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佐渡島の太鼓芸能と現代音楽が融合。豊田利晃監督最新作『戦慄せしめよ/Shiver』

写真:大森克己

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佐渡島の太鼓芸能と現代音楽が融合。豊田利晃監督最新作『戦慄せしめよ/Shiver』

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『ポルノスター』 『⻘い春』『破壊の日』 の豊田利晃監督が新たに手がけた映像作品『戦慄せしめよ/Shiver』が2月5日よりオンライン配信をスタートする。

本作は、越島~地域文化に根ざした新たな音楽映像配信として、気鋭現代音楽家の日野浩志郎と、佐渡島の太鼓芸能集団「鼓童」とのコラボレーションをフィーチャー。コロナ禍での新しい音楽体験を目指し、豊田利晃がメガホンを取った。

写真:大森克己

日野浩志郎は、大阪を拠点にバンド「goat」や「bonanzas」のプレイヤー兼コンポーザー、ソロプロジェクト YPY 等マルチに活動を展開し、国内外のアンダーグラウンドミュージシャンのリリースを行うカセットレーベル「Birdfriend」、コンテンポラリー/電子音楽をリリースするレーベル「Nakid」を主宰している。

「鼓童」は、太鼓を中心とした伝統的な音楽芸能の魅力を伝えるべく国内外で活躍する太鼓芸能集団 。1981年にベルリン芸術祭でデビューを果たして以来、52の国と地域で6,500回を越える公演を行ない、2021年に創立40周年を迎える。 また、1988 年より佐渡の市町村と共に国際芸術祭「アース・ セレブレーション(地球の祝祭)」を開催し、国際交流や地域振興にも大きく寄与している。

本プロジェクトは、鼓童のメンバーからの一通のメールをきっかけに始動。延べ1ヶ月にも及ぶ佐渡島での滞在制作を経て完成した楽曲群を、2020年12月の記録的豪雪の中、 制作の拠点となった鼓童村の稽古場をベースに、全編を佐渡島内で収録、撮影された。

日野浩志郎は本作について以下のようにコメントしている。
「今回の制作を通して鼓童を知るほど、伝統が今でも伝統として存在している理由や力強さを感じていった。スピーカ ーでは鳴りえない空気の振動、木の鳴り、そして太鼓を打つ姿の美しさ。その圧倒的説得力に純粋に感動し、伝統と 向き合う事の意味を深く体感した。 その上で正しいとされるものを疑い、音楽として形を成すことを捨てたところからこれは始まる。 単なる音の響きを探し、その音にリズムを与え、いくつかのリズムが絡みあうことで大きな律動が生まれ、それは音 楽となっていく。僕たちは『作曲家』、『鼓童』として切り分けた関係ではなく、同じ仲間として楽器の持つ音や演 奏法、グルーヴを再発見し、その興奮や喜びを共にしていった。 ゆえにこれは単に『鼓童の為に作曲した作品』ではない。今自分たちはデビュー当時の鼓童の興奮や発見を追体験しているのではないか、そう思える時間を共にした記録となった。 」

セリフが一切なく、音と映像だけで語られる、“見えないはずの音”に震える89分間の実験作は一見の価値あり。『戦慄せしめよ/Shiver』は、2021年2月5日(金)19:00より Vimeo ほか各映像配信プラットフォームにて配信開始。 詳細はコチラより確認してほしい。