今週のTFP的おすすめ展覧会
TFP的
おすすめ展覧会
現在開催中の展覧会や写真展、アートイベントから、The Fashion Post (ザ・ファッションポスト) のおすすめを毎週ピックアップ。
今週はどこへ行こう。毎週火曜日更新。
3/2026
シャルロット・デュマ「声が届いて/絵筆を手にとって」
©︎Charlotte Dumas
アムステルダムを拠点に活動する写真家、Charlotte Dumas (シャルロット・デュマ) による個展「声が届いて/鉛筆を手にとって」。象と亡き父親との記憶を主題にした新シリーズ「Entendue (声が届いて)」は、写真、映画、インスタレーション、書籍等、複数のメディアで展開されるプロジェクトだ。アーティストとして活動していた父親のカメラを用いて、撮影された子像の姿。親との思い出や、娘を持つ作家自身の立場を重ね合わせることで、人間と動物という異なる種を、同じ感覚を持つ存在として捉え直す。また Dumas は、この記録の連なりを新作映画『The Brush in your Hand (絵筆を手にとって)』へと展開。作家自身、娘、そして父親という三世代にフォーカスし、家族の記憶と創造性の継承をめぐる物語を鮮明に映し出している。家族と動物という普遍的なモチーフが響き合う空間にぜひ足を運んでみて。
会場: 小山登美夫ギャラリー京橋
住所: 東京都中央区京橋1丁目7−1 TODA BUILDING 3F
会期: 3月7日(土)〜4月11日(土)
時間: 11:00-19:00
休廊日: 日、月、祝日
HP: www.tomiokoyamagallery.com
クリスチャン・マークレー「LISTENING」
Concentric Listening (Red and Blue), 2024
Christian Marclay (クリスチャン・マークレー) は、アメリカ出身の作曲家であり視覚芸術家。レコードとターンテーブルを用いた演奏表現のパイオニアとして知られている。ギャラリー小柳での4回目の個展となるエキシビションでは、2021年の「Voices」展に続き、Marclay のオリジナル・コラージュ作品により構成。会場を彩るのは、新作シリーズ「Concentric Listening」と「Eccentric Listening」、そして代名詞ともいえるレコードジャケットをコラージュした「Oculi」の最新作。そして主題に据えられたのは、「LISTENING」という聴く行為そのもの。目に見えないサウンドを、鮮やかな物理的イメージへと昇華させる試みだ。1986年の初来日から40年。この記念すべき節目の年に開催される本展を通じて、サウンド・アーティストが辿り着いた現在地をその目で確かめてみて。
会場: ギャラリー小柳
住所: 東京都中央区銀座1-7-5 銀座小柳ビル9F
会期: 4月4日(土)〜6月30日(火)
時間: 12:00-19:00
休廊日: 日・月・祝日
HP: gallerykoyanagi.com
水島 貴大「環島回憶錄 Memoirs of Huandao」
東京と台北の二拠点を中心に活動する写真家・水島貴大。本展では、2020年から2025年の5年にわたり収められた、台湾各地の街の表情とそこに生きる人々の記録を紹介する。台湾全土を一周する旅の道「環島・ファンダオ」。単なる移動を超え、人生の節目や自己確認の場として特別な意味を持つこの道を起点に、自らのルーツを持たない地を時間をかけて巡り、独自の視点で丁寧に切り取り続けた。そして人々の移動や接触が大きく制限された特異な時代に捉えられた名も無きドラマ。台湾一周という物理的な移動を超えた、現代写真のひとつの到達点をぜひ会場で見届けて欲しい。
会場: ニコンサロン新宿
住所: 東京都新宿区西新宿1-6-1 新宿エルタワー 28階
会期: 3月31日〜4月13日(月)
時間: 10:30-18:30 *最終日は15:00まで
休廊日: 日
HP: nij.nikon.com
東海林広太「纏め」
スタイリストを経て、2014年に独学で写真を始め、写真家としてのキャリアをスタートさせた東海林広太。本展は、東海林が過去に制作した作品を、ゆかりのある他者に委ね、再構築する実験的なプロジェクトの一環である。本来の用途や姿とは別のものに見なして捉える、「見立て」。テーマや背景を手放すことで、作品はどこまで自由に変化し得るのか。この問いを軸に、自宅で撮影した写真と、屋外で撮影した写真、それぞれ異なる背景で撮影された断片を用いたインスタレーション空間が広がる。約10年のキャリアの区切りに提示される、この場所でしか味わえない「距離感」をぜひ体感してほしい。
