toshiaki toyoda
"Shiver"

伝統芸能×現代音楽の情熱ほとばしる競演。豊田利晃監督最新作『戦慄せしめよ』

photo by 大森克己
© 越島

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伝統芸能×現代音楽の情熱ほとばしる競演。豊田利晃監督最新作『戦慄せしめよ』

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『青い春』『ポルノ・スター』『ナイン・ソウルズ』豊田利晃監督の最新作『戦慄せしめよ』が1月28日(金)より全国順次公開となる。同作は、佐渡島を拠点とする太鼓芸能集団の鼓童と大阪を拠点とする現代音楽家の日野浩志郎による和楽器と現代音楽の融合をとらえた意匠作。公開前夜となる1月27日(木)には、本作を記念したライブイベントが渋谷の WWW X にて開催予定だ。

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祖父の形見であった拳銃を不法所持として逮捕され、その後不起訴となった本人の実体験をベースに生まれた短編映画『狼煙が呼ぶ』(2019)、小笠原諸島を舞台にしたドキュメンタリー映画『プラネティスト』(2020)、イタリアのオルトレ・ロスペッキオ国際映画祭2020で監督賞を受賞した『破壊の日』(2020)、そして窪塚洋介を主演に迎え、真っ向から”生き方の美学を問う”『全員切腹』(2021)と、3年連続で精力的に新作を発表し続けている豊田利晃。最新作である『戦慄せしめよ』は、2021年に映像配信のみで公開され、「未だかつてない強烈な音楽体験」と話題を呼んだ。

豊田が焦点を当てたのは、佐渡島を拠点に日本の伝統芸能を世界に発信し続け、今年創立40周年迎えた太鼓芸能集団・鼓童。太鼓を中心とした伝統的な音楽芸能に無限の可能性を見いだし、現代への再創造を試みる鼓童は、1981年にベルリン芸術祭でデビューしてから、これまでに52の国と地域で6,500回を越える公演を行なってきた。ソロプロジェクト「YPY」をはじめ、「goat」や「bonanzas」といったバンドでも活動、「Birdfriend」や「Nakid」といったレーベルも主宰する気鋭の現代音楽家・日野浩志郎は、鼓童のメンバーから受け取ったメールをきかっけに、佐渡島の鼓童村にて1ヶ月にわたって滞在制作し、和楽器と現代音楽を融合させた楽曲群を完成。2020年冬の記録的な豪雪の中、豊田はその全編を撮影し、映像化した。冬の厳しい大地を背景に、セリフといった装飾は一切なく、ストレートに音楽が持つ迫力と衝撃、神秘性、そして感動を届ける89分間。是非ともスクリーンで鬼才たちが織り成す化学反応を堪能したいところ。

本作の公開を記念したライブイベントでは、鼓童からふたりの演奏者、中込健太と住吉佑太、日野浩志郎のソロプロジェクト「YPY」と実験音楽家でありドラマーの山本達久によるデュオ、日野の盟友である¥ØU$UK€ ¥UK1MAT$Uが登場。『戦慄せしめよ』の片鱗を直接体感できる貴重な一夜もお見逃しなく。詳細はコチラ