ロエベがクラフトプライズ2024の受賞者を発表。特別賞には日本人アーティストも
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ロエベがクラフトプライズ2024の受賞者を発表。特別賞には日本人アーティストも
LOEWE
announces winners of Craft Prize 2024
LOEWE (ロエベ) は2016年から主宰するクラフトプライズの今年の受賞者を発表。大賞にはメキシコ出身の Andrés Anza (アンドレス・アンサ) による彫刻作品「I only know what I have seen」が輝き、特別賞には日本人アーティスト浅井美樹を含む3名が選出された。
皮革製品の工房として出発した LOEWE にとって、工芸はブランドの真髄。毎年発表しているクラフトプライズは、現代のクラフトマンシップの卓越性や芸術的先見性、革新性を讃えるものである。8回目となる今回は、124の国と地域からなる3900点以上の応募の中から Andrés Anza の「I only know what I have seen」が大賞に選出された。この等身大のセラミック彫刻は何千個もの突起をもつ5つのパーツがパズルのように組み合わされており、まるで人間のような存在感を放つ。
特別賞には計3名のアーティストを選出。浅井美樹の「Still life」は精巧なミニチュアの容器が置かれた3つのリングで構成され、かたちを自由自在に操る様子や漆と卵殻を巧みに扱う技術が審査員の注目を集めた。
フランス人アーティスト Emmanuel Boos (エマニュエル・ブース) は、98個の中空磁器レンガで制作したコーヒーテーブル「Coffee Table ‘Comme un lego’」が高評価を得た。遊び心を感じさせる一方で脆さが秘められた作品となっている。
韓国生まれの Heechan Kim (キム・ヒチャン) による「#16」はトネリコ材と銅線を材料に造船の伝統技法を応用。鑑賞者の視線が器の内外の空間を滑らかに移動するような形を生み出すことに成功した。
受賞者を含むファイナリスト全30名の作品は、6月9日までパリの Palais de Tokyo (パレ・ド・トーキョー) にて展示される。また LOEWE のデジタルプラットフォーム The Room でも閲覧可能であるため、パリに足を運ぶのが難しいという人もぜひチェックしてみてほしい。