今週のTFP的おすすめ展覧会
TFP的
おすすめ展覧会
現在開催中の展覧会や写真展、アートイベントから、The Fashion Post (ザ・ファッションポスト) のおすすめを毎週ピックアップ。
今週はどこへ行こう。毎週火曜日更新。
7/2026
バオ バオ イッセイ ミヤケ「LAB. 01 BEYOND THE DIMENSIONS」
© ISSEY MIYAKE INC.
クリエイターや専門家との協働を通して、ブランドを象徴する三角形のピースの新たな可能性を探る「バオ バオ イッセイ ミヤケ LAB.」プロジェクトに、高次元空間をテーマに視覚芸術を探究する堂園翔矢が参加。堂園は、私たちには知覚できない四次元空間内で回転する三角形の軌跡を三次元、さらに二次元へと投影することで、見えない世界を新たな視覚表現へと変換してきた。本展では、その独自のアプローチとブランドを象徴する三角形のピースが交差し、数学的な思考とデザインが融合した作品を展開。さらに、堂園が生み出した幾何学的なグラフィックを、高度なインクジェット技術によって再現した「LUCENT」シリーズのトートバッグも発表。高次元空間という目に見えない世界を身近な造形へと置き換えた、堂園の視点に触れてみてほしい。
会場: BAO BAO ISSEY MIYAKE / AOYAMA
住所: 東京都港区南青山3-17-14
会期: 6月15日(月)〜8月31日(月)
時間: 11:00-20:00
HP: isseymiyake.com
「エットレ・ソットサス ー魔法がはじまるとき、デザインは生まれる」
「エットレ・ソットサス」展示風景 ©Yuya Furukawa
20世紀イタリアデザインを代表するデザイナー、Ettore Sottsass (エットレ・ソットサス) の国内初となる大規模回顧展。イタリアの事務機器メーカー Olivetti (オリベッティ) や家具メーカー Poltronova (ポルトロノーヴァ) で数々の名作を手がけ、1981年にはデザイナー集団 Memphis (メンフィス) を結成。合理性や機能性に囚われることなく、人々の感性を揺さぶる自由なデザインで、20世紀のデザイン史に大きな影響を与えた。本展では、石橋財団が所蔵する100点を超えるコレクションを中心に、家具やセラミック、ガラス器、写真、ドローイングなど全142点を公開。高さ約3メートルの柱状オブジェをはじめ、初期から晩年までの代表作、そして倉俣史朗や Michele De Lucchi (ミケーレ・デ・ルッキ) ら関連作家の作品や資料も紹介する。色彩豊かな造形と遊び心あふれるデザインが織りなす、Sottsass ならではの世界を訪れてみては。
会場: アーティゾン美術館6階展示室
住所: 東京都中央区京橋1-7-2
会期: 6月23日(火)〜10月4日(日)
時間: 10:00-18:00(金曜日は20:00まで) *入場は閉館の30分前まで
休館日: 月 *7月20日・9月21日は開館、7月21日、9月24日
入館料: ウェブ予約チケット ¥1,200、窓口販売チケット ¥1,500、学生無料(要ウェブ予約)
同時開催: 瀧口修造 「書くことと描くこと」
HP: artizon.museum/exhibition_sp/sottsass2026
横手太紀「to make today lovely, too / to make today lonely, too」
Courtesy of Artist, CON_ and parcel
横手太紀による、CON_ (コン_) と PARCEL (パーセル) の2会場で開催される同時個展。同じ構造を持つ空間に、それぞれ「to make today lovely, too」「to make today lonely, too」と一字違いのタイトルを掲げ、視点のわずかな違いによって反転する感情や世界の見え方を提示する。横手はこれまで、ブルーシートや瓦礫、日用品など、本来動かないものにわずかな運動を与える彫刻やインスタレーションを通して、生命と無生物、現実と想像の境界を揺さぶる作品を発表してきた。本展では、かつて飼っていた犬をモチーフにしたぬいぐるみや、使用済みのかばんを用いた新作を発表。愛おしさと孤独、希望と不安が表裏一体であるように、私たちが世界をどう捉え、他者や見えない存在とどのような関係を結ぶのかを静かに問いかける。二つの会場を行き来しながら、そのわずかな差異がもたらす感情や世界の見え方の変化を体感してみてほしい。
会場: (1)CON_
(2) parcel
住所: 東京都中央区日本橋馬喰町2丁目2-14 まるかビル
会期: 6月27日(土)〜7月26日(日)
時間: 14:00-19:00
休館日: (1)月、火、祝
(2)月、火、祝
HP: (1)contokyo.com
(2)parceltokyo.jp
「金属に学ぶ、五感で考える:夏のオープンクラス」
