今週のTFP的おすすめ映画
TFP的
おすすめ映画
「今、観るべき」「今からでも観れる」映画を月替わりでご紹介。東京都心で公開中の映画を中心に、
The Fashion Post (ザ・ファッションポスト) 編集部おすすめの作品を、大型シネコンからミニシアターまでセレクト (毎週火曜更新)。
3/2026
『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』
©2025 ITTF Rights LLC. All Rights Reserved.
『アンカット・ダイヤモンド』『グッド・タイム』の Josh Safdie (ジョシュ・サフディ) 監督が撮り下ろした本作は、 Timothee Chalamet (ティモシー・シャラメ) が主演を務め、1950年代のニューヨークを舞台に、実在の卓球選手 Marty Reisman (マーティ・リーズマン) の人生に着想を得て描いたドラマ。卓球人気の低いアメリカで世界一の卓球選手になることを夢見るマーティ・マウザーは、親戚の靴屋で働きながら世界選手権に参加するための資金を工面する。ロンドンで開催された世界選手権で日本の選手エンドウに敗れたマーティは、次回の日本での世界選手権への出場を目指す。不倫相手のレイチェルが妊娠し、卓球協会から選手資格を剥奪され、資金が底をつくなか、あらゆる方法で遠征費用を集めようとするマーティ。そんな彼に訪れるさまざまな問題や試練をどう乗り越えていくのか。引退した有名女優ケイ役で Gwyneth Paltrow (グウィネス・パルトロウ)、マーティの友人役でグラミー賞受賞アーティストの Tyler, The Creator (タイラー・ザ・クリエイター) が演じ、マーティの恋人役で Odessa A’zion (オデッサ・アザイオン)、ケイの夫でインク会社社長のミルトン役で Kevin O’Leary (ケビン・オレアリー)、さらに、日本人選手エンドウ役で東京2025デフリンピックの卓球日本代表・川口功人選手が共演。次々と降りかかる試練のなかで、夢を追い続けるマーティの行方とは。痛快かつスリリングな物語の結末をぜひ見届けてほしい。
公開日: 3月13日(金)
監督: Josh Safdie
出演: Timothee Chalamet、Gwyneth Paltrow、Odessa A’zion
HP: happinet-phantom.com/martysupreme
『ジョン・クランコ バレエの革命児』
©2023 Zeitsprung Pictures GmbH
ドイツ地方都市の小さなカンパニーだったシュツットガルト・バレエ団を世界トップレベルに押し上げた天才振付家 John Cranko (ジョン・クランコ) の半生を、同バレエ団の全面協力により映画化。John Cranko の代表作「オネーギン」の誕生秘話と、45歳の若さで非業の死を遂げた彼の素顔を、現役の花形ダンサーたちによる圧巻のダンスシーンで彩りながら描き出す。イギリスで活躍する新進気鋭の振付家ジョン・クランコは、警察のおとり捜査により同性愛行為の罪で起訴される。1960年、ロンドンを追われた彼は、伝手を頼ってシュツットガルト・バレエ団で客演することになる。偏見なく自分を受け入れてくれる同バレエ団に居場所を見つけた彼は翌61年に芸術監督に就任し、自由な発想で美と情熱を表現する作品とカンパニーを作り上げていく。1969年、バレエ団はニューヨークのメトロポリタン歌劇場に招かれ、一夜にして世界の頂点へと駆け上がる。『マレフィセント』『コントロール』の Sam Riley (サム・ライリー) が主演を務め、情熱と革新的な才能にあふれながらも芸術追求に純粋すぎるあまり時に他人を傷つけてしまうクランコを熱演。監督・脚本は『ゲッベルス ヒトラーをプロデュースした男』で知られ、長年にわたりシュツットガルト・バレエ団を取材してきた Joachim A. Lang (ヨアヒム・A・ラング) が務める。振付家の伝説を描いた緊迫感あふれるバレエ映画が、観る者の心を魅了する。
