今週のTFP的おすすめ映画
TFP的
おすすめ映画
「今、観るべき」「今からでも観れる」映画を月替わりでご紹介。東京都心で公開中の映画を中心に、
The Fashion Post (ザ・ファッションポスト) 編集部おすすめの作品を、大型シネコンからミニシアターまでセレクト (毎週火曜更新)。
1/2026
『クイーンダム 誕生』
©2023 GALDANOVA FILM, LLC ALL RIGHTS RESERVED
ロシア出身でフランス在住の Agniia Galdanova (アグニア・ガルダノバ) が監督を務め、『チェチェンへようこそ ゲイの粛清』の共同プロデューサーを務めた Igor Myakotin (イゴール・ミャコチン) がプロデュースを担当。LGBTQ+の活動が弾圧されるロシアに突如として現れた次世代のクィア・アーティスト Jenna Marvin (ジェナ・マービン) を追ったドキュメンタリー映画が公開される。モスクワから約1万キロ離れた極寒の田舎町マガダンで祖父母に育てられた21歳のジェナ・マービンは、幼い頃から自身がクィアであることを認識しており、保守的な町で暴力や差別の標的にされてきた。その痛みやトラウマをアートへと昇華させたジェナの芸術性はSNSで支持を集め、またたく間に脚光を浴びる。ジェナは過激で独特な衣装をまとい、無言のパフォーマンスを通して、LGBTQ+の活動を禁止する法律と政治、社会に対する反抗的な姿勢を示す。本作では、そんなジェナの強さのみならず、将来への不安や自己との葛藤を抱える姿や、愛情を抱きながらもその在り方を理解しきれない祖父母との関係などもさらけ出し、痛みと苦しみの果てに孤高のクイーンが誕生する瞬間を映し出す。多様性になった現代でも未だに差別があるLGBTQ+。本作では、そんな社会に抱く反骨精神や自分らしさを体現するクィア・アーティスト Jenna Marvin のドキュメンタリー映画がスクリーンに放たれる。Jenna Marvin の強さの裏に隠れた苦しみや葛藤が明らかに。
公開日: 1月30日(金)
監督: Agniia Galdanova
出演: Jenna Marvin
HP: ellesfilms.jp/queendom
『ボーイ・ミーツ・ガール』
©THEO FILM
フランスの鬼才 Leos Carax (レオス・カラックス) が1983年に発表した長編デビュー作。夜のパリをさまようふたつの孤独な魂の出会いを美しいモノクロ映像で描き、第37回カンヌ国際映画祭でヤング大賞を受賞するなど、世界各地の映画祭で話題を集めた名作が4Kレストア版にてリバイバル公開。親友に恋人を奪われた青年アレックスは、恋人とケンカした女性ミレーユと運命的な出会いを果たす。アレックスはミレーユに一目ぼれするが、やがてふたりは思わぬ悲劇に見舞われる。アレックス役とミレーユ役には、当時新人俳優だった Denis Lavant (ドニ・ラヴァン) と Mireille Perrier (ミレーユ・ペリエ) をそれぞれ抜擢。Denis Lavant 演じる主人公アレックスは、後に形を変えながら『汚れた血』『ポンヌフの恋人』の主人公となり、本作とあわせて「アレックス3部作」と呼ばれるようになった。不朽の名作が、4Kレストア版としてかつてない鮮明さで現代に蘇る。
公開日: 1月31日(土)
監督: Leos Carax
出演: Denis Lavant、Mireille Perrier、Carroll Brooks (キャロル・ブルックス)
HP: carax4k.com
『マーズ・エクスプレス』
©Everybody on Deck – Je Suis Bien Content – EV.L prod – Plume Finance – France 3 Cinéma – Shine Conseils – Gebeka Films – Amopix
