星空の彼方に広がる可能性。臼田あさ美とイソップの香りの旅
夜空の向こうで輝く無数の星。今私たちが見ているその光は、何百年、何千年、あるいは何億年も前に放たれたものだという。夜空を見上げることは、過去をそっと覗き、遠い時空とつながる、そんなロマンを秘めているのかもしれない。この秋、Aēsop (イソップ) のフレグランスコレクションの13作目として誕生した「アバヴ アス、ステオーラ オードパルファム」は、そんな星空を前に感じる畏敬の念や広大な可能性を豊かな香りで表現した。カルダモンとアンバーを軸に、冷たさとあたたかさが重なり合う複雑な香りのレイヤーは、まるで果てしなく広がる宇宙のように奥行きを感じさせる。
今回、その世界観を体現するのは、俳優の臼田あさ美。杉本博司によって設計され、天空の移ろいを体感し、アートの起源に思いを馳せる場所としてつくられた「小田原文化財団 江之浦測候所」を舞台に、Aēsop が描く壮大な宇宙の物語が幕をあける。
aēsop
with asami usuda
model: asami usuda
photography & videography: michi nakano
styling: ayumi hamamoto
hair & make up: yuka toyama
text: miku oyama
edit: miku oyama & tomomi matsui
sponsored
アバヴ アス、ステオーラ オードパルファム 50mL ¥23,870
Aēsop の長年のフレグランスパートナー Celine Barel (セリーヌ・バレル) による3作目「アバヴ アス、ステオーラ オードパルファム」。満天の星をふと見上げたときの、静かなる感動をインスピレーション源にしたこの香りは、ベルガモットやカルダモン、ペッパーを思わせるエレミといった、熱と光を放つようなフレッシュできらめきのあるスパイスノートで幕を開ける。夜空を駆ける閃光のように弾けるトップから、力強い樹々や革を思わせるシプリオルハートへと移行し、星々が星座を描くかのように重なり合ったアンバーアコードが広がる。フランキンセンス、ラブダナム、バニラビーンが織りなす独創的なアンバーノートは、時間の経過とともにカルダモンのスパイスが再び顔を出し、バニラビーンとシナモンの温かみのある余韻を残す。夜空を仰ぎ見て、まだ見ぬ自分の可能性をそっと広げる、そんな体験を叶えてくれるのだ。
—「アバヴ アス、ステオーラ オード パルファム」の香りの印象について教えてください。
最初に感じたのは、カルダモンのスパイスノート。そのあとにほんのり甘い香りとアンバーのあたたかみが立ち上がってくるのを感じました。透明感とぬくもりのバランスが絶妙で、とても深みのある香りだなと思いました。
—どんなときにつけたい香水だと思いましたか?
香水をつける習慣はあまりないんですが、そんな私でもあまり気取らずに身近なお守りとして持っていられるような香りだなと思いました。子供もいるので刺激的な香りは避けがちなんですが、「アバヴ アス、ステオーラ」はスパイスやバニラといった肌になじむような香りで、とても気に入っています。香水をつけるときは、肌に直接吹きかけるより、空間にひと吹きしてそこを潜るようにほんのり香りをつけるのが好きですね。アクセサリーを一個つけるような、そんな感覚で身にまといたいフレグランスです。
—香りを選ぶとき、臼田さんが大切にしているポイントは?
香水ってきっと TPO がすごく大事だと思うんですよね。行く場所とか会う人とか、何を着るかによっても変わってくるのかなって。香りは自分だけのものじゃなくて、一緒にいる人と共有するものだと思うので、その日の気分ももちろん大切だけど、行く場所とか会う人とか、そういうことを考えて選びたいなって思ってます。
—今回の撮影のロケーションである江之浦測候所は、天空の移ろいを観測することで、自分がいる場所や位置を意識し、自身を見つめ直すことができる特別な場所です。この体験が「アバヴ アス、ステオーラ」と共通する感覚があることから、撮影場所に選ばれました。江之浦測候所に訪れて、何を感じたか教えてください。
とても素敵な場所でした。今日は少し雲がかかっていたので、星空ではなかったんですが、それでも今日の空の表情をしっかりと感じ取ることができたなと思います。曇り空も日が落ちていく景色もとても綺麗でしたし、改めて「空は毎日違う表情を見せてくれるんだな」と感じられる場所でした。
—普段、夜空や星を見ることはありますか?
星座が好きで、よくプラネタリウムに行ったり、家の近くで空を眺めたりしています。撮影で少し遠くに行くときは、田舎の空を見上げることもありますね。空は見る場所によって印象が大きく変わるので、日々の変化にも気づきやすいと思うんです。今日は、まさに今日という日の空をしっかり感じることができたな、と実感しました。
トップス ¥19,800、スカート¥42,900/ともにIIROT (イロット)、グローブ ¥26,400 *参考価格/ALPO (アルポ)、ピアス、シューズ/ともにスタイリスト私物
—星を見たとき、いつもどのような気持ちになるのでしょうか。
最近プラネタリウムで知ったんですが、さまざまな宇宙機関が、地球に似た条件を持つ星を2000個も調べているそうなんです。2000個と聞くと途方もない数に思えるのですが、宇宙全体から見ればほんの一握り。私たちが実際に見られているのは、宇宙のごく小さな一部にすぎないそうです。また、これまで「光っているもの」を研究してきた機関が、今度は「暗闇」に目を向けようとしているとも聞いて、とても興味深いなと思いました。未知の世界には惹かれる部分もあるけれど、どこか対照的な怖さもある。でも、その「怖いけど知りたい」という、人間の計り知れない好奇心こそが、ワクワクやドキドキを生み出す原動力なんだろうなと感じました。
広い海や空を見て、「自分ってちっぽけだな」と思うことがありますよね。本当にその通りだと思います。私が見えている世界なんてほんの一部で、人生の中で味わえる経験も限られている。だからこそ、その一瞬一瞬が尊く、意味のあるものなんだと、星を見るとそういう気持ちになりますね。
—最後に、このフレグランスは「未知に飛び込めるだろうか」という問いかけを与えてくれる香りとされています。臼田さんは、これから先どんな “自分自身の可能性” に出会っていきたいですか?
自分が今はまだ想像もできないようなことや人、場所に出会いたいと思っています。そうした出会いを通して、自分の考え方や感じ方の幅を広げたいという気持ちがありますね。未知の経験や人とのつながりが、自分の中に新しい視点や感情を生み出してくれる。そんな出会いを、これからも大切にしていきたいです。