Leonor Serrano Rivas, Where We Expect to Find Flowers n3, 2025
Courtesy of the artist and carlier | gebauer
Photo: Roberto Ruiz
自然素材に関わる職人技術や手わざを継承・発展・共有するプログラム「スキル・アカデミー」の一環として、「金属」をテーマにした「夏のオープンクラス」が開催。本企画の中心となるグループ展「結合」では、実験的な手法で金属と向き合う3組のアーティストが参加。植物を電気鋳造によって金属化し、有機物と無機物が融合した生態系を描く Leonor Serrano Rivas (レオノール・セラーノ・リヴァス)、インタラクティブなカメ型ロボットを通して、人とテクノロジー、金属との関わりを探るアート・デザインユニット playfool (プレイフール)、そして炎色反応や花火の物質性を通して、金属が生み出す「色」を探究する花火師・島田清夏が、それぞれの視点から金属という素材の多面性を浮かび上がらせる。また、ジュエリー制作などのワークショップ、アーティスト・トークイベント、展示ガイドツアーなども実施。文明の発展を支え、人々の暮らしに寄り添い続けてきた金属。その奥深い魅力を、五感を通して感じてみては。
会場: SKAC (SKWAT KAMEARI ART CENTRE)
住所: 東京都葛飾区西亀有3-26-4
会期: 7月15日(水)〜8月16日(日)
時間: 11:00-19:00
休館日: 月、火 *7月20日(月)、8月11日(火)は開館
HP: hermes.com/maison-ginza-skillsacademy-metal-summer
「CFCL: Building the Aesthetic — 構築される美」
CFCL 初となるブランドブックの刊行を記念した展覧会。書籍の内容と呼応しながら、ブランドが追求する美学やクリエイションの背景を多角的な視点から紹介する。会場では、VOL.7から最新のVOL.12 コレクションまで、4名のフォトグラファーとパリで制作してきたシーズンビジュアルを一挙公開。さらに、写真家の高木由利子とのプロジェクト「Motion in Emotion」では、12台のモニターを用いたインスタレーションを展開。未公開作品と本展のための新作を織り交ぜ、高木が編集を手がけた「スチールムービー」として、静と動が交錯する表現を提示する。ランウェイショーやビジュアル撮影のメイキング映像も公開され、美が生まれるプロセスにも迫る。会期中には、クリエイティブディレクターの高橋悠介をはじめ、高木由利子ら、CFCL の世界観を支えてきたクリエイターによるトークイベントも開催。ブランドのクリエイションを支える美意識やものづくりの思想に触れることができる。
会場: GYRE GALLERY
住所: 東京都渋谷区神宮前5-10-1 GYRE 3階
会期: 7月18日(土)〜7月30日(木)
時間: 11:00-20:00
HP: cfcl.jp/pages/building-the-aesthetic
「没後20年 ナムジュン・パイク|じゅげむ展」
ビデオアートの先駆者として知られる Nam June Paik (ナムジュン・パイク) の没後20年を機に開催される本展。子どもの長寿を願う落語『寿限無』になぞらえ、作品が時代を超えて生き続けることをテーマに構成される。ギャルリー・ワタリ時代から同館と歩んできたパイクの作品を通して、その創造性をあらためて見つめ直す。会場では、ワタリウム美術館の空間にあわせて制作されたインスタレーション『ケージの森/森の啓示』を中心に、『時は三角形』や『ロボットK-567』などの代表作を展示。実際の木々を用いた空間に映像や音が響き渡り、自然と文明、異なる時間が交差する世界を描き出す。また、未公開のコラージュ作品やドローイング、ブラウン管を用いた立体作品も公開。人と人とのつながりだけでなく、作品や記憶、風景との出会いまでも「縁」と捉えたパイクの視点に触れることができる。半世紀を経た今なお色褪せることなく、新たな視点を投げかけるパイクの作品世界を、ぜひ体感してみてほしい。
会場: ワタリウム美術館
住所: 東京都渋谷区神宮前3-7-6
会期: 7月19日(日)〜11月23日(月)
時間: 11:00-19:00
休館日: 月 *9月21日、10月12日、11月23日は開館
入館料: 大人 ¥1,500、大人ペア ¥2,600、学生(25 歳以下)・高校生・70 歳以上の方・身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳お持ちの方および介助者(1名様まで) ¥1,300、小・中学生 ¥500
HP: watarium.co.jp
長島有里枝 「before the dog, behind the cat」