23世紀の火星を舞台に、人間とロボットが共存するリアルな未来を描いたフランス発のSFアニメ映画。本作が長編デビューとなる Jeremie Perin (ジェレミー・ペラン) 監督が、大友克洋、押井守、今敏ら日本アニメーション界の巨匠たちにインスピレーションを得て制作。実在の火星探査機であるマーズ・エクスプレスの名をタイトルに、最新の宇宙研究に基づきながらオリジナルストーリーで描き出す。西暦2200年。地球での仕事を終え活動拠点の火星に戻ってきた私立探偵アリーヌは、ある男から「行方不明になっている大学生の娘を捜してほしい」という依頼を受け、アンドロイドの相棒カルロスとともに捜索に乗り出す。調査を進めていくなかで、火星の首都ノクティスの暗部に足を踏み入れた彼らは、腐敗した街の裏側や、強大な権力を持つ企業の陰謀、そして人間とロボットが共存する社会の根幹を揺るがす事態に巻き込まれていく。『ジュリアン』の Lea Drucker (レア・ドリュッケール)、『007 慰めの報酬』の Mathieu Amalric (マチュー・アマルリック) が声優として参加。日本語吹き替え版では、私立探偵アリーヌ役を佐古真弓、相棒カルロス役を安元洋貴、大企業の代表ロイジャッカー役を内田夕夜、天才ハッカーのロベルタ役を三瓶由布子が担当した人間とロボットが共生する美しくも冷徹な未来都市を舞台に、単なるSFの枠を超えたスリリングな体験を提供してくれる本作品。アニメーションだからこそ到達できた、近未来を圧倒的な解像度で描いたディストピア・サスペンス映画を、ぜひ劇場にて体感してほしい。
公開日: 1月30日(金)
監督: Jeremie Perin
出演: Lea Drucker、Daniel Njo Lobe (ダニエル・ンジョ・ロベ)、Mathieu Amalric
HP: marsexpress.jp
『ガーゴイル』
©MESSAOUDIA FILMS-REZO PRODUCTIONS-ARTE FRANCE CINEMA-DACIA FILMS-KINETIQUE INC.
『パリ、18区、夜。』『ネネットとボニ』などで知られるフランスの名匠 Claire Denis (クレール・ドゥニ) が、恐ろしい衝動を抱える男女の愛を鮮烈な映像美で描いた異色のラブストーリー。新婚旅行でパリを訪れたシェーンとその妻ジューン。しかしシェーンはかつて巻き込まれた研究の副作用により、欲望と暴力が結びつく危険な衝動を抱えていた。一方、同じ研究に関わりシェーンと同じ症状を抱えるコレは、街の片隅で欲望のままに人を襲い続け、夫レオはそんな彼女を守りながら孤独な日々を送っている。やがてシェーンは自身が抱える病の真相を求めてコレのもとを訪れるが、ふたりの止められない本能は取り返しのつかない悲劇へと突き進んでいく。『バッファロー’66』の Vincent Gallo (ヴィンセント・ギャロ) がシェーン、『ベティ・ブルー 愛と激情の日々』の Beatrice Dalle (ベアトリス・ダル) がコレを演じた。イギリスのロックバンド Tindersticks (ティンダースティックス) が音楽を担当し、4Kレストア版でリバイバル公開。約25年の時を経て現代のスクリーンにて放たれる、愛と本能の行方を描いた本作品を見逃すな。
公開日: 1月30日(金)
監督: Claire Denis
出演: Vincent Gallo、Tricia Vessey (トリシア・ベッセイ)、Beatrice Dalle
HP: gargoyle4k.com
『黒の牛』
©NIKO NIKO FILM / MOOLIN FILMS / CINEMA INUTILE / CINERIC CREATIVE / FOURIER FILMS
禅に伝わる悟りまでの過程を10枚の牛の絵で表した「十牛図」に着想を得て制作された、日本・台湾・アメリカの合作による映像詩。『祖谷物語 おくのひと』で国内外から注目を集めた蔦哲一朗が監督・脚本を手がけ、8年という長い歳月をかけた傑作が誕生した。急速に変化していく時代のなかで、住む山を失い放浪の旅を続ける狩猟民の男。山中で神々しい黒い牛と出会った彼は、抵抗する牛を力ずくで連れ帰り、人里離れた民家でともに暮らしはじめる。生きるために大地を耕す男と牛だったが、自然の猛威を前に息を合わせることができない。しかし、ある禅僧との出会いをきっかけに、男と牛は次第に心を通わせていく。『郊遊 ピクニック』などを手がける Tsai Ming-Liang (ツァイ・ミンリャン) 監督作の常連俳優として知られる台湾の名優 Lee Kang-sheng (リー・カンション) が主演を務め、俳優としても活躍するダンサーの田中泯が禅僧役で共演。全編をフィルムで撮影し、長編劇映画としては日本初となる70ミリフィルムも一部使用。音楽には生前に本作への参加を表明していた坂本龍一の楽曲を使用し、視覚だけではなく聴覚でも楽しめる作品に。禅に伝わる「十牛図」から紐解いた、超越的かつ普遍的な瞑想体験をスクリーンで体感してみては。
