the recommend books for June

6月の TFP 的おすすめ本

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6月の TFP 的おすすめ本

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「本は時代を映す鏡」とも言われている。さまざまなメディアから情報を得やすくなった昨今、紙をめくりながら文化に触れる味わいを体感してほしい。そんな思いから、代官山 蔦屋書店、Hi Bridge Books、flotsam books、BOUTIQUE ROMANTIQUE が “今” 読んでほしい本を独自の視点でピックアップ。今月は、写真集やファッション、アート系のビジュアルブックを中心に、エッジの効いたセレクトを手がける flotsam books から、ファッションブランド osakentaro (オサケンタロウ) のデザイナー・長賢太郎がおすすめする4冊をご紹介。

Catalogue Raisonné of the Unfinished

新作はほとんどチェックしてる、フランス人アーティストの Sophie Calle (ソフィ・カル)。彼女の本はどれもおもしろく、本書『Catalogue Raisonné of the Unfinished』、装丁からモノとして雰囲気があり、瞬間的に好きになった。この本は彼女の未完または手放したプロジェクトをまとめた1冊。ドットボタンを外す仕様の不思議な装丁で、パラパラとページをめくると辞書のように右端にアルファベットがあり、様々なアイディアの断片的なビジュアルが載っている。すべてのページが美しく、ページのつくりもおもしろい。そして今後発表される可能性もある作品も載っているかもという、今後の Sophie Calle 作品をより楽しめそうで最高だ。Sophie Calle の視覚的、感覚的ユーモアの詰まった1冊。

New Promise Land, Inc.

本書『NEW PROMISE LAND, INC.』は、ブルーの台紙に aps 板でできた作りかけの家がカバービジュアルになっており、見た瞬間、これは自分好きな感じの写真集だと思った。多くの写真集では表紙だけが好きなことも多いが、これは中身も期待を裏切らない。本書は、ニューヨークを拠点とするPeter Sutherland (ピーターサザーランド) が撮影した、アメリカ郊外の建設中の家々やその周辺の写真が収められている。Peter Sutherland は都市のドキュメンタリー的なポートレイト写真が多い印象だったので、彼の別の一面も見れて楽しい写真集。

RETINAGAZER

塩田正幸による『RETINAGAZER』は、絶対欲しいと思ってる写真集。発売してから結構経つが現物を見たことがなく、今回の選書にあたり、初めてちゃんと手に取って中身を見た。が、たまげた。すべての写真が非常に良いのだが、何が良いかはわからない。すべての写真がグッとくるとしか言いようのない作品群に圧倒された。静的なのに動的な感じというか、とても不思議な印象残る。1冊の写真集でここまで視覚的圧力を感じる写真群には中々出会うことができないように思う。本そのものの雰囲気もかっこいい。

Impossible Island

とても好きな写真家でもある Henry Roy (アンリ・ロア)。表紙の写真も美しく、台紙がイエローでその時点で最高。彼の写真はどれも光が美しく、静的でありながら1枚1枚の写真に引き込まれる没入感がおもしろい。本書の写真もリアリティとファンタジー、ドキュメンタリーとフィクションの狭間のような独特の浮遊感がありとても魅力的な写真集になっている。タイトルは『imposible island』だが、1冊見終えた後にはタイトルとは逆になにか不可視なはずの島が確かな輪郭を伴って脳裏に焼き付けられてる不思議な1冊。