今週のTFP的おすすめ展覧会
TFP的
おすすめ展覧会
現在開催中の展覧会や写真展、アートイベントから、The Fashion Post (ザ・ファッションポスト) のおすすめを毎週ピックアップ。
今週はどこへ行こう。毎週火曜日更新。
4/2026
「KYOTOGRAPHIE 2026」
京都の街全体を舞台とした国際的な写真祭が今年も開催される。「EDGE」というテーマを掲げ、森山大道の回顧展をはじめ世界8ヶ国計13組の作家が歴史的空間を鮮烈な写真作品で埋め尽くす。緊張感、分断や衝突、新しく踏み出す瞬間。先が見えない不安、未知なる出会いへの高揚感、その「際」を「EDGE」と表現し、アーティストとともに多層的な視点で描いていく。そして今年のメインプログラムにおいてハイライトとなる「South Africa In Focus」では、南アフリカ共和国のアーティスト Lebohang Kganye (レバホン・ハンイェ) ら3人の作品を通じ、同国の歴史と写真表現の多様性を探求する。また次世代を担う作家の発掘と支援を目的とした、サテライトイベント「KG+2026」のほか、音楽とサウンドアートの祭典 KYOTOPHONIE も同時開催される。写真、人、美しい街並みが織りなす「生きた舞台」を、ぜひその目で体感してほしい。
会場: 京都市内各所
住所: 会場により異なる
会期: 4月18日(土)〜5月17日(日)
時間: 会場により異なるため、HP をチェック
HP: www.kyotographie.jp
マルティン・エッスル「Le bateau irve」
Martin Essl (マルティン・エッスル) は、パリを拠点に活躍するオーストリア出身のアーティスト。本展では、2019年に Martin がパリ全体を横断する道中で発見した青い壁を舞台に、その前を通り過ぎゆく通行人の姿を撮影した作品を中心に公開される。また日本での開催に合わせ、同名の作品集『Le Bateau ivre: Paris 2021-2023』の収録作を、徳島の伝統工芸である「阿波和紙」に落とし込んだ特別なプリントで紹介する。自身のスタジオを起点として、4年にわたり様々なルートを歩いた同氏。頻繁にデモや芸術運動が繰り返されるパリの路上で、かつての詩人や作家たちが遺した記憶を辿ると同時に、現代の暴動によって破壊された街の爪痕といった、生々しい一幕にも直面してきたという。漂流する船のように歩みを進め、撮影を重ねることで、パリの現在と過去を丁寧に切り取り続けた Essl による貴重な個展。お近くへお立ち寄りの際は、ぜひ足を運んでみてほしい。
会場: THE BOOK END
住所: 兵庫県神戸市中央区海岸通3-1-5海岸ビルヂング 302
会期: 4月16日(木)〜5月6日(水)
時間: 11:00-18:00
休廊日: 火、水 *祝日の場合は営業
HP: the-book-end.com
「拡大するシュルレアリスム 視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ」
ルネ・マグリット《レディ・メイドの花束》
シュルレアリスム (超現実主義) とは、理性によって分断された世界を乗り越え、新しい現実を求めようとする芸術運動である。オブジェ、絵画、写真のほか、広告やファッション、インテリアなど日常にも拡大していった。本展では、社会全体に影響をもたらしたシュルレアリスムにフォーカスし、国内に所蔵されている多様な名品を一堂に会する。全6章の構成により、約100年にもわたる歴史、そして発展を辿りながら、衣服、家具にまで波及した新しいシュルレアリスム像を浮き彫りにする試みだ。Salvador Dalí (サルバドール・ダリ)、Max Ernst (マックス・エルンスト)、René Magritte (ルネ・マグリット) をはじめとする超現実主義を代表する作家たちの展示など、充実した内容となっている。芸術表現を超え、日常を変え、世界を変える無限の可能性に触れてみては。
会場: 東京オペラシティ アートギャラリー
住所: 東京都新宿区西新宿3丁目20−2
会期: 4月16日(木)〜6月24日(水) *前期 4月16日(木)〜5月17日(日)、後期 5月19日(火)〜6月24日(水)
時間: 11:00-19:00 *入場は18:30まで
休館日: 月曜日 *5月4日(月)、5月7日(木)
入場料: 一般 ¥1,800 (¥1,600)/大・高生 ¥1,100 (¥900)/中学生以下無料
HP: www.operacity.jp
