まっすぐに愛を伝える、ステラ マッカートニー 2020年春夏コレクション vol.5
Stella McCartney
2020 Spring Summer Collection
photography: yuji watanabe
edit & text: manaha hosoda
「私たちのしていることはわかりづらいかもしれませんが、このシーズンでは洋服の上で視覚的に表現したいと思いました。」デザイナー本人がこう語った Stella McCartney (ステラ マッカートニー) の2020年春夏コレクションには、力強いステートメントを掲げたプリントや太陽、動物、自然のモチーフがたくさん登場した。サステナブルな素材の割合をついに60パーセントまで引き上げることに成功したという同コレクションは、ブランドが一貫して追求してきたことがまたひとつ実を結んだというポジティブなオーラで溢れている。
TFPは、今年6月にミラノで開催された本コレクションのプレゼンテーションに潜入。Stella も自信を持ってオススメするキールックをその場で撮影できる機会に恵まれた。Stella McCartney ワールドが広がる会場を月のイルミネーションが照らし出す。アーカイブのファブリックから作られたアップサイクルのリボンが木に吊るされ、愛する人へのメッセージを書き込めるという粋な演出も。独自の視点でコレクションを切り取ってきた全5回のファッションエディトリアルもいよいよ最終回。
Stella がこよなく愛する動物は今回、コレクションで大活躍した。ウィメンズでは定番のレオパードが、メンズの春夏コレクションで初登場。Stella のアイコンともいうべきファー フリー ファーを複写したというレオパードプリントは、柔らかく優しい印象だ。そして、ウィメンズ、メンズともに多く見られたのが、ハンドペイントで描かれた馬のプリント。馬のモチーフは、Stella の動物愛を表現するブランドのシグネチャーだ。乗馬好きな両親のもとで育った彼女にとって重要なルーツのひとつ。モノクロからマルチカラー、暖色系のパレットでと様々なパターンで取り入れられ、Stella の思い入れの強さが伝わってきた。
まっすぐに愛を伝える、ステラ マッカートニー 2020年春夏コレクション vol.5