公開日: 1月23日(金)
監督: 蔦哲一朗
出演: Lee Kang-sheng、田中泯、須森隆文
HP: alfazbetmovie.com/kuronoushi
『カリギュラ 究極版』
©1979, 2023 PENTHOUSE FILMS INTERNATIONAL
1979年、雑誌『Penthouse (ペントハウス)』の創設者 Bob Guccione (ボブ・グッチョーネ) が巨額を投じて製作し、官能映画の巨匠 Tinto Brass (ティント・ブラス) が監督、『パリは燃えているか』の Gore Vidal (ゴア・ヴィダル) が脚本を担当した名作『カリギュラ』。そんな、史上最も退廃的といわれるローマ皇帝カリギュラを描いた歴史大作を再編集した『カリギュラ 究極版』が上映される。紀元1世紀、ローマ帝国の皇室は第2代皇帝ティベリウスの下で堕落しきっていた。祖父ティベリウスの異常な性癖に辟易としながら、虎視眈々と玉座を狙っていた初代皇帝の曾孫カリギュラ。やがてティベリウスが病床に臥せると、カリギュラは暗殺を企て第3代皇帝の座に就くことに。世継ぎのためカエソニアという女性を妻に迎え、本格的な統治を開始した彼は民衆から絶大な人気を集めるが、次第に内なる欲望を抑えきれなくなっていく。『時計じかけのオレンジ』の Malcolm McDowell (マルコム・マクダウェル) が皇帝カリギュラ、『クィーン』の Helen Mirren (ヘレン・ミレン) が皇妃カエソニア、『アラビアのロレンス』の Peter O’Toole (ピーター・オトゥール) が前皇帝ティベリウスを演じた。倫理観を揺るがす衝撃的なシーンを散りばめつつ、暴君カリギュラの狂気を独特の世界観で描いた本作が、新たに生まれ変わった究極版として現代に蘇る。
公開日: 1月23日(金)
監督: Tinto Brass
出演: Malcolm McDowell、Helen Mirren、Peter O’Toole
HP: synca.jp/caligula_kyukyoku_movie/
『終点のあの子』
©2026「終点のあの子」製作委員会
小説家・柚木麻子の連作短編集『終点のあの子』を、『Sexual Drive』や『愛の病』の吉田浩太監督が映画化した青春映画。全4編からなる原作小説の第1話にあたる柚木のデビュー短編『フォーゲットミー、ノットブルー』を中心に映画化し、狭い世界に固執する私立女子高校を舞台に、揺らぎやすい少女たちの友情と複雑な心情をリアルかつ切なく残酷に描き出す。私立女子高校の入学式の日、中等部から進学した希代子と奈津子は、通学途中に青い服を着た見知らぬ少女から声をかけられる。彼女は高校から外部生として入学してきた同級生の朱里で、海外暮らしが長く、父親は有名カメラマンだった。自由奔放で大人びた朱里は、学校では浮いた存在でありながらも羨望のまなざしを向けられ、希代子もそんな彼女にひかれていく。徐々に朱里と行動をともにするようになった希代子の世界は明るく輝き出すが、そんな矢先に希代子は朱里の日記帳を見つけてしまう。希代子役で當真あみ、朱里役で中島セナが主演を務め、同級生の奈津子を平澤宏々路、希代子の母・美恵子を石田ひかりが演じた。とある日記をきっかけに変化が訪れた少女たちの繊細な心情と成長が描かれた本作を、ぜひ劇場で見届けてほしい。
公開日: 1月23日(金)
監督: 吉田浩太
出演: 當真あみ、中島セナ、平澤宏々路
HP: endof-theline.com
『イマジナリーライン』
©2024 東京藝術大学大学院映像研究科
