【写真家たちの目線】 vol.3 浦芝眞史
photo and words:
masashi urashiba
今、あなたが見ている明日はどんな景色ですか? のアンサーとなる1枚を、それに紐づく言葉とともに寄せてもらう本企画。この自粛期間中、写真家たちは自身のアーカイブを整理したり、写真集を作ったり、新しい日常/街の非日常を記録したり、パソコン越しで新たなシューティングのスタイルを模索する、など、いろんなアングルから写真と向き合い、これから先のことについて考えている。
本連載は、写真家が写真家に繋ぐリレー形式でお届けする。第2回に登場した川島小鳥が紹介してくれたのは、大阪を拠点に活動し、現在は台北在住の写真家・浦芝眞史。2015年に「ゆく、ふれるやいなや」という作品で第13回写真「1_WALL」グランプリを受賞し、銀座のガーディアン・ガーデンで個展「身体の森で」を開催。2019年には、1972年に創刊された写真同人誌『地平』で10名の写真家によって平成最後の1日と令和最初の日の2日間を撮影した最新号に参加。ポートレート作品を中心に作品制作を行っており、定期的に個展やグループ展を行っている。
川島からは以下の紹介文を寄せられた。
「大阪の友達で写真家のうらしばくん。去年の展示がすごくveryかっこよかった。帰りの学校の景色や電車も、今思うと夢??」
【写真家たちの目線】 vol.3 浦芝眞史
人生は生まれる前からはじまっている、と聞いて
時間というものが継ぎ目なく感じられるようになった。
だとすると、今日と明日の境とは何だろう。
明日見たい景色は、今日の景色の延長線上にあるはずだ。
なるべく軽く、力を抜いて、ただ目を凝らしていたい。
昔の人が見えない線を結んで星座を見いだしたみたいな感じでいたい。
よく観察して、想像力をはたらせて。
そうすることの積み重ねが、自分であり、今日であり、明日だ。
(文・浦芝眞史)