on the wild side
launches new skin care item "otws night balm"

オン ザ ワイルド サイドから夜用バームがローンチ。創業者アン=ソフィが語る自然と共存する未来

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オン ザ ワイルド サイドから夜用バームがローンチ。創業者アン=ソフィが語る自然と共存する未来

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launches new skin care item "otws night balm"

interview & text: miku oyama

100%天然由来成分を採用し、合成原料はもちろん、オーガニック製品に使用が許可されている保存料さえも使用しないという徹底したこだわりを持つ、フランス・ボルドー発のオーガニックコスメブランド On The Wild Side (オン ザ ワイルド サイド)。今年の4月には、社会や環境に配慮した公益性の高い企業に与えられる国際的な認証制度「B Corp」を獲得するなど、その活動ぶりは世界的にも認められている。そんな On The Wild Side から、夜寝る前のスキンケアアイテム「ナイトバーム」が新登場。植物由来の有効成分をたっぷり配合したナイトバームは、肌にハリとうるおいを与え、翌朝輝くような肌印象に導いてくれる。本アイテムのローンチに伴い、The Fashion Post では、ブランドの創業者である Anne-Sophie Nardy (アン=ソフィ・ナーディ) にインタビューを敢行。自然と繋がることだけでなく、何よりも自分自身の本来あるべき姿を取り戻すことを信念としている彼女が、自身の活動を通して表現したいこととは何だろうか。彼女のフィロソフィーについて語ってもらった。

On The Wild Side 創業者の Anne-Sophie Nardy。今年の3月には、持続可能な起業家精神に贈られるマダム・フィガロ賞を重傷したりと、女性起業家としての活動にも注目が集まる。

—コスメに興味を持ったきっかけは?
私の母は薬剤師でした。そのため、学校帰りには母が働いている薬局に遊びに行くのが定番。母の勤めていた薬局は18世紀から続いていて、棚には陶器の瓶に詰められたたくさんのハーブが置いてありました。そのハーブを調合して薬を作っている母の姿を見ている時間が大好きでした。その頃から自然と興味が湧いていたのか、就職時には自分の働く業界はビューティーの分野だと確信していましたね。

—ブランドを立ち上げた理由を教えてください。
以前は大手のコスメブランドで働いていました。業界最大手だったこともあり、様々な角度からコスメそのものやビューティー業界について考えることが多かった。そして、そこで環境や人にダメージを与えているという事実があることを知ったのです。地球温暖化が叫ばれている昨今、これからの未来に私ができることはなんだろうかと考えました。そんな時に、自然と共存できるような人が安心して使えるコスメを作ろうと思い至ったのです。環境にも優しいコスメは、私たちの心までも豊かにしてくれます。その思いを多くの人に伝えたいと思い、On The Wild Side を立ち上げました。

—なぜ「自然との共存」が必要だと思われたのですか?
様々な化学成分を使用して量産するコスメは多くの人に手に取ってもらいやすいというメリットがある一方で、強いアレルギーなどのリアクションを起こしてしまう人が大勢いるというのも事実です。自然由来成分を使ったコスメでも、アレルギーを起こしてしまう可能性があるという点では、一概にすべての方の肌にやさしいとは言えないかもしれません。しかし、化学成分を使用するものより確実に体にやさしく、安全だと思ったのです。だから、自然と共存する、完全オーガニックなコスメを作ろうと考えました。そして、何より私自身が自然へのリスペクトを持っていて、自然と一緒に生活していきたいという思いがありました。なので、ブランド立ち上げと同時にパリから自然豊かなボルドーの田舎に引っ越しをしたんですよ。人や建物、車が多い都市では、気づかぬうちにストレスを感じていたようで、移住したことでそのようなストレスを感じることなく伸び伸びと生活することができています。自然環境にいることが精神的にどれだけ効果的なのかということを再認識できましたね。

