new experimental music festival
"mode"
debuted in tokyo

国境を越えて、実験音楽の魅力を再発見/交流をはかる音楽フェスティバル「MODE」が都内5会場で開催

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国境を越えて、実験音楽の魅力を再発見/交流をはかる音楽フェスティバル「MODE」が都内5会場で開催

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ロンドンを拠点とする音楽レーベル兼イベントプロダクションの33-33 (サーティースリー・サーティースリー) が贈る、実験音楽、オーディオビジュアル、パフォーミングアーツを紹介するイベントシリーズ「MODE」が東京に上陸。日本を拠点に、実験的なアート、音楽のプロジェクトを展開するキュレトリアル・コレクティブである BLISS (ブリス) との共同企画として、都内複数の会場にて9日間にわたって開催される。出演者には、今回が初来日公演となる Kali Malone (カリ・マローン) や Stephen O’Malley (スティーブン・オマリー)、Beatrice Dillon (ベアトリス・ディロン) ら国外アーティストから Merzbow (メルツバウ)、FUJI|||||||||||TA (フジタ) ら世界のアート、音楽シーンで評価を受けているアーティストらが集結する。

イースト・ロンドンの教会にて2014年以来開催されているイベント「St John Sessions」を機に発足した33-33は、これまでに東京をはじめガーナ、ベイルート、カイロでイベントを開催してきたプロダクションであり、レコードレーベルとしても高い評価を集めている。「MODE」は、音楽、アート、パフォーマンスを紹介するフェスティバルとして33-33が2018年にスタート。初回のキュレーションは坂本龍一が手がけ、翌年は Laurel Halo (ローレル・ヘイロー) がプログラムを構成した。

2019年にロンドンが最後の開催となっていた本イベントが東京で復活する背景には、33-33と日本の芸術や音楽との長年にわたるコラボレーションがある。3月28日に逝去した坂本龍一への敬意と追悼の意を込めた開催でもある今回。

一連のイベントシリーズの幕開けを飾るのは、NY拠点のエクスペリメンタル・パーカッショニスト Eli Keszler (イーライ・ケスラー)。Jim O’Rourke (ジム・オルーク)、石橋英子、山本達久によるトリオ、カフカ鼾と初の来日公演となる韓国の現代音楽家 Park Jiha (パク・ジハ) との共演が、会員制の実験音楽バー「Bar Nightinegale」との共同企画で開催される。

また、表参道の WALL & WALL (ウォール&ウォール) では実験的電子音楽に焦点を当て、Beatrice Dillon、電子音楽レーベル NAKID 主宰、バンド goat の中心人物で作曲家・音楽家の日野浩志郎によるソロプロジェクト YPY、初の来日公演となるイギリス人チェリスト・作曲家である Lucy Railto (ルーシー・レイルトン) が出演。渋谷の WWW では、20年以上にわたり数々のドローン/実験的プロジェクトの構想や実行に携わってきた Stephen O’Malley と世界的ノイズ・レジェンドである Merzbow a.k.a. 秋田昌美によるダブルヘッドライナーショーも。さらに1985年に発足した雅楽グループ伶楽舎による『伶楽舎雅楽コンサートno.40 ~芝 祐靖作品演奏会その4~』が関連プログラムとして催される。

注目したいのは、新宿区大久保の多国籍な街中に位置する淀橋教会が舞台に選ばれたフィナーレ。LEMAIRE (ルメール) にもフィーチャーされた、パイプオルガンによる作品で知られる作曲家・サウンドアーティストの Kali Malone が、Stephen O’Malley、Lucy Railton と共演。ダブルヘッドライナーには、近年日本を拠点にヨーロッパ、アメリカで高い評価を得ており、TFPでも以前 LEMAIRE を着用して登場した、自作のパイプオルガン奏者でサウンドアーティスト FUJI|||||||||||TA がパフォーマンスを披露する予定だ。是非ともこの機会に、国境を越えた音楽の共鳴、そこにひろがる未知の世界を体感して欲しい。