会場: OFF THE HOOK
住所: 神奈川県藤沢市大庭5594-1 大庭園草工房敷地内
会期: 4月4日(土)〜4月19日(日) *平日予約制、土日終日オープン
時間: 13:00-19:00 *土日
HP: www.instagram.com/offthehook_rrr
「W. ユージン・スミスとニューヨーク ロフトの時代」
W. ユージン・スミス〈私の窓から時々見ると…〉より 1957-59 年頃 東京都写真美術館蔵
©2026 The Heirs of W. Eugene Smith
20世紀のドキュメンタリー写真を代表するアメリカのフォト・ジャーナリスト William Eugene Smith (ウィリアム・ユージン・スミス)。本展は、1957年から10年以上にわたりニューヨーク・マンハッタンのアパート、通称「ロフト」で過ごした時期に焦点を当てた、国内最大規模の個展となる。時代を担う多彩な芸術家が集う場であったマンハッタン。この地で Smith は名だたるジャズミュージシャンたちのジャム・セッションや交流の様子、そして窓の外に広がる街並みをジャーナリズムの枠を超え、アーティスティックに切り取っていた。会場では「ロフトの時代」を中心に、その前後の活動も深く掘り下げていく。報道写真家としてだけでなく、一人の芸術家としての真髄に触れる本展。同氏が確立したジャーナリズムとアートのシナジーを体感できるまたとない機会だ。
会場: 東京都写真美術館 2階展示室
住所: 東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
会期: 3月17日(火)〜6月7日(日)
時間: 10:00-18:00 *木、金は20:00まで
休館日: 月、5月7日(木) *5月4日(月)は開館
観覧料: 一般 ¥700 (¥560)、学生 ¥560 (¥440)、高校生・65歳以上 ¥350 (¥280) *( ) は有料入場者20名以上の団体、映画鑑賞券提示者、各種カード会員割引料金
*中学生以下及び障害者手帳をお持ちの方とその介護者 (2名まで) 無料
*第3水曜日は65歳以上無料
*3月17日(火)〜4月5日(日)は、「ウエルカムユース2026」キャンペーンで18歳以下無料
HP: topmuseum.jp
「加守田章二と IM MEN」
IM MEN (アイム メン) の2026年春夏コレクション「DANCING TEXTURE」の着想源となったのは、日本の陶芸家・加守田章二 (1933-1983) の作品。本展では、最新コレクションを象徴するオリジナルテキスタイルで仕立てられたピースとともに、加守田の挑戦的かつ独自の造形美を放つ陶芸作品をあわせて紹介。さらに同氏にゆかりの土地や人々の記録、ブランドのコレクション製作の工程を綴った映像作品も上映される。時代・文化を超え、陶器を一枚の布に写し取って生まれた、新たな衣服表現。そして偉大な陶芸家のものづくりと、芸術に惹かれる人々のつながり。コレクションが立ち上がるまでの軌跡とともに、その無限の可能性をぜひ会場で体感してほしい。
会場: 京都国立近代美術館 1階ロビー
住所: 京都府京都市左京区岡崎円勝寺26-1
会期: 3月28日(土)〜6月21日(日)
時間: 10:00-18:00 *金曜日は20:00まで開館 (入館は閉館の30分前まで)
観覧料: 一般 ¥430、大学生 ¥130
HP: www.momak.go.jp
チャド・ムーア「Eyes and Skies」
Chad Moore (チャド・ムーア) は、ニューヨークを拠点に活動する写真家。世界各国で写真展を開催し、気鋭のフォトグラファーとして注目を浴びる彼の新作個展では、「空」と「目」という2つのモチーフを軸に、宇宙と人間の繋がりをイメージした写真群が紹介される。広大な空が持つ感情と、真実を宿しながらも匿名性を帯びた瞳のポートレート。これらを物理的なオブジェである写真へ昇華させることで、新たな表現の地平を切り拓いている。また会期中には、 Chad がインスタントカメラを使用して来場者をスナップする撮影会も予定。気鋭フォトグラファーの新境地をぜひ見届けて欲しい。
会場: SUPER LABO STORE TOKYO
住所: 東京都千代田区神田猿楽町1-4-11
会期: 3月27日(金)〜5月23日(土)
時間: 12:00〜18:00
休廊日: 日、月、火
HP: www.superlabostoretokyo.com
セル・セルパス&ラフィク・グレイス「clockwork」