—On The Wild Side のアイテムに、栽培種ではなく野生種の植物を使用している理由は?
先ほども言ったように、私は自然へのリスペクトを持っています。そのため、土自体にダメージを与えるような化学薬品を撒いて、そこで栽培した植物を使用することには反対です。「オーガニック」とうたっている製品でも土地をだめにしてしまっては意味がないと思います。私は、子どもたちが大人になったときも同じ風景で原生林が存在するような未来を作っていきたいのです。だから、On The Wild Side のアイテムにはすべて野生種の植物を使用しています。また、原生林を守るために、植物の採取法にもこだわっており、国から承認された職人の手によって、一つ一つ丁寧に摘み取っています。森林の育成にも貢献していると感じれば、自分の自信にも繋がるはず。コスメを通じてそう思ってもらえたら嬉しいです。そのような活動を2年間していて、やっと B Corp を取得することができました。これは私にとって誇らしい出来事です。

—On The Wild Side のパッケージは、シンプルで洗練されたデザインが特徴かと思いますが、作るにあたってのこだわりはありますか?
パッケージは私がデザインしています。こだわりは、化学成分が含まれていない、100%嘘偽りなくナチュラルだということが一目でわかる透明なガラス製を採用した点です。もちろん、他の容器もすべてリサイクルできる素材で作っていて、外箱は認証済みの森林から伐採した木を原料にしているんです。一本の木が伐採されるたびに必ず植林をして、自然とのバランスをとっているということもポイントの一つですね。

—「ナイトバーム」を開発するに至った背景を教えてください。
以前から、人が寝ている間に肌がどのような効果をもたらすのかということについて興味を持っていました。いろいろと調べた結果、朝起きたときにハリのある肌に導くためにはレチノールが必要だということに気づいたのですが、それを自然界のもので作り出すことはほぼ無理だろうと言われてきました。しかし、長年の研究の成果もあり、ナチュラルな素材でレチノールを作り出すことに成功したのです! そして、これを使って夜のためのスキンケアアイテムを作ろうと思いました。

—このアイテムのポイントは?
植物性のレチノールを配合しているので、従来のものよりも肌にやさしく、毎日使用しても大丈夫なところがポイントです。ほかにも、植物由来のヒアルロン酸やオイルなどが含まれていて、肌をふっくらとさせながらパッと明るい肌印象へと導いてくれます。もちろん、テクスチャーと香りにもこだわりました。とろけるような質感は肌になじみやすく、スイートアーモンドとローズウォーターの自然由来のやさしい香りにも癒されるはず。また、ナイトバームを塗って顔をマッサージするのも効果的ですよ。リフトアップしたハリのある肌に導いてくれます。

ナイトバーム ¥7,200

—少しパーソナルな質問をさせてください。ご自身が美容において大事にしていることは何ですか?
フランスでよく言われているのが、「物を持たない」ということの美しさ。自分自身の内面がよければ、物をたくさん持たなくても充実した生活を送れるという意味です。私自身も特に意識しているわけではないけれど、スキンケア含め自然とそうなっています。必要なのは、複雑なルーティンではなく、基礎的な3つの手順のみ。確かな効果を感じられるという自信があるからこそ、On The Wild Side のプロダクトも汚れを落とすクレンジング、保湿のためのクリーム、肌の再生を促すオイルといったシンプルなアイテム展開なんですよ。それに、一番大切なことは笑うことです。笑っていると、自分の心にも肌にも影響してくるので意識しています。

—最後に On The Wild Side の将来像や今後打ち出したいアイテムなどがあれば教えてください。
具体的にここまで成長していきたいという目標はありませんが、自然に対して敬意を払った活動を海外でも伝えていき、未来に繋いでいければと思っています。また今後も引き続き、新しいプロダクトを次から次にたくさん作っていくのではなく、私が本当に良いと思ったものをじっくりと時間をかけてでも作り出していきたいです。そして、今検討しているのが、レフィルの展開。特にヘアケアアイテムは、お客様からもレフィルを発売して欲しいとの声を多数いただいていました。ボトルをリユースできるよう、さらにサステナブルな製品を作っていく予定です。