清水尋也とシャネル“J12”が繋がる瞬間
Chanel "J12"
with hiroya shimizu
model: hiroya shimizu
photographer: tetsuo kashiwada
videographer: pennacky
stylist: kodai suehiro
hair: kazuhiro naka
makeup: dash
music: big animal theory
writer: mayu sakazaki
editor: daisuke yokota
「何ひとつ変わることなく、新しく生まれ変わる」。そんな矛盾をはらんだ魅惑的な言葉とともに届いたのは、進化したシャネルのアイコンウォッチ「J12」。すべての要素を少しずつ磨きあげることで、より個性的に、より美しく生まれ変わった「J12」がそこにあった。きっと私たちが“変わらない”と感じているもののほとんどは、こうして変化しつづけることによって、色褪せない魅力を放つことができるのかもしれない。
19歳の俳優・清水尋也が身につけるのは、「J12」の象徴的な素材であるセラミックを際立たせたホワイトのモデル。その気負わないシンプルな佇まいとピュアな輝きは、画面のなかに見る彼の姿を思わせる。「誰かのコピーになるよりも、自分というオリジナルになりたい。だから今の自分に嘘をつかないで生きる」。淀みない声でそう語ったかと思えば、「それっぽいことを言っているだけで、嘘ですよ」と笑ってみせる、そんな掴みどころのなさも清水尋也の魅力だ。夜の街に煌めく光のなかで、彼は何を思う?
清水尋也とシャネル“J12”が繋がる瞬間
同じ場所で同じ人を撮ったとしても、光によってまったく違う写真ができあがる。別人のように感じてしまうほど、昼と夜では見せる表情も、その背景も変わるのだ。空が暗くなった東京のストリートは、人工的な光に包まれて、まるで劇場のステージのように見えてくる。そこに立っているのは、10代最後の時を過ごす清水尋也。飄々としたキャラクターと作品のなかで見せる繊細な表情は、どちらも彼自身が持っているいくつもの顔のひとつだ。
「人として充実していないと、役者としても充実しない」。だからこそプライベートは仕事を忘れて楽しみ、大切な人たちとしっかり遊ぶ、そんな時間を大切にしているという。今やりたいことは先延ばしにせず、すべて今の感性のまま楽しむ。先のことを考えるよりも、今日を悔いなく過ごす。それが彼の“時間”に対するアティチュードだ。本質は変わらないままどんどん新しくなっていく「J12」のように、清水尋也が見せる“次の表現”が楽しみでならない。