新鋭映画監督である坂本憲翔が、東京藝術大学大学院映像研究科映画専攻18期の卒業制作作品として長編デビュー作を公開。映画学校を卒業したばかりの山本文子は、音楽好きの親友であるモハメド夢を出演者として協力してもらいながら映画制作を続けていた。1年前に母を亡くし喪失感を抱える文子に、夢は母の遺灰を海に撒くことを提案する。2人は文子の母の故郷である鎌倉を訪れるが、日本で生まれ育った夢が在留資格を持たないことが発覚し、県境を越えたという理由で入管施設に収容されてしまう。2023年6月の入管法改正案の採択により入管制度の厳罰化が進んだ状況をふまえ、仮放免者や入管の被収容者への取材を行い、入管内部の実態に深く切り込み、本作品に落とし込んだ。『チャチャ』の中島侑香が文子役で主演を務め、俳優で脚本家としても活動する LEIYA が親友・夢を演じる。タイトルの『イマジナリーライン』は、映像制作の専門用語で「向かいあう人物の間を結ぶ仮想的な線」のこと。本作では、それを人と人との間に生じる「見えない線引き」と捉えて表現している。現代社会が抱える問題を提起しつつ、それぞれの心に生まれた変化と彼女らの行く末を描いた作品。仮放免者や支援者などの視点から描いた葛藤や心境を鮮明に表現した本作を、ぜひスクリーンで見届けてほしい。
公開日:1月17日(土)
監督: 坂本憲翔
出演: 中島侑香、LEIYA、丹野武蔵
HP: www.lamp-kk.com/imaginary-line
『モディリアーニ!』
©Modi Productions Limited 2024
Johnny Depp (ジョニー・デップ) が1997年の映画『ブレイブ』以来約30年ぶりに監督を務め、芸術家 Amedeo Modigliani (アメデオ・モディリアーニ) の人生を変えた激動の72時間を描いたドラマ作品。1916年、イタリア人の画家 アメデオ・モディリアーニ は才能に溢れながらも批評家に認められることなく、作品も売れず酒と混乱の日々を送っていた。キャリアを終わらせて街を去ろうとする彼を、画家仲間のモーリス・ユトリロやシャイム・スーティンなどが彼を引き止める。友人で画商のレオポルド・ズボロフスキに助言を求めるモディリアーニだったが、彼の心は混乱するばかりだった。やがてモディリアーニは、自身の人生を変えることになるアメリカのコレクター、モーリス・ガニャと出会うことで徐々に物語が進んでいく。『ジョン・ウィック チャプター2』の Riccardo Scamarcio (リッカルド・スカマルチョ) がモディリアーニを演じ、名優 Al Pacino (アル・パチーノ)、ドラマ『シャンタラム』の Antonia Desplat (アントニア・デスプラ)、『ボイリング・ポイント 沸騰』の Stephen Graham (スティーブン・グレアム)が共演。芸術と破滅、愛と再生が交錯する、狂気と情熱が込められた作品が現代に放たれる。
公開日:1月16日(金)
監督: Johnny Depp
出演: Riccardo Scamarcio、Antonia Desplat、Bruno Gouery (ブリュノ・グエリ)
HP: longride.jp/lineup
『グッドワン』
©2024 Hey Bear LLC.
Roger Donaldson (ロジャー・ドナルドソン) 監督の娘としても知られる India Donaldson (インディア・ドナルドソン) が長編初監督を務め、2024年・第96回ナショナル・ボード・オブ・レビューで新人監督賞を受賞した本作品。父とその友人と3日間のキャンプに出かけた少女が、大人の不完全さに気づく瞬間をとらえ、大人になることの喪失感と希望を描いた物語。17歳の少女サムは父クリスと彼の旧友マットとともに、ニューヨーク州キャッツキル山地へ2泊3日のキャンプに出かける。旅をしていく中で、クリスとマットは長年のわだかまりをぶつけあいながらも、ゆるやかにじゃれあう。サムはそんな彼らの小競り合いに呆れながらも聞き役と世話役を引き受け、静かに空気を読み続ける。しかし男たちの行動によりサムの大人への信頼が裏切られ、サムとクリスの親子の絆は揺らいでしまう。映画初主演の Lily Collias (リリー・コリアス) が主人公サムを繊細に演じ、『ドラッグストア・カウボーイ』の James LeGros (ジェームズ・レグロス) が父クリス役、テレビドラマ『プリズン・ブレイク』の Danny McCarthy (ダニー・マッカーシー) が父の友人マット役を務めた。大人になることの「喪失感」と「希望」を表現した、忘れがたいひと夏の物語。新世代が映し出す成長譚をぜひ劇場で体感してみては。
