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【メンズビューティ】 #9 “アフターコロナ” のドレスアイ。
masculinity of the moment
#9 glam ready eyes
photography: hiroki watanabe
makeup & hair: mika iwata
model: maki
styling, text & edit: toru mitani
昨今の “メンズビューティ” において、忘れてはならないのが 「目立ちたいわけではないけど、かっこよくいたい」 というスタンダード層の観念。そこで重要なのは、男らしさをチューニングする美容。必要最低限のミニマムメイクを好む女性にも役立つ、ジェンダーレスでこなれたビューティのティップスをお届けする。 (最終回/全9回)
【メンズビューティ】 #9 “アフターコロナ” のドレスアイ。
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少し前になるが、とある映画祭のレッドカーペットに登場した俳優、Ansel Elgort(アンセル・エルゴート)。彼は深いネイビーのベルベットのスーチングスタイルで、目もとにはブルーのアイシャドウを重ね、凛とした立ち姿を披露していた。打ち込まれるカメラのフラッシュはグリッターをキャッチし、聡明に輝く ──このさじ加減、かなり斬新である。先人たちから引き継がれてきた、いわゆる古風な “男らしさ” やクラシックな着こなしをベースにしながら、70s のグラムな解釈でラメをわずかに重ねる。その感覚と分量が、非常にモダンでかっこいいのだ。ところが今はこんな状況。「ドレスアップがしたい」 という着飾り欲をじっくりじっくり蓄積しつつ、目もとに “ジュエリー” を差すその日をイメージしてみる。アクセサリーや時計に頼らない眼差しのドレスアップはきっと、粋でかっこいい。
[HOW TO MAKEUP]
スキンケアで肌を整え、唇はリップクリームでしっかり保湿。仕上げに、まぶたにラメ入りのアイシャドウをオン。今回は DIOR(ディオール)の 「モノ クルール クチュール」 のホワイトを使用。指にとってラフに重ねて。
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なめらかなつけ心地でまぶたをカバー。繊細なシルバーのラメが光をキャッチし、上質な輝きを宿す。DIOR モノ クルール クチュール 006 ¥4,180
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7色に輝く偏光パール入りのグリーンやパープル、ブルーをセット。シックでありながらも芳醇な目もとが完成する。BYREDO アイシャドウ 5 カラーズ SYREN ¥9,790
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繊細なグリーン、レッド、ブルーのパールを含むアイシーカラー。鉱石のような輝きと上質なツヤを、さりげなく。ETVOS ミネラルアイバーム アクアシトラス ¥2,750
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王道のアメリカントラッドなタイドアップに、あえて重ねるグリッターの輝き。この小粋な違和感が心地いい。タイ、シャツ、ジャケット/スタイリスト私物