【メンズビューティ】 #6 マットに忍ばせる、ポイント・ウェット。
masculinity of the moment
#6 motto matte
photography: hiroki watanabe
makeup & hair: mika iwata
model: ciel
styling, text & edit: toru mitani
昨今の “メンズビューティ” において、忘れてはならないのが 「目立ちたいわけではないけど、かっこよくいたい」 というスタンダード層の観念。そこで重要なのは、男らしさをチューニングする美容。必要最低限のミニマムメイクを好む女性にも役立つ、ジェンダーレスでこなれたビューティのティップスをお届けする。 (第6回/全9回)
【メンズビューティ】 #6 マットに忍ばせる、ポイント・ウェット。
世の中の女性のマジョリティーは、ツヤを求める。ここ数年間、“ツヤ肌至上主義” を貫く人も少なくない。髪だって、だいたいの場合ツヤが必須。それがこの昨今の、誰が決めたわけでもないベーシックな気がする。でも、男性に関してはその真逆が妙〜にハマる。男がツヤを封じ込めるとストイックさとタフさが備わり、そっと漏れるツヤがエロスに転換されるのだ。たとえば、ツヤを控えたマットな肌に、光を吸い込むドライヘア。そこに、グリースでグロッシーなツヤを差し込む。髪が静かに光を捉え、無造作なフォルムのヘアスタイルに立体感を与え、瞳の潤いや頬のツヤとわずかにシンクロ。控えめだからこそどこか惹かれる、たった5%のツヤめき ──これはきっと女性にも有効なはず。5%まで低くせずとも、ツヤのパーセンテージをいつもよりグッと下げてみる。やってみる価値はありそうだ。
[HOW TO MAKEUP]
肌にはテカリを抑える CHANEL(シャネル)の「ボーイ ドゥ シャネル アンチ シャイン ローション」を塗布し、Tゾーンには必要に応じて GIVENCHY(ジバンシイ)の「ミスター・マット・スティック」をオン。髪には AVEDA MEN(アヴェダ メン)の「ピュアフォーマンス グルーミング マット ワックス」を全体に揉み込み、無造作なニュアンスを。最後に uka for MEN(ウカフォーメン)の 「GT ヘアグリース」 を指先にとり、バングスやサイドの表面の束を捻るように塗布。仕上げにツヤをまぶすように、ラフに散らす。