アトリエリッケンバッカー「そこに行けばまず話し合おう」「echo」
京都国際写真祭のサテライトイベント「KG+」にて、若手写真家により構成された創作コミュニティ Atelier Ricken Backer (アトリエリッケンバッカー) による2つのグループ展が開催される。その一つ「そこに行けばまず話し合おう」展では、人のこれまでの歩みを着想源に10名の作家たちの現在地を提示する。「未知」へと飛び込み、新しい文化を「建築」し続けてきた人類。その反芻によって拡張を続けてきた人間の軌跡を辿りながら、新たな道をまなざす試みだ。もう一つの「echo」展では、イマジネーションをテーマに据え、計9名の作家による展示を行う。アーティストが内包する想像のレイヤーそのものに着目し、それぞれの作品がどの層から立ち上がっているのかを読み解く視点からキュレートされた。内側に潜む重なりを可視化することで、鑑賞者とのあわいに新たなヴィジョンを立ち上げる。写真を通して世界とつながる、若手作家の瑞々しい制作の深淵をぜひ覗き見てほしい。
会場: NEUTRAL horikawa
住所: 京都府京都市上京区皀莢町287
会期: (1)4月18日(土)〜4月29日(水)
(2)5月1日(金)〜5月10日(日)
時間: 10:00-17:00 *最終日のみ17:00
HP: www.atelierrickenbacker.art
*(1)「そこに行けばまず話し合おう」(2)「echo」
「ととのう」
企画展「ととのう」では、「空間とくらし」「心と身体」「人それぞれ」に見られる、さまざまな「ととのう」のかたちを展示体験により紹介する。情報やモノが溢れる、心身ともに多忙な現代社会のなかで本展が提示するのは、「必要十分に近づける行為や姿勢・状態」だ。無印良品が目指してきた「感じ良いくらしと社会」とも共鳴する美学を背景に、会場では3つのセクションにて実験的なアプローチを展開していく。「空間」にフォーカスしたパートでは、「見立て」をテーマに、無印良品のプロダクトによって構成された茶室が立ち現れる。第2部では、五感を通して、自分自身の「ととのう」ヒントを探る体験、そして第3部では漫画家・座二郎とインテリアバイヤー・大島忠智によるテーマに沿ったインタビューが、パネル形式で会場に並ぶ。実際に触れて、体験することで見出す自分自身の「ととのい」は、暮らしの新しい地平を切り開いてくれるはず。
会場: ATELIER MUJI GINZA
住所: 東京都中央区銀座3丁目3−5 無印良品 銀座 6F
会期: 3月20日(金)〜5月31日(日)
時間: 11:00-21:00
HP: atelier.muji.com
「MARTIN MARGIELA AT KUDAN HOUSE」
待望の展覧会の発表に、胸を高鳴らせたファンも多いはずだ。デザイナーだけでなく、アーティストとしての顔も持つ Martin Margiela (マルタン・マルジェラ)。本展では、再利用、分解、変容といった Martin Margiela が継続して探究しているテーマを軸に、絵画、彫刻、ドローイング、コラージュ、アッサンブラージュなど、多岐にわたる表現方法を用いた作品を紹介。人間の身体を重要なインスピレーションの源としながら、日常にありながら見過ごされがちなものを、鋭い観察眼によって非凡なアートへと転化させていく。九段ハウスという歴史の重みを湛えた邸宅全体を舞台に、数多くの作品が儚くも一時的なインスタレーションとして展開される本展。歴史的建造物と現代美術が織りなすコントラストのなかで、アーティスト Martin Margiela が提示する独自のヴィジョンをぜひ体感してほしい。
会場: 九段ハウス
住所: 東京都千代田区九段北1-15-9
会期: 4月11日(土)〜4月29日(水)
時間: 10:00-19:00 *4月29日(水)のみ最終入場16:00、閉館時間17:00
観覧料: 一般 ¥2,500
HP: martinmargielaatkudanhouse.jp
森山大道「ANOTHER COUNTRY IN NEW YORK」
©︎Daido Moriyama Photo Foudation, courtesy of Akio Nagasawa Gallery
世界的写真家・森山大道の個展「ANOTHER COUNTRY IN NEW YORK」は、1974年の「森山大道プリンティングショー」
会場: Akio Nagasawa Gallery Ginza
住所: 東京都中央区銀座4-9-5 銀昭ビル6F