公開日:1月16日(金)
監督: India Donaldson
出演: Lily Collias、James LeGros、Danny McCarthy
HP: cinema.starcat.co.jp/goodone
『アバウトアス ・バット・ノット・アバウトアス』
©The IDEAfirst Company, Octobertrain Films, Quantum Films
孤独な文学教授と作家志望の青年が、亡き恋人の秘密をめぐって繰り広げる洒脱な会話劇をワンシチュエーションで描いたフィリピン映画。『ダイ・ビューティフル』を手がけた Jun Robles Lana (ジュン・ロブレス・ラナ) が監督・脚本を担当し、LGBTQ+や性加害、愛する人との別れ、SNS世代の危うさなどさまざまなテーマを盛り込みながら、現代フィリピンの病巣と愛憎を描き出す。コロナ禍の大都会マニラで、著名な小説家である恋人マルコスを亡くしたばかりの文学教授エリックが、老舗レストランで教え子のランスと再会する約束をしていた。エリックは喪失感を抱えながらも、自分を慕うランスとの時間を楽しみにしていた。アップルパイやダフト・パンクの話題で距離を縮めていく2人だったが、マルコスのある話をきっかけに空気が一変。エリックは自分を見つめるランスの瞳の奥から、マルコスの驚くべき真実を知る。共演には、日本でも話題を集めたドラマ『ゲームボーイズ』の Elijah Canlas (イライジャ・カンラス) が美青年ランス、フィリピンのベテラン俳優の Romnick Sarmenta (ロムニック・サルメンタ) が文学教授エリックを演じた。普遍的かつフィリピンという地でしか起こりえない出来事をきっかけに進んでいく物語を、日本の劇場にてその魅力を堪能してみては。
公開日:1月17日(土)
監督: Jun Robles Lana
出演: Elijah Canlas、Romnick Sarmenta
HP: someonesgarden.org/aboutusbutnot/
『喝采』
©2024 Crazy Legs Features LLC
ブロードウェイの伝説的な女優 Marian Seldes (マリアン・セルデス) をモデルに、キャリア終焉の危機に直面した大女優が最後の舞台に挑む姿を描いたドラマ。『ナイト・ウォッチャー』『ポワゾン』を手がけた Michael Cristofer (マイケル・クリストファー) 監督が、実話を基に製作した感動作が誕生。ブロードウェイの第一線で活躍してきた大女優リリアン・ホールは、チェーホフの戯曲『桜の園』の公演を間近に控えていたが、稽古中に突然言葉を失うアクシデントに見舞われ、医師から認知症だと告げられてしまう。それは彼女にとって引退勧告にも等しい、あまりにも残酷な現実だった。人生のすべてを舞台に捧げてきたリリアンは、病気を抱えたまま本番をやり遂げることを決意する。病状の悪化により、現実と妄想の境界さえも曖昧になっていくなか、最期になるであろう舞台のためにすべてをかける姿が映し出される。『トッツィー』などに出演している名優 Jessica Lange (ジェシカ・ラング) が主人公リリアンを熱演し、リリアンを支え続けるアシスタントのイーディスを『ミザリー』の Kathy Bates (キャシー・ベイツ)、隣人で元芸術家のタイを Pierce Brosnan (ピアース・ブロスナン) がそれぞれ演じた。人生讃歌の感動作をぜひスクリーンで見届けてみては。
公開日:1月9日(金)
監督: Michael Cristofer
出演: Jessica Lange、Kathy Bates 、Lily Rabe (リリー・レーブ)
HP: lillianhall.ayapro.ne.jp
『おくびょう鳥が歌うほうへ』
©2024 The Outrun Film Ltd., WeydemannBros. Film GmbH, British Broadcasting Corporation and StudioCanal Film GmbH. All Rights Reserved.
