イギリスクラシックを再解釈した新生バーバリー。ダニエル・リーによる2023年秋冬コレクションを発表
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イギリスクラシックを再解釈した新生バーバリー。ダニエル・リーによる2023年秋冬コレクションを発表
burberry
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Burberry (バーバリー) は、昨年10月にブランドのチーフ・クリエイティブ・オフィサーに主任した Daniel Lee (ダニエル・リー) が初めて手がける、2023年秋冬コレクションを発表した。Burberry のヘリテージ、アウトドアの探求、そしてイギリスの伝統を再解釈し、新風を巻き起こしたコレクションとなった。
会場となったのは、ロンドンにあるケニントン・パーク。19世紀末から20世紀初頭の Buberry のテントにインスパイアされたショー会場は、暖かさと親密なムードが漂う空間となった。
ファーストルックに登場したのは、ブランドのアイコンであるトレンチコート。ダークブラウンのカラーにグリーンのフェイクファーで縁取られたラペルが印象的だ。手元には、紫のバーバリーチェックの湯たんぽを携え、大きなファーチャームが付いたバッグを合わせてコーディネートされている。デコンストラクトされたカーコートやダッフル、アビエーターは、よりソフトなシルエットを強調。また、大胆なカラーのチェックをテーラリング、ブランケットコート、ニットなどにフィーチャーさせると共に、ベルトやエポレットなどの装飾、シルエットに工夫を見せ、クラシックスタイルをアップデートさせた。
トラウザーに重ねられたタータン風のプリーツキルト、アランセーターやアーガイルセーター、そしてイングリッシュローズのモチーフによって、英国発のブランドとしてのアイデンティティを押し出しながら、グラフィックやカルガモのニット帽、ジッパーが施されたパンツなど遊び心もプラスした。
再解釈された Burberry のエンブレムである「馬上の騎士(EKD)」は、流れるドレープが美しいホワイトカラーのドレスに大きくプリントされ、ブランドの伝統を強調した。印象的だったのは、カルガモやイングリッシュローズのグラフィック T シャツ。イギリスらしいパンク要素を持ちながら、「ROSES AREN’T ALWAYS RED (バラはいつも赤ではない)」や「THE WINDS OF CHANGE (変化の風)」、「THE CHANGE IS INVITABLE (変化は避けられない)」といったスローガンにより、新生 Burberry の姿を映し出した。そのメッセージを表すかのように、今回のコレクションでは、ブランドのシグネチャーであるキャメルのチェックは登場せず、Daniel Lee らしい鮮やかなカラーでデザインされた。
足元にも注目したい。スウェードの乗馬ブーツやラバーレインブーツは、ブランドの原点である機能性から着想を得てデザインされた。スニーカーはシルエットを強調し、サンダルやミュール、パンプスにはシグネチャーであるスクエアシェイプを採用、柔らかな質感のフェイクファーやシアリングを取り入れている。
バッグは、Burberry が得意とするアウトドアの美学を反映させた。丈夫な素材から作られた大胆なカラーのサドルバッグやサッチェルには、ブランドのイニシャル「b」を留め具に施した。細かなディテールにこだわり、実用性を兼ね備えたデザインに仕上がっている。
会場には、ドラマ『2gether』で知られるタイの俳優 Bright (ブライト) やスーパーモデルの Naomi Campbell (ナオミ・キャンベル)、数々のアクション映画に出演するイギリスの俳優 Jason Statham (ジェイソン・ステイサム)、そして日本からは池田エライザ、野村訓一などが来場し、Daniel Lee の初コレクションを祝福した。