公開日: 3月13日(金)
監督: Joachim A. Lang
出演: Sam Riley、Hanns Zischler (ハンス・ジシュラー)、Lukas Gregorowicz (ルーカス・グレゴロビッチ)
HP: johncrankojp.com
『砂丘』
1960年代にベルリン、ベネチア、カンヌの3大映画祭すべてで最高賞を受賞したイタリアの巨匠 Michelangelo Antonioni (ミケランジェロ・アントニオーニ) が、1970年にアメリカに渡って手がけた作品。ロサンゼルスと死の谷と言われるデスバレーを舞台に、一組の男女が繰り広げる愛の心象風景を描いた。大学紛争の嵐が吹き荒れ、学生が武装警官と衝突する、カウンターカルチャー真っ盛りの1960年代末のロサンゼルス。学生集会でのむなしい議論に嫌気がさしたマークは、拳銃を手に学内で弾圧行為に及ぶ警官隊に立ち向かうが、発砲するチャンスを逸して逃走する。そして飛行場でセスナ機を奪い、大空へと飛び立った。一方、ロサンゼルスの不動産会社で秘書として働くダリアは、会議に参加するため、車で広大な砂漠を横断していた。そんな2人が偶然出会い、物語が徐々に動き出していく。主演は、監督 Michelangelo Antonioni が街中でスカウトした新人の Mark Frechette (マーク・フレチェット) と Daria Halprin (ダリア・ハルプリン)。音楽には Pink Floyd (ピンク・フロイド) を筆頭に、Grateful Dead (グレイトフル・デッド) の Jerry Garcia (ジェリー・ガルシア)、Kaleidoscope (カレイドスコープ)、The Rolling Stones (ローリング・ストーンズ) などの名だたるロックバンドの楽曲が使われている。アメリカの過去と現在を幻視する、壮大で詩的な黙示録的作品が現代のスクリーンに蘇る。
公開日: 3月13日(金)
監督: Michelangelo Antonioni
出演: Mark Frechette、Daria Halprin、Rod Taylor (ロッド・テイラー)
HP: zabriskie-point2026.com
『蒸発』
©2024 OSSA FILM, BR, MORI FILM
ドイツ人映画作家 Andreas Hartmann (アンドレアス・ハートマン) と、ベルリンと東京を拠点に活動する映像作家・森あらたが共同で監督を務め、日本の「蒸発」という現象を題材に描いたドキュメンタリー映画。日本では毎年約8万人が失踪し、そのうち数千人は完全に姿を消してしまう。彼らは「蒸発者」と呼ばれ、人間関係のトラブルや借金苦、ヤクザからの脅迫などさまざまな理由が挙げられる。いわゆる「夜逃げ屋」の支援を受け、すべてのしがらみを捨て別の場所で新しい生活を始める者もいる。深い喪失や挫折と、人生をゼロからやり直す希望が交差する「蒸発」は、これまで多くの文学や映画のモチーフとなってきた。本作では、知られざる「夜逃げ屋」の仕事や、蒸発者と残された人々の心の葛藤と和解の道のりを没入感ある映像で描き、日本特有の社会現象の実態に迫る。逃走と再生をめぐるドキュメンタリーの圧倒的な没入感を劇場にて体感してほしい。
公開日: 3月14日(土)
監督: Andreas Hartmann、森あらた
HP: aggie-films.jp/jht
『ブルームーン』
©2025 FUNNY VALENTINE, LLC ALL RIGHTS RESERVED.