彫刻、ペインティング、詩、パフォーマンスを横断しながら制作するアーティスト Ser Serpas (セル・セルパス)。写真、映像、立体、インスタレーションを通じて構造、物語、記憶などの関係性について探求するアーティスト Rafik Greiss (ラフィク・グレイス) もまた、多様なメディアを自在に行き来しながら活動を続けている。二人展「clockwork」では、Serpas の立体作品と絵画作品の新作、そして Greiss の写真作品とインスタレーションが展開。使い古されたパネルや捨てられた資材を積んだ作業用トラックを着想源に、日常反復の中で常態化している事象への再考を促す構成となっている。二人の鋭い感性が交差し、響き合う貴重な機会にぜひ足を運んでみて。
会場: タカ・イシイギャラリー 京橋
住所: 東京都中央区京橋1-7-1 TODA BUILDING 3F
会期: 3月21日(土)〜4月25日(土)
時間: 11:00-19:00
休廊日: 日、月、祝日
HP: www.takaishiigallery.com
團上祐志「世界の語り手 小さきものの崇高」
絵画、立体、詩、ソーシャルプロジェクトなど多角的な表現を展開している現代アーティスト・團上祐志の個展が幕を開ける。團上はこれまで蜜蜂の巣を素材に用い、蜂の世界を起点とし、人間と自然が遥か昔から築いてきた共生関係をテーマに作品を制作してきた。本展では、蜜蜂と養蜂家との共同制作によって生まれた蜜蝋絵画シリーズ「Sympoiesis」を中心に、小さな生命のまなざしを通してその深淵を紐解く。また社会彫刻の概念で知られる Joseph Beuys (ヨーゼフ・ボイス) による蜜蝋の立体作品もあわせて展示。蜂を介して、環境と生命のつながりを静かに問いかけるエキシビション。ひとつひとつの作品に向き合い、そこから生まれる気づきに思いを巡らせてほしい。
会場: NEW
住所: 東京都渋谷区神宮前5-9-15 B1F
会期: 3月25日(水)〜4月5日(日) *会期中無休
時間: 12:00-19:00
HP: newwwauction.com
佐内正史「雷写」
静岡県静岡市生まれの写真家・佐内正史。1997年に写真集『生きている』でデビューし、第28回木村伊兵衛写真賞をはじめとした数々の賞を受賞した経歴をもつ。本展では、佐内が2025年夏から冬にかけて岡本太郎記念館で撮影した写真が紹介される。芸術家・岡本太郎が死の間際に描いた絶筆「雷人」(1995年)。この作品に釘付けにされた同氏は、自らの撮影原理を「雷写」と銘打ち、岡本太郎の作品世界へと深く没入していったという。展示作品の大半を撮り下ろし、自身のレーベルから写真集を刊行するほど、岡本太郎へ熱量を注ぎ込んだ佐内。時代を超えて対峙するふたりのアーティストの相貌を、その目で目撃してほしい。
会場: 岡本太郎記念館
住所: 東京都港区南青山6丁目1−19
会期: 3月14日(土)〜7月12日(日)
時間: 10:00-18:00
休館日: 火
HP: taro-okamoto.or.jp
オム プリッセ イッセイ ミヤケ「Amid Impasto of Colors ―積み重なる色―」
一本の筆を携え、イタリアを巡り色彩を採集する旅から生まれた HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE (オム プリッセ イッセイ ミヤケ) の最新コレクション「Amid Impasto of Horizons —積み重なる地平—」。本展では、そうして採集してきた色とその制作プロセスに焦点を当てる。200以上の色数から選んだ44色を、ブランドのアイデンティティであるプリーツの生地として展示するとともに、そのフィールドワークの軌跡を紹介。市場に並ぶ鮮やかな地元の野菜、刻々と変わる海面など、イタリアの街の息遣いや時間の移ろいが漂うエキシビションとなっている。色の積み重ねが織りなす、情景や記憶をぜひ体感してみてほしい。
会場: 21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3
住所: 東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン
会期: 3月14日(土)〜4月12日(日)
時間: 10:00-19:00
休廊日: 火
HP: www.isseymiyake.com
ダニエル・ビュレン「Third Eye, situated works - 知覚の拡張ーそこにある眼差し」
Photo-souvenir : Découpé / Étiré, travail in situ, 1985, in « Fare, Disfare, Rifare, lavori in situ e situati, 1968-2025 », Pistoia, mars 2025. Détail © DB-ADAGP Paris
