブロイダリーのデイジーは、Renoir (ルノワール) や Cézanne (セザンヌ) が描いた色とりどりの花畑を彷彿とさせる。「私は刺繍があふれ、温かみを感じさせる、とりわけ色彩豊かなコレクションを心から求めていたのです」

ショーの終盤には、女優でありメゾンのアンバサダーの Margaret Qualley (マーガレット・クアリー) が可憐な花嫁姿を披露。マルチカラーのスパンコールがあしらわれたヴェールにクラシカルなペールピンクのロングスリーブドレスをまとい、優雅なウォーキングで観客を魅了した(フィナーレは、もちろんブーケトス)。

オートクチュールサロンでのフィッティングの様子に続き、Sofia Coppola (ソフィア・コッポラ) と Roman Coppola (ローマン・コッポラ) は本コレクションのキールックを次々と着こなす Margaret Qualley をフィーチャーした映像も撮影。また、Mikael Jansson が撮影したイメージビジュアルも公開されている。