『ビフォア・サンライズ 恋人までの距離 (ディスタンス)』に始まる『ビフォア』3部作や、アカデミー賞6部門にノミネートされた『6才のボクが、大人になるまで』で知られる Richard Linklater (リチャード・リンクレイター) 監督が撮り下ろした本作。長年にわたりタッグを組んできた Ethan Hawke (イーサン・ホーク) を主演に迎え、ブロードウェイの伝説的作詞家 Lorenz Hart (ロレンツ・ハート) が訪れたパーティで過ごす一夜を描いた会話劇が公開。『ザ・レディ・イズ・ア・トランプ』『マイ・ファニー・ヴァレンタイン』などの大ヒット曲を生み出してきた作詞家ロレンツ・ハートは、長年タッグを組んできた作曲家リチャード・ロジャースが、ロレンツ・ハートに代わる新たな相棒と組んで手がけたミュージカル『オクラホマ!』が初演された1943年3月31日の夜、ブロードウェイのレストラン『サーディーズ』で行われたパーティに招待されていた。そこで過ごす一夜でロレンツ・ハートは、愛や嫉妬、焦りや憧れなど、交錯する自身のさまざまな感情と向き合っていく。Ethan Hawke がロレンツ・ハートを演じるほか、ハートが思いを寄せる女性エリザベス役で Margaret Qualley (マーガレット・クアリー)、かつての相棒であるリチャード・ロジャース役で Andrew Scott (アンドリュー・スコット)、ハートが信頼する相談相手でもあるバーテンダーのエディ役で Bobby Cannavale (ボビー・カナヴェイル) が共演。人生の喜びや痛みを一夜で描いた本作を、ぜひ劇場で見届けてほしい。
公開日: 3月6日(金)
監督: Richard Linklater
出演: Ethan Hawke、Margaret Qualley、Bobby Cannavale
HP: longride.jp/bluemoon
『ナースコール』
©2025 Zodiac Pictures Ltd / MMC Zodiac GmbH
『ありふれた教室』『セプテンバー5』の Leonie Benesch (レオニー・ベネシュ) が主演を務めた本作は、人手不足の満床病棟で看護師に絶え間なく降りかかる激務と不測のトラブルを描き、スイスで大ヒットを記録した社会派ヒューマンドラマ。スイス出身の脚本家・映画監督 Petra Volpe (ペトラ・フォルペ) がメガホンをとり、世界共通の差し迫った問題である病院の実態をリアルかつスリリングに映し出す。州立病院で働く、献身的でプロ意識の高い看護師フロリア。この日は同僚が病欠しており、遅番シフトはいつも以上に忙しい。満床病棟で、看護学生の教育もしなければならない。そんな状況のなかでも、不安や孤独を抱える患者たちに誠実に接するフロリアだったが、とても手に負えない事態に陥っていき、やがて重大な試練に直面する。緊迫感あふれるスリラーとしてのスピード感を備えながら、病院という社会の縮図に潜む歪みを体現した一作が、観る者に強い余韻を残す。
公開日: 3月6日(金)
監督: Petra Volpe
出演: Leonie Benesch、Sonja Riesen (ソニア・リーゼン)、Alireza Bayram (アリレザ・バイラム)
HP: nursecall-movie.com
『オーロラの涙』
©SIXTEEN DT LIMITED, BRO-CINEMA LDA, BRITISH BROADCASTING CORP
スコットランドの巨大な物流センターで働く移民の女性の日常を通して現代社会が抱える孤独と分断を描き、その先にかすかな希望の光を見いだしたヒューマンドラマ。ポルトガル出身でスコットランドを拠点に活動する Laura Carreira (ローラ・カレイラ) が自身の移民としての経験をもとに長編初監督・脚本を手がけた。スコットランドの郊外に建つ巨大な物流センターでピッカーとして働くポルトガル移民の女性オーロラ。スキャナーの指示に従って無数の通路を歩き回り、棚から商品を取り出すという単調な反復作業が、彼女の1日の大半を占めている。同僚たちとの会話は休憩中のわずかな時間のみで、勤務を終えると彼女は疲れた体を引きずり、移民労働者たちのシェアハウスへと帰っていく。住人同士の交流は表層的で関係が深まることはなく、寄る辺のない日々が淡々と続いていた。そんなある日、オーロラは不注意からスマートフォンを壊してしまう。職場の連絡手段であり、時間を埋めるための相棒でもある文明の利器を失ったことで、彼女の日常はゆるやかに、しかし確実に形を変えていく。実在する労働環境に根ざしたリアリズムが、希望の物語として鮮明に描かれる。
