ロエベ財団 クラフトプライズ2022の大賞および特別賞が決定!
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ロエベ財団 クラフトプライズ2022の大賞および特別賞が決定!
LOEWE
THE LOEWE FOUNDATION CRAFT PRIZE 2022
2016年にロエベ財団により設立されて以降、毎年開催されている「ロエベ財団 クラフトプライズ」。LOEWE (ロエベ)は2022の大賞をダヘー・ジョン(韓国)の「タイム・オブ・セレニティ」(2021)に、特別賞をアンディル・ディヤルヴァーヌ(南アフリカ)の「コーニッシュ・ ウォール」(2019)とユリア・オベマイア(ドイツ)の「フェボーゲン」(2021)に授与することを発表。
1846年にクラフト工房のパートナーとしてブランドをスタートをした LOEWE 。クラフトこそまさにブランドの原点であり、クリエイティブディレクターとしてブランドの再構築に取り組むジョナサン・アンダーソンの基軸となっている。2013年に彼が着任して以来、ブランドの価値を拡大させるべく様々なアーティストや職人たちとのコラボレーションを展開してきた。そんな彼は今日のカルチャーにおいて現代の職人たちの芸術的貢献やクラフトの重要性を認め、未来に欠かせないものとして再認識することを目指し、「ロエベ財団 クラフトプライズ」を着想。
本年度のプライズでは16の国と地域から3100点以上の応募があり、建築家、ジャーナリスト、批評家、キュレーターなどから構成される審査員によって選出された。使用された素材は陶磁器、かご編み、ガラス、宝石など多岐にわたる。
大賞のダヘー・ジョンのバスケットには、韓国で500年以上の歴史を持つ馬の毛を使った帽子作りの技法が用いられた。この技法はこれまで韓国では失われた技術と考えられており、彼女の伝統の復活と更新に対する努力や作品の緻密な完成度が評価された。
特別賞を受賞したのはアンディル・ディヤルヴァーヌとユリア・オベマイア。アンディル・ディヤルヴァーヌのコイル状の赤い土器「コーニッシュ・ ウォール」は、イングランドのセント・アイヴスで制作され、コーサ文化とコーニッシュの海岸線の両方から影響を受けている。審査員は、強さと大きさの逆説的な両立と、盆栽箒を使用した複雑なディテールに感嘆した。ユリア・オベマイアの作品「フェボーゲン」は宝石の構造を完全に再定義。宝石を構造物として扱い、宝石の価値がどこにあるのかを再考させる。
次回のクラフトプライズは2022年7月より作品の応募手続きを開始し、秋に開催地を発表予定。18歳以上の工芸関連の仕事に従事する方であればどなたでも応募可能なのでぜひチェックしてみて。