セルフポートレートや家族写真を通して自己と他者の関係性を問い続けてきた写真家、長島有里枝の個展。本展は「アーカイブ」を起点に、作品が時間の経過とともにどのように経験され、作家にとってどのような存在であり続けるのかを見つめ直す。長島はこれまで、写真を出来事の証拠ではなく、人や時間との関係のなかで生まれる「痕跡」として捉え、変化し続ける自己や他者を記録してきた。会場では、旧作に猫の写真やドローイングをコラージュしたシリーズをはじめ、1994年に渋谷・センター街で撮影したストリートスナップ、撮影時期の定かでないネガをアナログプリントしたモノクロ作品などを展示。1990年代から2020年代までの代表作を年代横断的に紹介することで、作品を固定された記録ではなく、時間とともに意味を更新し続ける「生きているアーカイブ」として立ち上がらせた。作品が生き続けるとは何か、その問いに思いを巡らせてみては。
会場: MINA (Museum of Imaginary Narrative Arts)
住所: 東京都渋谷区渋谷3-7-1
会期: 7月10日(金)〜9月27日(日)
時間: 11:00-22:00
HP: mina-shibuya.org
村松 朋広「その炎に触れてみることにした」
無意識に宿る情景や内面に潜む情念を手がかりに、日本画と油絵の両手法を用いながら、時間の重なりや存在の相互性、死生観を探求してきた村松朋広。本展では、感覚や記憶のあわいを行き来する日本画9点と油絵8点を展示。か弱くも激しく燃えたぎる炎のような作品群は、鑑賞者を自己の内面と向き合う時間へと誘っていく。会場となる「鎌倉 緑青」は、2023年に村松朋広と花人の井上揚平が構えた、野山の花を扱う店舗とスタジオを併設する空間。本展では普段は公開されていないスタジオが展示会場として開放され、井上揚平による花のしつらえが作品に寄り添う。制作の息遣いが残る特別な空間で、作品とその内に秘められた世界を体感してみてほしい。
会場: 鎌倉 緑青
住所: 神奈川県鎌倉市坂ノ下 9-15
会期: 7月4日(土)〜7月21日(火)
時間: 12:00-18:00
定休日: 水、木
HP: greenblue-studio.com
ヴァレリー・ユーウェン・シェイ「Oh Boy!」
台北出身、東京を拠点に活動する写真家 Valerie Yuwen Hsieh (ヴァレリー・ユーウェン・シェイ) による東京初個展。長年にわたり女性を撮影し、「女性であること」を探求してきた彼女が、本展では初めて男性性へとレンズを向ける。展示は「Archive」「New Work」「Partnership」の3章で構成され、男性性について結論を示すのではなく、「男性であるとはどういうことか」を問い続けるプロセスを通して、「女性であること」をあらためて見つめ直す試みとなっている。展示作品を使用したグッズや、本展にあわせて制作されたリトルプレス『into the blue』も販売予定。ひとつの問いから広がる、新たな視点に出会える展示となっている。
会場: Kiyoyuki Kuwabara AG
住所: 東京千代田区東神田1-2-11 アガタ竹澤ビル405 桑原会計事務所内
会期: 6月24日(水)〜7月11日(土)
時間: 15:00〜21:00
HP: kkag.jp
「Reset. トーマス・ルフ以後のデュッセルドルフの写真」
© Thomas Ruff, Substrat 10 1, 2002
Thomas Ruff (トーマス・ルフ) のもとで学んだ日独アーティストたちの作品を紹介するグループ展。Bernd & Hilla Becher (ベルント&ヒラ・ベッヒャー) の後を継ぎ、デュッセルドルフ美術アカデミーの写真クラスを受け継いだ Ruff。その2000年代初頭は、デジタル技術の進展や画像の爆発的な流通を背景に、写真やイメージをめぐる価値観が大きく変化し始めた転換期でもあった。本展では、写真というメディアそのものを問い続ける Ruff をはじめ、空間知覚の再定義を試みる大島成己、インターネット黎明期からデジタル技術を取り入れ、現代における自己の所在を探究する土屋紳一、写真をはじめ彫刻やインスタレーションを横断しながら、複製や記憶、文化翻訳をテーマに制作する Anne Pöhlmann (アンネ・ペールマン) らが参加。写真を単なる記録ではなく、知覚や認識を問い直すメディアとして捉える本展へ、ぜひ足を運んでみて。
会場: ゲーテ・インスティトゥート東京 2階 ギャラリー
住所: 東京都港区赤坂7-5-56
会期: 6月13日(土)〜7月19日(日)
時間: 14:00-20:00 *土日は18:30閉館。
休廊日: 月
HP: goethe.de/ins
「ルーシー・リー展―東西をつなぐ優美のうつわ―」
ルーシー・リー《青釉鉢》 1980年頃
井内コレクション(国立工芸館寄託)
