【写真家たちの目線】 vol.7 KAOLI
photo and words:
KAOLI
今、あなたが見ている明日はどんな景色ですか? のアンサーとなる1枚を、それに紐づく言葉とともに寄せてもらう本企画。写真家が写真家に繋ぐリレー形式でお届けする。
第6回に登場した岩永彩が紹介してくれたのは、大阪を拠点とする写真家の KAOLI (カオリ)。インディペンデントなファッション誌への寄稿やファッションブランドのビジュアルを手がけ、ファッションフォトを中心に活躍中だ。それぞれの媒体やブランドにあわせて変幻自在なアプローチをみせつつも、独自の質量感や哲学を感じさせる。次はどんなイメージがつくりあげられるのかワクワクしながら待ってしまうような不思議な魅力を持つ写真家だ。
岩永からは以下の紹介文を寄せられた。
「KAOLIさんとの出会いは10年ほど前。会った回数は数えれるほどで多くはないけど、深夜に集まっては真っ暗闇の公園を散歩したり、スケボーしている友達を横目に喋ったり、ふたつの車に分かれてコンビニに行ったり、今では戻れないあの時間を一緒に過ごした方です。着飾らないオシャレを教えてくれたかっちょいい人。そちらはいま、どんな景色ですか〜?」
【写真家たちの目線】 vol.7 KAOLI
どこかに置いてきた記憶と
アルコールの匂いが
ゆっくりと溢れてざらざら漂った
夜が終わる冷たいみずの中
皮膚の上を体温の膜が覆っている
水面下で薄曇った窓を眺め
視線の麓に昇りかけた太陽の光を捉え
明日に追いついた途端
翻り、
深いみずの底に潜り込んだ
(文・KAOLI)