『レディ・バード』『ハンナ』などに出演する女優 Saoirse Ronan (シアーシャ・ローナン) が初プロデュースを手がけて自ら主演を務めた本作は、大都会で自分を見失った生物学者が故郷で新たな生き方を模索する姿を描いたドラマ。イギリスでベストセラーとなった Amy Liptrot (エイミー・リプトロット) のノンフィクション回想録『THE OUTRUN』を原作に、『システム・クラッシャー』でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞したドイツ出身の Nora Fingscheidt (ノラ・フィングシャイト) 監督が映画化。スコットランド・オークニー諸島の雄大な自然を背景に、主人公の断片的で混濁した内面世界を繊細な演出で描き出す。ロンドンの大学院で生物学を学んでいた29歳のロナは、スコットランドの故郷に10年ぶりに帰ってくる。暴力的な体験や入院、恋人との別離など、人生の限界を迎えた彼女は依存症の治療施設に入所し、90日間のリハビリプログラムを経て断酒生活を開始した。故郷で孤独な時間を過ごす中で、少しずつ自らの内面と対話を重ねていくロナだったが、数々のトラブルを引き起こしてきた記憶の断片が彼女を悩ませ続ける。誰もが抱える悩みや葛藤を鮮明に映し出した本作を、ぜひ劇場で体感してみてはいかが。
公開日:1月9日(金)
監督: Nora Fingscheidt
出演: Saoirse Ronan、Paapa Essiedu (パーパ・エッシードゥ)、Nabil Elouahabi (ナビル・エルーアハビ)
HP: outrun2026.com
『SEBASTIAN セバスチャン』
©Sebastian Film and The British Film Institute 2024 / ReallyLikeFilms
ロンドンの街を舞台に、小説家の夢とセックスワークの狭間で揺れ動く青年の姿を赤裸々につづったドラマ。監督・脚本は、1950年代末に起きたフランスの映画運動 Nouvelle Vague (ヌーベルバーグ) 以降のフランス映画に強く影響を受けたというフィンランド出身の新鋭監督 Mikko Makela (ミッコ・マケラ) が務めた。ロンドンに暮らす作家志望の青年マックス。将来を嘱望されている彼は、デビュー作となる長編小説をリアルなものにするため、セバスチャンという名前で男性相手のセックスワークを始める。未知の世界へと足を踏み入れ、さまざまなクライアントと接していくうちに、マックスは自分自身とセバスチャンとの境界線を次第に見失っていく。主人公マックスを繊細かつリアルに演じるのは、スコットランドとイタリアをルーツに持つ Ruaridh Mollica (ルーアリ・モルカ) 。共演は『タイタニック』や『ジュマンジ』の Jonathan Hyde (ジョナサン・ハイド)、『馬々と人間たち』の Ingvar Sigurdsson (イングバル・シーグルズソン) などのベテラン俳優らが名を連ねる。どちらが本来の自分なのかという葛藤とそこから見出される本質が、新たな価値観を提案してくれる。
公開日:1月9日(金)
監督: Mikko Makela
出演: Ruaridh Mollica、Hiftu Quasem (ヒフトゥ・カセム)、Ingvar Sigurdsson
HP: reallylikefilms.com
『CROSSING 心の交差点』
©2023 French Quarter Film AB, Adomeit Film ApS, Easy Riders Films, RMV Film AB, Sveriges Television AB
『ダンサー そして私たちは踊った』で国際的に高く評価された Levan Akin (レバン・アキン) 監督が、ジョージアのトランスジェンダーの少女と彼女を支えた祖父との実話に着想を得て、綿密なリサーチを重ねてイスタンブールのトランスコミュニティを描き出す。東西の文化が溶けあうトルコ・イスタンブールの街を舞台に、言葉も世代も文化的背景も異なる3人の人生が人捜しの旅を通して交差する姿を、温かなまなざしでつづったロードムービー。ジョージアで暮らす元教師のリアは、行方不明になったトランスジェンダーの姪テクラを探すため、彼女を知るという青年アチとともにイスタンブールへ向かう。しかし、行方をくらませたテクラを見つけ出すのは、思っていた以上に困難だった。やがてリアはトランスジェンダーの権利のために闘う弁護士エヴリムと出会い、助けを借りることになる。テクラを捜す旅を通して、リアとアチ、エヴリムの心の距離は少しずつ近づいていく。弁護士エヴリム役には、実際にトランス女性である Deniz Dumanli (デニズ・ドゥマンリ) を起用。2024年・第74回ベルリン国際映画祭にて、LGBTQ+をテーマにした作品に授与されるテディ賞の審査員特別賞を受賞した。異なる背景を持つ3人の人生、その行方とは。
公開日:1月9日(金)
監督: Levan Akin
出演: Mzia Arabuli (ムジア・アラブリ)、Lucas Kankava (ルーカス・カンカバ)、Deniz Dumanli
HP: mimosafilms.com