コンセプチュアル・アートの地平を切り開いてきた美術家・Daniel Buren (ダニエル・ビュレン)。本展は、6点に及ぶ同氏の新作「Prismes et miroirs : Haut-relief (プリズムと鏡 : 高浮き彫り)」シリーズにより構成されている。作家が「Prismes(プリズム)」と呼ぶ凸状の形態には、モノトーンのパレットからランダムに選ばれた色彩を配置。また、その三角形の側面に施されているのは、8.7cm幅のストライプ。1960年代から Buren が一貫して「視覚の道具」として用いてきたこのシグネチャーは、単なる模様ではなく、鑑賞者の視線を外側へ誘うための装置である。新作群と会場の建築、そして環境が共鳴する本展。半世紀以上に渡る Buren の実践をぜひその目で確かめてみてはいかが。
会場: SCAI THE BATHHOUSE
住所: 東京都台東区谷中6-1-23
会期: 3月17日(火)〜5月16日(土)
時間: 12:00-18:00
休廊日: 日・月・祝日
HP: www.scaithebathhouse.com
リナ・バネルジー「“You made me leave home...」
エスパス ルイ・ヴィトン20周年、そしてファンダシオン ルイ・ヴィトンの「Hors-les-murs (壁を超えて)」プログラム10周年を記念して、南アジア系ディアスポラのアーティスト Rina Banerjee (リナ・バネルジー) による個展「“You made me leave home…」が開催。テーマとなったのは、作家が30年近くに及ぶ創作活動を通じて、探求し続けてきた地球規模の移動と植民地主義の遺産について。このコンセプトのもと、インスタレーションから彫刻、最新のドローイングに至るまで、自身の作品群から厳選した19点の作品を展開する。日本で初めて大規模に紹介される彼女のアートピース。国境という壁を超え、多層的な物語を紡ぎ出す Banerjee のクリエイションをその肌で体感してみてほしい。
会場: エスパス ルイ・ヴィトン東京
住所: 東京都渋谷区神宮前5-7-5 表参道ビル 7F
会期: 3月19日(木)〜9月13日(日)
時間: 12:00-20:00
休館日: ルイ・ヴィトン表参道店に準ずる
入場料: 無料 *会場内の混雑防止のため、入場待ちの可能性あり
HP: jp.louisvuitton.com
クリスティーナ・ロシュコワ「unbewitched/アンビウィッチド」
ロシア国内を拠点とし、国際的な雑誌や国外での写真集発売を精力的に行う気鋭フォトグラファー Kristina Rozhkova (クリスティーナ・ロシュコワ)。同名写真集の発売を記念した、日本で2回目の個展「unbewitched/アンビウィッチド」では、Rozhkova の写真が描き出す、ダークな世界が会場を静かに侵食する。タイトルの「アンビウィッチド (魔法が解かれた、夢からさめた)」が示唆するのは、高度経済成長を経た後の過酷なリアリティ。その現実と向き合いながらも、求める「自分たちだけのファンタジー」を、少年や少女、恋人たち、そして性的少数者へ親密なまなざしを向けて豊かに表現している。緊張感と希望が同居する Rozhkova の世界は、見る者に何を問いかけるだろうか。ぜひ会場に足を運んでみてほしい。
会場: PARCO MUSEUM TOKYO
住所: 東京都渋谷区宇田川町15-1 渋谷PARCO 4F
会期: 3月20日(金)〜4月13日(月)
時間: 11:00-21:00 *入場は閉場の30分前まで (最終日は18:00閉場)
入場料: ¥500 *未就学児無料
HP: art.parco.jp
空山基「SORAYAMA 光・透明・反射 ーTOKYOー」
世界的なイラストレーター兼現代アーティスト・空山基による過去最大規模の回顧展「SORAYAMA 光・透明・反射 ーTOKYOー」。1978年から取り組む「セクシーロボット」シリーズで世界的に知られている。本展では、同氏が最初に描いたロボット作品や、恐竜、ユニコーンなど幅広くロボット造形を追求した最新のキャンバス作品、デザインを手掛けた AIBO (アイボ) の原画のほか、Aerosmith (エアロスミス) のアルバムジャケットとして採用された代表作、最新の彫刻作品、新作の映像インスタレーションも紹介される。空山基が半世紀にわたり追い求めてきた、光・透明・反射という表現の美学。そして、1970年代後半から現代までの芸術的進化と創作の歩み。空山基のキャリアを圧倒的なスケールで体感できるこの機会を見逃す手はない。