会期: 4月8日(水)〜5月30日(土)
時間: 11:00-19:00 *土曜 13:00-14:00 CLOSED
休廊日: 日、月、祝 *4月29日(水)〜5月6日(水)は休廊
HP: www.akionagasawa.com
河野幸人「And Then/それから」
金沢を拠点に、オルタナティブスペース IACK (アイアック) を主宰する写真家・河野幸人。本展では、山中温泉を流れる渓流の風景を起点にした写真と、2025年に発表した作品「And Then/それから」を再構成したテキストのインスタレーションを組み合わせた新作が石川県の旅館「花紫」に展開される。風景と記憶、そして鑑賞者自身の体験が、空間のなかで静かに交差する構成だ。「すでにあるもの」を写し出すメディアである写真を、現在進行形の出来事として提示し得るのか。河野がキャリアスタート時から抱いてきたこの問いに対し、これまでの実践の積み重ねを通してアプローチを試みる。日常の枠組みを揺さぶる河野のまなざしを、「花紫」の洗練された佇まいとともに、心ゆくまで味わってみて。
会場: 花紫
住所: 石川県加賀市山中温泉東町1丁目ホ17-1
会期: 4月10日(金)〜5月10日(日)
時間: 12:00-17:00
休廊日: 4月15日(水)、16日(木)、22日(水)、23日(木)、5月1日(金)
HP: yukihitokono.com
川島小鳥、米山菜津子「P・R・E・S・E・N・T」
写真家の川島小鳥とグラフィック・エディトリアルデザイナーである米山菜津子による写真展「P・R・E・S・E・N・T」。本展は、川島の写真集『サランラン』(2025年) の舞台となった韓国を2026年に再訪し、後日譚として撮り下ろされた写真群により構成される。ひとつの作品が完結した後に訪れる「あたたかな静けさ」。そして会場に漂うのは、静謐でどこか遠い惑星から光が差し込んでいるような、純粋な空気だ。会期中には、両者によるトークイベントも開催するほか、新作写真集や関連書籍、ポスターなども販売される。ぜひ写真集を手に取りながら、2人が紡ぎ出す韓国の断片を、静かに見つめてみて。
会場: HAKKOギャラリー/工房
住所: 東京都新宿区新小川町8-26 八紘ビル5F
会期: 4月11日(土)〜5月2日(土)
時間: 平日 12:00-19:00 土 12:00-18:00
休廊日: 日、祝
入場料: 無料
HP: www.hakko-bijutsu.co.jp
「TOPコレクション Don’t think. Feel.」
川内倫子《M/E》2022 年 2 チャンネル・ヴィデオ
東京都写真美術館蔵
「TOPコレクション」展は、東京都写真美術館で所蔵する約39,000点のコレクションから注目作品をさまざまな切り口で紹介するエキシビションだ。AI 時代における「感触」をキーワードに、短編小説のような5つのセクションで構成。世界中で愛されたアクションスター、Bruce Lee (ブルース・リー) の言葉「Don’t think. Feel. (考えるな、感じろ。)」を主題に据えた第1室を出発点に、第2室「家族写真の歴史民俗学」、第3室「川内倫子〈Illuminance〉」、第4室「記憶の部屋」、第5室「イメージの奥にひそむもの」へ。「感じること」を根底に、各テーマにあった珠玉の作品群を紹介していく。今や私たちの生活に不可欠な存在になりつつある AI。そしてこの時代に本展が問うのは、「感じること」の重要性について。実際にものに触れ、人間ならではの感覚に思考を巡らせてみては。
会場: 東京都写真美術館
住所: 東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
会期: 4月2日(木)〜6月21日(日)
時間: 10:00-18:00 *木・金は20:00まで ※入館は閉館30分前まで
休館日: 月 *月曜日が祝日の場合は開館、翌平日は休館。ただし5月4日(月祝)は開館。5月7日(木)は休館
観覧料: 一般 ¥700円 (¥560)、学生 ¥560 (¥440)、高校生・65歳以上 ¥350 (¥280) *( ) は有料入場者20名以上の団体、当館映画鑑賞券提示者、各種カード等会員割引料金
*中学生以下及び障害者手帳をお持ちの方とその介護者 (2名まで) 無料*第3水曜日は65歳以上無料
*4月2日(木)〜4月5日(日)は、「ウエルカムユース2026」キャンペーンで18歳以下無料
HP: topmuseum.jp