撮影:品野 塁
20世紀を代表するイギリスの陶芸家、Lucie Rie (ルーシー・リー) の約10年ぶりとなる国内回顧展。オーストリア・ウィーンに生まれた Lucie Rie は、ろくろを用いた制作に魅了され陶芸の道へ進み、1938年にイギリス・ロンドンへ亡命後も制作を続けた。ろくろによる優美なフォルムや、象嵌や掻き落としといった装飾技法、釉薬が織りなす豊かな色彩を特徴とする作品を手がけ、東西の美意識を取り込みながら唯一無二の造形世界を確立した。本展では、国立工芸館に寄託されている井内コレクションをはじめとする代表作を展示。また、建築家・デザイナーの Josef Hoffmann (ヨーゼフ・ホフマン) や、イギリス陶芸の礎を築いた Bernard Leach (バーナード・リーチ)、現代陶芸を代表する Hans Coper (ハンス・コパー)、民藝運動を牽引した濱田庄司など、Lucie Rie と交流を重ねた作家たちの作品もあわせて紹介する。彼女が出会った人々や文化、時代背景をたどりながら、その創作の源泉と作品に息づく美学を紐解いてみては。
会場: 東京都庭園美術館
住所: 東京都港区白金台5-21-9
会期: 7月4日(土)〜9月13日(日)
時間: 10:00-18:00 *8月7日、14日、21日、28日(金)は21:00まで開館。
休館日: 月 *7月20日(月)は開館、7月21日(火)は休館
入場料: 一般 ¥1,400(¥1,120)、大学生 ¥1,120円 (¥890)、高校生・65歳以上 ¥700 (¥560) *()内は団体料金
HP: teien-art-museum.ne.jp
うつゆみこ「The Neverending Zine Days」
1995年に写真を始めて以来、31年経った今もなお、思い付いたアイデアを写真という表現へと形にし続ける、うつゆみこ。本展では、初期のアルバムや公募展に応募したブック、2冊の写真集をはじめ、2019年から制作する約50種類の ZINE、ダミーブックなどを一堂に展示する。身近なモチーフや日常を、独特の色彩感覚とユーモアを交えて写し出す作品で知られる彼女。本展では、完成された作品だけでなく、その制作過程にあるアルバムや ZINE、ダミーブックも公開し、一つひとつの作品へと至る試行錯誤や、長年にわたる制作の実践にも光を当てる。作品と制作のプロセスを行き来しながら、うつゆみこの尽きることのない創作の源泉を感じてみてほしい。
会場: flotsam books
住所: 東京都杉並区和泉1-10-7
会期: 7月2日(木)〜7月14日(火)
時間: 14:00-20:00
定休日: 水
HP: flotsambooks.com
大野真人「Karyolysis」
アジア各地で出会った生物を継続的に撮影し、人間と他の種との関係性を探究してきた写真家、大野真人。2026年4月に刊行された写真集『Karyolysis』を起点に、収録作品やそれに連なる作品群を展示する。タイトルの「Karyolysis」は、細胞核が溶解し、やがて不可視へと消えていく生物学的現象を意味する言葉。作品集では、生きた生命体を被写体に、生命がやがて消失へと向かう時間に着目。流動し続ける生命と、それを一時的に像として留める写真との緊張関係を描き出した。未発表作品の展示に加え、新作写真集『Cell metamorphose』の先行販売も実施。大野の視点を通して、生物の存在を新たな角度から見つめてみては。
会場: ATELIER
住所: 東京都渋谷区代々木4-28-8 代々木村田マンション503号室
会期: 7月10日(金)〜7月13日(月)
時間: 13:00〜19:00
HP: books-atelier.com
「In-dividual Theater:BUG Screen Week 2026」
ソー・ソウエン《The Egg》(2022)
国内外で活躍する16組のアーティストが参加する上映イベント「In-dividual Theater: BUG Screen Week 2026」。会期中は日替わりで作品が上映され、上映後にはアーティストトークやパフォーマンスも開催される。福岡を拠点に、身体性や親密性を手がかりに人間の本質へと迫る映像やパフォーマンスを手がける Soh Souen (ソー・ソウエン) をはじめ、個人の記憶とコミュニティの関係性を映像インスタレーションを通して探究する石原海、自身と他者、自然と文化、身体と環境の関係性を探究し、近年は食文化にも着目した作品を発表する永田康祐らが参加。映像を起点に、それぞれの実践や思考に触れてみて。
会場: BUG
住所: 東京都千代田区丸の内1-9-2 グラントウキョウ サウスタワー 1F
会期: 7月3日(金)〜7月12日(日)
時間: 公式サイトの上映タイムスケジュールよりご確認ください。
HP: bug.art