会場: CREATIVE MUSEUM TOKYO
住所: 東京都中央区京橋1丁目7−1 TODA BUILDING 6階
会期: 3月14日(土)〜5月31日(火)
時間: 10:00-18:00
休館日: なし
入場料: 当日券一般 ¥2,500、学生 (大学) ¥1800、学生 (高校) ¥1,500、こども (小中学生) ¥1,000/前売り券一般 ¥2,300、学生 (大学) ¥1,600、学生 (高校) ¥1,300、こども (小中学生) ¥800
HP: sorayama2026.jp
ホンマタカシ「This Is Not My Cat」
写真家・ホンマタカシによる本展は、自身の猫を写し出した同タイトルの新作写真集の刊行を記念したものであり、2つの会場にわたり開催される。そこに写るのは、猫とホンマの何気ない日常。だがそれは、時折赤の他人のようによそよそしくレンズの前に立ち現れる。代表作『Tokyo and my Daughter』(2021年) が創出した独特のズレを、本作でもまた一匹の猫を通じて再構築しているのが特徴だ。神宮前のブックストア UTRECHT (ユトレヒト) では、未掲載のアザーカットを含む壁一面のインスタレーション、恵比寿のブックストア POST (ポスト) では、貴重なスライドや未公開映像を用いた展示をそれぞれ実施する。身近な存在の愛おしさが溢れ出た本展。2つの会場を巡りながら、ホンマタカシが捉えた「猫」を目撃してほしい。
場所: (1)POST
(2)UTRECH
住所: (1)東京都渋谷区恵比寿南2丁目10−3
(2)東京都渋谷区神宮前5丁目36−6
会期: (1)3月13日(金)〜4月12日(日)
(2)3月3日(火)〜3月15日(日)
時間: (1)11:00-19:00
(2)12:00-19:00
休廊日: (1)(2)月
HP: (1)post-books.shop
(2)utrecht.jp/
東海林広太「MITATE」
スタイリストを経て、2014年に独学で写真を始め、写真家としてのキャリアをスタートさせた東海林広太。本展は、東海林が過去に制作した作品を、関係のある他者に委ね、再構築する実験的なプロジェクト。本来の用途や姿とは別のものに見なして捉える、「見立て」。思考や場所性を手放すことで、作品はどこまで自由に変化し得るのか。2023年の個展「Nothing happened」でも象徴的に描かれたモチーフである「花」と「猫」に焦点を絞り、写真に内在する視線や関係性をあらためて立ち上げるように提示する。自宅で撮影した写真と、屋外で撮影した写真、それぞれ異なる背景で撮影された写真が、大小様々な作品を空間に再配置される。会場でしか味わえない「距離感」をぜひ体感してみてほしい。
会場: 229
住所: 東京都台東区台東4丁目24−2
会期: 2月26日(木)〜3月14日(土)
時間: 12:00-19:00 (最終入場18:30) *土日祝 12:00-20:00 (最終入場19:30)
HP: www.instagram.com/229.4242
高木由利子「Threads of Beauty 1995‐2025 ― 時をまとい、風をまとう。」
「渋谷ファッションウィーク」との共催により開催される本展では、写真家・高木由利子が30年にわたり世界各地で撮影してきた「Threads of Beauty」シリーズに焦点を当てる。彼女がレンズを向けたのは、伝統的な衣服をまとい生きる人々の日常。膨大なアーカイブの中から精選された100点以上の作品が、会場を鮮やかに彩る。そして高木と二度目のタッグとなる建築家・田根剛の会場構成により、作品が内包する世界観を体感できる時空を超えた場が織りなされている。彼女が記録した伝統的な衣服が鑑賞者にもたらすのは、「ファッションとは何か」、「格好良さとは」という問い。その壮大な問いの本質がここには凝縮されている。30年の歳月が示す命題の答えを、ぜひ会場で探求してほしい。
会場: Bunkamura ザ・ミュージアム
住所: 東京都渋谷区道玄坂2-24-1 Bunkamura B1F
会期: 3月10日(火)~3月29日(日)
時間: 13:00~20:00 *最終入場19:30まで
HP: www.bunkamura.co.jp
「The H.Y. Collection:Assembled from Furudougu SAKATA」