公開日: 3月6日(金)
監督: Laura Carreira
出演: Joana Santos (ジョアナ・サントス)、Ines Vaz (イネス・バズ)、Neil Leiper (ニール・ライパー)
HP: march.film/onfalling
『花緑青が明ける日に』
©2025 A NEW DAWN Film Partners
日本画家としての活動を軸にジャンルを超えてさまざまな創作活動を行ってきた四宮義俊が長編初監督・脚本を手がけ、フランスの気鋭スタジオ Miyu Productions (ミユ・プロダクションズ) との日仏共同製作で制作したアニメーション映画。森の中にある創業330年の老舗花火工場・帯刀煙火店は、町の再開発で立ち退きを迫られていた。そこで育った帯刀敬太郎は工場に4年間立てこもり、失踪した父・榮太郎に代わって幻の花火と呼ばれる「シュハリ」を完成させようと奮闘している。一方、敬太郎の幼なじみである式森カオルは、過去の事件をきっかけに地元を離れ東京で暮らしていた。市役所に勤める敬太郎の兄・千太郎から連絡を受けたカオルは、帯刀煙火店の立ち退きが翌日に迫った夏の終わりの日に帯刀家を訪れ、4年ぶりに敬太郎と再会を果たす。彼らは戻らない時間と失われた絆を取り戻すようにぶつかりあいながら、幻の花火の秘密に迫るべく驚きの計画を立てる。その鍵を握るのは、美しい青色の顔料「花緑青」だった。俳優の萩原利久と古川琴音が敬太郎役とカオル役でアニメ声優にそれぞれ初挑戦し、声優の入野自由が敬太郎の兄・千太郎役、俳優の岡部たかしが父・榮太郎役で声の出演を果たした。神秘的な映像の中で、幻の花火が照らし出す2人の未来とは。新世代の青春アニメーション映画がスクリーンに放たれる。
公開日: 3月6日(金)
監督: 四宮義俊
出演: 萩原利久、古川琴音、入野自由
HP: hanaroku.asmik-ace.co.jp
『しあわせな選択』
©2025 CJ ENM Co., Ltd., MOHO FILM ALL RIGHTS RESERVED.
『オールド・ボーイ』『別れる決心』などを手がける韓国の名匠 Park Chan-wook (パク・チャヌク) が、突然の解雇で人生が一変するサラリーマンの姿を、アイロニーとブラックユーモアを交えて描いたサスペンスドラマ。Park Chan-wook 監督が出世作『JSA』でタッグを組んだ Lee Byung-Hun (イ・ビョンホン) を、21年ぶりに主演に迎えた。製紙会社に勤めるごく普通のサラリーマンのマンスは、妻と2人の子ども、2匹の飼い犬と暮らし、すべてに満ち足りていると思っていた。しかしある時、25年勤めた会社から突然解雇されたことで事態は一変。1年以上続く就職活動は難航し、愛着ある自宅も手放さざるを得ない状況に陥ってしまう。追い詰められたマンスは成長著しい製紙会社に飛び込みで履歴書を持ち込むも、そこでも無下に断られてしまう。自分こそがその会社に最もふさわしい人材だと確信するマンスは、ある決断を下す。それは、人員に空きがないなら自分で作るしかないというものだった。原作は、Costa-Gavras (コスタ=ガヴラス) も映画化した Donald E. Westlake (ドナルド・E・ウェストレイク) の小説『斧』。追い詰められていくマンスを Lee Byung-Hun が演じ、危機に直面するほど強さを増す妻ミリを『愛の不時着』の Son Ye-Jin (ソン・イェジン) が演じた。現代社会の歪みを鋭く映し出すサスペンスが、観る者を最後まで緊張感の渦へと引き込んでいく。
公開日: 3月6日(金)
監督: Park Chan-wook
出演: Lee Byung-Hun、Son Ye-Jin、Park Hee-Soon (パク・ヒスン)
HP: nootherchoice.jp