東京・原宿を拠点とするアートオークションハウス NEW AUCTION (ニューオークション)。本イベントは、古美術コレクター・吉澤宏隆が「古道具坂田」(1973-2022) を通じて長年にわたり蒐集した品々から成るコレクションセールとなっている。東京・目白に開かれた「古道具坂田」は、骨董や古美術といった既存の枠組みにとらわれることなく、「古道具」という言葉のもと、日常のなかで使われ、時を重ねてきた物に宿る「美」を47年間にわたり追求し続けた伝説的存在だ。時代や地域、用途を超えて坂田和實の審美眼が示してきた「ものさし」。その価値観に共感しながら、蒐集してきたコレクターの想いに寄り添いながら、古道具が放つ静かな「美」に触れてみてほしい。
会場: SAI
住所: 東京都渋谷区神宮前6-20-10 RAYARD MIYASHITA PARK South 3F
会期: (1)プレビュー 3月11日(水)〜3月14日(土)
(2)オークション 3月15日(日)
時間: (1)11:00-20:00 *最終日のみ17:00まで
(2)START 13:00- *OPEN 12:00-
HP: newwwauction.com
掛井五郎「人間の問題」
立体作品を軸に、油彩、ドローイング、版画など幅広い表現に取り組み続けた彫刻家・掛井五郎(1930-2021)。「受胎告知」(1957年) や「ヨブ」(1961年) など、聖書にまつわる作品に通底するのは、人間とは何かという深い問いであった。本展「人間の問題」では、そんな同氏の平面作品に焦点を当てる。掛井の美学が提示されている「空の橋」(1985年)、晩年に取り組んだブリコラージュ的な作品群やトイレットペーパーの芯でできた紙彫刻の数々は、生涯尽きることなかった創作へのアプローチと意欲を証明している。多作をきわめた掛井の作品世界。約70年のキャリアの中で貫いた創作の姿勢を、ぜひ会場で感じてみて。
会場: (1)タカ・イシイギャラリー 京橋
(2)タカ・イシイギャラリー 六本木
住所: (1)東京都中央区京橋1-7-1 3F
(2)東京都港区六本木6丁目5−24 complex665 3F
会期: (1)2月14日(土)~3月14日(土)
(2)2月14日(土) – 3月28日(土)
時間: (1)11:00 – 19:00
(2)11:00 – 19:00
休廊日: (1)月・火・祝日
(2)月・火・祝日
HP: www.takaishiigallery.com
工藤司「とてつもない光、部屋、恐れずに声を出す」
写真家として、そしてファッションブランド kudos (クードス) と soduk (スドーク) のデザイナーとしての顔も持つ、工藤司。本展「とてつもない光、部屋、恐れずに声を出す」では、工藤が自ら制作するフレームに写真とテキストを織り交ぜたシリーズの最新作を紹介する。彼がこれまで記録し続けてきた「光」と、「部屋」の中の青年たち。一見、写真の中の彼らは沈黙して見えるが、そこにはそれぞれの「声」や「体験」が潜んでおり、何かに立ち向かう力になっていく。写真と言葉を組み合わせた「ひとつなぎの物語」は、これまでの表現の枠組みを拡張し、さらにその先へとまなざしを向ける工藤司の新境地だ。ぜひその目で見届けて欲しい。
会期: 2月28日(土)〜3月6日(金) *3月7日(月)〜3月13日(金)は完全アポイント制
前日までにメールにて予約
時間: 14:00-18:30
会場: het Labo atrium
住所: 東京都新宿区高田馬場1-5-11
休廊日: 3月5日(木)
HP: www.hetlaboatrium.info
草野庸子「The Body That Knows Direction」
ファッションやカルチャー誌をはじめ、数々のメディアで活動している写真家・草野庸子。新作個展「The Body That Knows Direction」で彼女がフォーカスするのは、渡り鳥。そして、目に見えないものについての思考である。チベットやモンゴルから越冬地を求めて飛来してくるカモメたちは、ある一定の時期にその港に集う。彼らはクチバシや目の奥の地磁気を感じ取る能力によって、太陽・星の位置を組み合わせて目印のない場所でも方角を見失わないという。目に見えない磁場。私たち人間もまた「目には見えないけれど、確かにそこにある大切なもの」に突き動かされて生きているのではないか。写真という装置を用いて問いかける、本能的に知っている身体のあり方とは。本展を通して、本当の進むべき「方向」を静かに見つけて欲しい。
会期: 2月20日(金)〜3月7日(土)
時間: 11:00-5:00 *日月祝は18:00-5:00
会場: CANDLE CAFE & Laboratory △ll
住所: 東京都世田谷区北沢2-37–3-2A
HP: www.laboratory12.jp











